こんばんは。
 ユーモラスはヤカモチ歌の基本であります。それも「うっふ」位が理想でありますな(笑)。
 凡鬼氏の出だしの2句は兄君の逝去に際してのお別れの句ですから、悲しみを共にする思いで脇句を付けさせていただきました。
 いい写真(自分で言うのも何なんですが<笑>)で未公開のものがまだまだあるのですが、記事との関連でどのタイミングで掲載すべきかが悩ましい処です(笑)。

(2011.01.27 21:41:54)

偐万葉田舎家持歌集

偐万葉田舎家持歌集

2011.01.27
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カテゴリ: 偐万葉

偐万葉・若草篇(その3)

 本日は偐万葉・若草篇といたします。偐万葉第91弾となります。
    <参考>過去の偐万葉・若草篇は​ コチラ ​からどうぞ。


    偐家持が小万知に贈りて詠める歌10首

冬過ぎて 春盛るらし 金剛の
       山の木々みな 雪の花咲く (持冬天皇)

金剛山頂上からの眺め.jpg金剛山頂上の青空.jpg
 (写真は小万知さんの提供)

梼原 ( ゆすはら ) を 越えて龍馬の 桜坂 駆け抜け行きし をのこのひとり

御食 ( みけ ) つ国 志摩の海女らの 片恋の 夢の雫か 花は咲くらむ

ゆふぐれに なくはよけれど ひぐらしの
        さ夜のまどべに なにやまどへる
(アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク)

あなをかし 風船葛 種見れば
        ハートは顔ぞ 猿にかも似る (中伴旅人)

フウチ ( くさ )  それと知るらむ 秋風は 待たれる人の 音も告げ来よ

忘れじの 花にあらねば 野に合ひて 都忘れの 菊は咲くなり

若草の 野にかぎろひの 立つ見えど
      人こそ知らね われは智麻呂  (
柿本恒郎女 ( かきのもとのつねのいらつめ )

うさぎの目 なぜなぜ赤い 南天の
        赤い実食べた 赤い実食べた

ヤカモチは なぜなぜ黒い 炎天下
        銀輪で駆けた 銀輪で駆けた


    偐家持が偐山頭火に贈りて詠める歌2首

桜酒 花浮かめ呑む 山頭火
     呑んでも呑んでも 底なしの酒  (酔家持)

湯かぐらの 前にしあれば テント張り
        みなせといふも みばえのわろし

    偐家持が凡鬼に贈りて詠める歌11首。     但し、 赤字 なるは凡鬼が作れる俳句にてあり。

兄逝くや そぼ降る雨の 秋彼岸  風も泣けとか 涙の ( ) なく

菊の香や 兄の旅路の 安らけく  あれと祈りの 花ちぎり添へ

ななととせ あまりてむとせ あにさまは
        いきてゆきにし やしほの秋に

神の庭 なれど ( あきなひ )  小正月
      理屈言ふまい 
利益 ( りやく ) が肝心 (蕪蕉鬼)

淡緑 ( うすみどり )  色してメロン 初荷かな  播磨 ( はりま ) 河内 ( かはち ) を つなぐ ( ) みなれ

数多 ( あまた ) ( さち ) ふくらむや 胸のうち
( ) きたるのちは たらふくに ( )

クッキーの 甘き ( かほ ) りや 寒牡丹  二人し咲かむ 人な ( ねた ) みそ

ケーキ ( ) ふ 雑煮に厭きた 四日かな
初珈琲 ( はつコーヒー ) の  ( ) もや添ひたり

山茶花や 散るを厭はぬ  ( いさぎよ )  桜ほどには なきがまたよし

子ら自立 残れる二人 冬すみれ  恋の春野し 待つにあらねど

デフォルメの ごとき絵画や 冬うらら
           むべハワイアン キルトなるらむ

007(中).jpg






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最終更新日  2019.06.22 20:38:27
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Re:偐万葉・若草篇(その3)(01/27)  
我が家のまわりにも、多少の緑は残っていますが、やはり少なめ。こちらの写真を拝見して、四季を感じています。

