本日、会津のひろろさんからコメントを頂戴しました。今回の大震災ではひろろさんご自身にはさしたる被害もなかったようですが、岩手などにご在住のご親戚の方を津波で亡くされるなど、悲しく辛い思いをされたようです。
こういう時に偐万葉というのがいいのかどうか疑問なきにし非ずですが、いささかなりとも、ひろろさんのお心の慰めにでもなれば、と思い、ひろろ篇(その7)をアップすることとしました。歌は最後の1首を除き全て大震災以前のものです。
<参考>過去の偐万葉・ひろろ篇は コチラ
からどうぞ。
ひろろさんのブログは コチラ
からどうぞ。
偐家持がひろろの郎女に贈りて詠める歌19首
古 の 日もやかくしか 旅籠町 行く人ひとり 午後の 曲道

スケッチを する人
描
く スケッチを
見つつ払はむ ピラカンサの枝 (枝打実在証明)
絵を覗く 人を
描
ける 絵を覗く
われは見る人 見られつる人 (実在不明家持)
いてふちる 塔のかげにも 祈りあり
ばんげのあきの ふけゆくならむ
(注)ばんげ=会津 坂下 町
鉄を打て 火と燃ゆ熱き 鉄を打て
そこし
生
れます やさしさぞある (鉄火家持)
安達太良に もみぢ葉散れる 土湯越え
はや磐梯に 日も傾きぬ (智恵郎女)

あをによし 奈良の
大路
は 行きよきに
迂回せよとや 電車の走る (禁忌日本鉄道)
風吹かば 吹かれぞ行かむ 雨降らば
濡れにし行かむ 雲も我が友 (雨風の雲持)
百重
つく ポインセチアの くれなゐの
葉も大輪の 花と咲く朝 (小春日の朝麻呂)
うらうらの
春日
の窓辺 寄る猫に
淡き色にぞ 花もや咲ける (大伴猫持)
初春の
含
める梅や こっちゃんの
飽かず作れる 砂の饅頭 (
遊砂童女
)

大雪の ことは知らじな わがふたり
ゆらりみなもの ゆれる春なり(
偐舟持
)
熱き茶に 頬ゆるみゆく 囲炉裏端
見やれば間なく 雪なほ降れる (お蔵の郎女)

朝寒を 開きて今し 立たすらむ
いさりの船の 見らくしよしも (
冬浜郎女
)
ほととぎす 鳴き行く方は 磐梯の
山にしあれり 雲立ちなびく (会津家持)

我妹子
の 待ち恋ふらむか 磐梯の
絵は早や夏の 雲しぞ立てる (春飛佐助)
雪融けの なづめる道も 朝なれば
濡れにし靴も 春を言ふらし (長靴家持)
(注)なづむ=滞る、行き悩む。


雪解けは 道たづたづし にゃんとせむ
雨は降るにゃん
吾
は困るにゃん (会津猫麻呂)
(注)たづたづし=心もとない、たどたどしい。
枝垂 るるも さにあらざるも 桜みな 悲しみ越えて 青空に咲け
(注)掲載の絵画・写真は全てひろろさんのブログからの転載です。
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