偐万葉・童子森の母篇(その5)
和歌の数は少ないのだが、パロディ詩、替え歌などのお遊びも混じって字数が嵩みましたので、偐万葉に繰り上げ掲載です(笑)。
<参考>過去の偐万葉・童子森の母篇は コチラ
からどうぞ。
童子森の母さんのブログは コチラ
からどうぞ。
偐家持が童子桜郎女に贈りて詠める歌6首及び詩1編、替え歌1曲 併せて童子桜郎女が作れる歌3首
童子桜郎女の贈り来れる歌
腕組みて いらぬお世話と 思ふわれ 誰ぞ知らぬが かなしき人よ
蕗の 薹
ひとつ萌ゆらし 津軽にも
春 来
と聞けば われもうれしも
なすことも なかり花見の 席取りは
野良と仲良く なるのほかなく
童子桜郎女の返せる歌
サクラ木の 下ではじまる 宴待ち 猫とたはむる 人にてありき
桃
桜
いづれと知らね 魯桃桜
春の津軽の 路頭に咲ける (梅吉)
「津軽猫旅情の歌」
作 猫崎藤村
津軽なる岩木の麓 猫二匹終始まどろむ
緑なす敷物の上 若草にしかずよしとす
しろがねのソファーの窓辺 日に照りて白猫光る
あたたかき部屋にしあれば 野に満つる 香
も知らず
浅くのみ猫は眠りて 髭の色ともにぞ白し
野良の群ふたりは知らず ぬくぬくと部屋にぞありぬ
暮行けばお岩木見えず 腹哀しクーと鳴るゆゑ
母御前
にいざりぞ寄りて 庭ちかき縁側にのぼり
削り節削れる喰ひて 猫枕しばし慰む
<参考>
小諸なる古城のほとり 雲白く 遊子 悲しむ
緑なすはこべは萌えず 若草も 籍 くによしなし
しろがねの 衾 の 岡辺 日に溶けて淡雪流る
あたゝかき光はあれど 野に満つる 香 も知らず
浅くのみ春は霞みて 麦の色わずかに青し
旅人の群はいくつか 畠中の道を急ぎぬ
暮行けば浅間も見えず 歌哀し佐久の草笛
千曲川いざよう波の 岸近き宿にのぼりつ
濁 り酒濁れる飲みて 草枕しばし慰む
「軽海峡猫景色」
歌:猫川ゆすり 作詞・作曲:野良たかり
飢えの腹の夜食抜きで やっと来たけど
大盛りめしは 店の中
店の中の人の群れは 誰もドけちで
自分のだけを 食っている
私もひらり 隣の椅子に乗り
こごえそうな顔で見つめ 鳴いてみました
にゃあ~あ 津軽海峡 猫景色
ごらんあれは野良の猫よ きたならしいわと
見知らぬ人が 指を指す
泥で濁る足の先を ふいてみたけど
かすかに汚れ 落ちるだけ
さようなことより 私は腹ペコで
腹の虫が今もゆする グーっとばかりに
にゃあ~あ 津軽海峡 猫景色
<参考> 曲
上野発の夜行列車 おりた時から
青森駅は 雪の中
北へ帰る人の群れは 誰も無口で
海鳴りだけを きいている
私もひとり 連絡船に乗り
こごえそうな鴎見つめ 泣いていました
ああ 津軽海峡 冬景色
ごらんあれが竜飛岬 北のはずれと
見知らぬ人が 指をさす
息でくもる窓のガラス ふいてみたけど
はるかにかすみ 見えるだけ
さよならあなた 私は帰ります
風の音が胸をゆする 泣けとばかりに
ああ 津軽海峡 冬景色
さよならあなた 私は帰ります
風の音が胸をゆする 泣けとばかりに
ああ 津軽海峡 冬景色

童子桜郎女の贈り来れる歌
堅香子
これも恐ろし もののけ童子 (姥桜の家持)
偐家持の返せる歌2首
片栗の 花はな摘みそ 散るまでは
餡かけ
恋
し ときにはあれど (餡掛時次郎)
かたかごの 花にし今も あるやらむ
津軽の妹の 花笑みぞこれ (応援家持)
ムスカリは 青き土筆に あるやらん つぼみ夢見の ときにしあれば ( 蒸蟹持

(注)掲載の写真は全て童子森の母さんのブログからの転載です。
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