「みやこわすれ」、綺麗な名前ですね。花も可憐。


>>忘れじの 花にあらねば 野に合ひて 都忘れの 菊は咲くなり

忘れじの 人にあらねば 野の菊を ゆるくまとめて 贈る花束

(2011.01.27 16:58:53)

Re:偐万葉・若草篇(その3)(01/27)  
四季の移ろいを面白おかしく駆け巡らせていただきました。
モーツアルトもご登場になっていよいよ国際的です。
炎天下にもめげず銀輪を走らせられたご苦労も。
素敵な歌の中に色々な思いが凝縮されてとても良いです。 (2011.01.27 18:12:55)

マダム・ゴージャスさんへ  
けん家持  さん
 我が偐万葉にて四季の移ろひをも感じて戴ければ嬉しく存じます。
>忘れじの 人にあらねば 野の菊を ゆるくまとめて 贈る花束
 なるほど、緩めに結んだ花束は貰っても喜び過ぎてはいけないのだ(笑)。

梓弓 引きみ緩べみ たはむれの 恋とこそ知る ゆるき花束 (ゆるキャラ家持)

 人麻呂が「淡路の 野島が崎の 浜風に 妹が結びし 紐吹きかへす」と歌ったように、衣の紐を結ぶ行為は再会を誓う呪術的な行為であった万葉時代と違い、花束は今や儀礼的行為(好意)に過ぎないのでありますか(笑)。
 しかし、ヤカモチ的には「緩めの花束」位が丁度よいように思えたりしなくもありませぬ。
(2011.01.27 21:08:18)

Re:偐万葉・若草篇(その3)(01/27)  
ひろろdec  さん
こんばんは~。
ユーモラスなうたに思わず「うふッ♪」。
凡鬼氏の句に「じぃ~ん」としたり。
下の句を加えられた家持さんのセンスに驚いたり頷いたりしています♪。
そして。。素敵な写真にも しばし見とれています♪。 (2011.01.27 21:18:38)

カコちゃん08さんへ  
けん家持  さん
 偐万葉世界の四季を頭を柔らかくしてお楽しみ戴ければ幸甚に存じまする(笑)。
 偐万葉は、モーツアルトでも、モーゼでも、毛沢東でも、モーマットでも、毛氈苔でも、何でもOKであります。
 アエテ・コバマヌ・ナンデモ・ムジークでありますな(笑)。
(2011.01.27 21:30:39)

ひろろdecさんへ  
けん家持  さん

Re:偐万葉・若草篇(その3)(01/27)  
小万知 さん
このところ毎日のように風花が舞う寒い日が続いています。
金剛山の頂きも真っ白に見え、遠くから銀嶺を眺めて・・・う・さ・ぎ・の一首、やっと整いました(笑)
拙いコメントに美しい歌を読んで下さり、一首ごとに懐かしく思い出されます。感謝です。
偽山頭火様に贈られた歌、花園公園でのお花見時だったと思いますが、下戸であられるけん家持様が呑み助さんの気持ちを一番よく分かっておられると思いましたよ。
凡鬼様の句に寄り添われ、時に祈りを共にされている如く、また時にテーブルを囲んでお二人の笑い声が聞こえてきそうな雰囲気だったり、これからも楽しみです。

(2011.01.27 23:02:12)

Re:偐万葉・若草篇(その3)(01/27)  
童子森の母  さん
こんばんは~☆

お宝ですね~金剛山の樹氷は素晴らしいですね
ハスキー犬・・最近少なく成りましたね表情が取っても良いですよ~

四季の歌~楽しく拝見しました。
桜酒 花浮かかめ~までは風流で素敵と思いきや
底なしの酒で笑いました。

兄逝くや~では、少しジィーンと来て危なかった。

ケーキ食ふ~雑煮に厭きた 四日かな・・正に我家もそうでした。 クスクスです。

詠んでいと様々な光景が浮かんでくる~言葉の綴りは不思議ですね~そして楽しいですね (2011.01.27 23:35:32)

小万知さんへ  
けん家持  さん
 毎日寒いですね。ヤカモチもこの処、資料作りにかこつけて「煤籠り」ならぬ「PC籠り」してました(笑)。
 金剛山の頂きからの写真は去年の1月のものですが、長らく溜めていたので、奇しくも今の時期にピッタリ合ってしまいました。
 う・さ・ぎ・の歌1首、整いましたですか(笑)。30日は何匹のうさぎが跳び出すか楽しみです。
 下戸は猿にかも似ると大伴旅人にはからかわれていますが、猿もさるもの、呑み助をよく観察してはいるのであります(笑)。
 凡鬼さんの句に脇句を付けさせて戴けるのは光栄なことです。今度、読書会でもこういう連歌もどきの遊びをしても面白いかも知れませんね。
(2011.01.28 00:29:26)

童子森の母さんへ  
けん家持  さん
こんばんは
 小生の歌は言葉遊びですから、楽しく読んで戴けたら本望です。
 桜酒 花浮かかめ~までは風流士ですが、山頭火となれば、底なしの酒になるしかないというものであります。「うしろ姿も酔っ払っているか」であります。
 河内も津軽も正月4日目は同じでありましたか(笑)。
 偐万葉の言葉遊びの世界、どうぞこれからもお楽しみ下さいませ。
(2011.01.28 00:37:59)

Re:偐万葉・若草篇(その3)(01/27)  
凡鬼 さん
金剛さんへ一人でも登られる、心優しき乙女でありなあがら、逞しき?小万知さんの傑作写真に家持さんの歌。もう何もいうことがありません。楽しませていただきました。
また、小生の駄句に下の句をつけて蘇えらせて戴き、感謝です。こんどの若草読書会は、家持さんの万葉集を拝聴できるのでとても楽しみにしています。
平成の会津八一ならぬ、家持どのの柿本朝臣論、ただで聞く
のは申し訳ないくらいですね。
せいぜ兎の歌でもひねり出して三化します。 (2011.01.28 14:14:20)

Re:マダム・ゴージャスさんへ(01/27)  
けん家持さん

あっはっは、、、

考えすぎですよお~


お蔵百人一首、ダウンロードさせていただきました。
もう、ほんとに大笑い。

少しずつ、雅な言葉にも慣れてきたかなあ。


ちなみに、玉兎 は、ホントに読み方を知りませんでした。

さらに、忘れじの人にあらねば、
は、 忘れられない人なので。。。
と、いう意味かと思っていました。こんなもんですので、ごめんなさい。
やっぱり、間違っててもわからずに、平気で書き込みをしたりして、申し訳なかったですよね。

大いに反省です。。(ぺこり)
(2011.01.28 15:23:26)

凡鬼さんへ  
けん家持  さん
 小万知さんが寄せて下さるコメントに時々歌を以ってお返事したりしていましたが、いつの間にか10首になっていました。
 写真は若草メールで送って戴いたものかと思いますが・・。雪の金剛山へ思い立ったらさっさと登ってしまわれるあたりはいかにも小万知さんですね(笑)。
 凡鬼さんの俳句に脇句を付けるのは僭越でしたが、智麻呂絵画に寄せて戴いた句については、自分でも大いに楽しみながら付けさせて戴きましたので、感謝です。
 柿本朝臣論なんぞという大層なものにはなりそうにもありませんな。まあ、司馬遼太郎風に言えば、我々が人麻呂や家持を持てたことは日本人として幸せなことであった、というべきでしょうか(笑)。
 どうやら明後日の若草の里は兎だらけになりそうですな。小生は小鮒も釣ってお持ちしますかな(笑)。
(2011.01.28 17:24:48)

再度、マダム・ゴージャスさんへ  
けん家持  さん
 お蔵百人一首、ダウンロードされましたか。ナンセンスユーモアですが、以前に若草読書会の新年会の余興にと作りました。大笑いして戴けたのであれば、センスは小生と相通ずるものありというこで、偐万葉田舎家持歌集の読者としての資質ありですな(笑)。
 和郎女さんの作品からは、玉兎は、ギョクトよりもタマウサギの方が似合ってましたが、意図してではなく、タマタマでありましたか(笑)?
 忘れじの人にあらねば、は「忘れまいという人であるのではないから」と二重否定になっていますから、勘違いも生まれますね。だいたいこういう言い回しは政治家、官僚、裁判官に多いようでありますから、歌人には相応しくない用語ですな。
「忘れじの人にあらなくもあらねば」ともう1回否定を付けると「忘れられない人」となりますが、こんな持って回った言い方をしていると、多分男は女に持てませんな。しかし、こういう奴に限ってそのことの自覚がないから始末が悪い(笑)。
 ということでマダムゴージャスさんはペコリの必要更にもなし、なのであります(笑)。

(2011.01.28 17:50:06)

Re:偐万葉・若草篇(その3)(01/27)  
童子森の母  さん
優しいコメント有難うございました。
雪は、侮れない~(ーー;)です。 (2011.01.28 23:59:06)

童子森の母さんへ  
けん家持  さん
 雪国の冬の大変さを改めて感じました。雪おろし、雪掻き、日々のことにてあれば困りもぞするですな。
 雪やこんこん、も或るレベルを超えると「困、困」と降るのだ。だから、大阪人が雪に「ワクワク」すると、津軽の人は「困惑」するということですね。
 眺める雪と取り除く雪との違い。遊ぶ雪と闘う雪との違い。
(2011.01.29 09:54:33)

Re:偐万葉・若草篇(その3)(01/27)  
木の花桜  さん
若草篇は、佳いお歌をさらに厳選されたようで素晴らしいです。
凡鬼さんの俳句も素敵ですね。
家持さんの付け句で、更に可笑しみが出たり、深みが出たり、コラボの楽しさを味わわせていただきました。

淡い空の色、流れてゆく雲、枯れ野の写真もいいです。「玄冬」という冬もまた楽しいものです。

あなをかし 風船葛 種みれば ハートは顔ぞ 猿にかも似る


たまはりし 風船葛 花咲くや 青きハートの 実こそなれかし(吉備の媼草)

(2011.01.29 15:51:10)

1月29日 お誕生日おめでとうございます  
偐家持さん1293歳の誕生日おめでとうございます。
ますます健脚にて銀輪散歩各地をご紹介ください。
和歌、俳句、写真、記事、ユーモア交えたたっぷり収納の引き出しを楽しみに拝見します。 (2011.01.29 16:53:17)

木の花桜さんへ  
けん家持  さん
 若草篇お楽しみいただけて何よりです。
 凡鬼さんの俳句はなかなかなものです。小生が下の句を付けると、さながら掛け合い漫才のようになってしまうのは、偐流ゆゑ「いたしかたなし」にて、凡鬼さんもきっと「いたいかゆし」でしょうな(笑)。
 枯れたる冬野はいいものです。晴れてもいれば更によしです。

>たまはりし 風船葛 花咲くや 青きハートの 実こそなれかし(吉備の媼草)

 そう言えばそういうことありましたね。芽が出て風船2号が出来るといいですね。

風船の かたちをかしみ 花咲けど 実をこそ見せよ ひといふ葛 (しゃくの種)

(2011.01.29 20:42:55)

Re:1月29日 お誕生日おめでとうございます(01/27)  
けん家持  さん
松風6923さんへ
 これはこれは有難うござりまする。偐家持も今日で満1293歳。いささか長生きも過ぎまするが、戸籍が行方不明にて役所では小生は存在しないものとして処理されて居りますな。戸籍上或いは住民票上生きているが本人の所在がつかめないという高齢者と丁度反対になって居りまする。

鴨肉を 葱にしまける 吾(われ)をかも 知らにと役所 見ぬふりすなる (亀本鶴麻呂)

 これからも、鴨鍋ならぬ寄せ鍋偐万葉集よろしくお引き回し下されませ(笑)。
(2011.01.29 21:02:04)

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