< 承前 >
昨日の記事は白川北通りに入った処で終りましたので、そこからのスタートとなります。

(白川北通り)
この道が「なすありの径」と呼ばれる由縁は有済橋の畔にある「なすあり地蔵」にあるのかと思いきや、そうではありませなんだ。「なすあり」は、今は廃校となっている地元の小学校が有済小学校で、「有済」は中国の歴史書「書経」に「必有忍其乃有済(必ず忍ぶことあれば其れすなはち済すあり)」と出て居り、その「有済・なすあり」から、明治12年に当時の京都府知事がこの道を「なすありの径」と名付けたのだそうな。
そして地蔵さんはと云うと、昭和29年、花見小路通りの水道管工事の際に白川の川底から発見されたものとのこと。地蔵堂を建て祀られていましたが、白川北通りが整備されてコミュニティ道路として一新されたのを機に地元の有志の方々でこのお地蔵さんを「なすあり地蔵」と命名されたそうな。という次第にて、お地蔵さんよりも「道」の方が先でした。
(なすあり地蔵)
その「なすありの径」を行き、東大路通りを越えた処に知恩院古門がある。門を潜って500mほど行けば知恩院であるが、今回は立ち寄らない。
(知恩院古門)
この門前の橋の上から眺める白川の風情も悪くない。
(白川。知恩院門前付近 11:31)
上の写真の左側の道を進むこと数分で平安神宮の大鳥居の前の道、仁王門通りに出る。これを右(東)に折れ、左に国立近代美術館、大鳥居、市立美術館を川越しに見ながら進む。

(平安神宮鳥居前。11:38)
鳥居前から東に進むこと数分、道が緩やかな上り坂となって右にカーブし始める辺りで琵琶湖疏水記念館の建物と噴水が見えて来る。
(琵琶湖疏水記念館 11:46)

琵琶湖疏水については、説明する程の知識もありませんので、下記をご参照下さい。
<参考> 琵琶湖疏水
(同上)

写真の奥が上流、琵琶湖から流れて来た水たちであります。

(京都の水・疏水物語)
疏水記念館の入口横に上のような自動販売機がありました。丁度ペットボトルのお茶が無くなりかけていたので、ヤカモチも1本、疏水物語を買うことといたしました(笑)。1本100円。要するに京都の水道水ということですな。
(インクライン)
琵琶湖側と京都側とを疏水で行き来する船は、ここでトロッコのようなものに乗っかり、レールで運ばれて、疏水の流れる水面の高さと京都側の水路・運河の水面の高さとの高低差の問題を解決していたのですな。それをインクラインと呼ぶのだが、上及び下の写真はそのインクラインのレールである。今は水路によって人や物資を運ぶこともなくなり、廃止されて、遺跡展示物となっている。
(同上)
琵琶湖疏水記念館を後にし、いよいよ蹴上の坂道を上って行くのであるが、ここでも「寄り道ヤカモチ」、南禅寺の水道橋に挨拶をして行かねばなるまいと、交差点で左に入って行くのでありました。
300m位坂を上ると右に金地院、正面に南禅寺の山門である。
(金地院) <参考> 金地院
(南禅寺) <参考> 南禅寺
(南禅寺三門)
(琵琶湖疏水の水道橋)
まあ、南禅寺と言えば、境内のこの水道橋(水路閣)が有名でありますな。これは、琵琶湖疏水の分流にて、橋の上は水が流れているのである。
普通、橋は上を人が通り、下を水が流れるのであるが、この橋は人と水が逆になっている。禅問答に使えそうですな。ハイ南禅寺ですから。
(句碑)
三門の前に句碑がある。
この門を入れば 涼風おのづから (杉洞)
句碑の句に異議を唱えるつもりは毫もないが、本日の涼風はわずかにて夏の名残と云うべきか、暑気尚盛んにして、家持は「汗おのづから」なのでありました(笑)。
この門を入れど 涼風わづかにて (筆蕪蕉)

(南禅寺から蹴上へ 12:11)
南禅寺から蹴上への道に戻って、ようやく山科経由小関越えの銀輪行に入ります。これが結構な坂道。勾配はさほどでもないがだらだらと長い。上り切る頃には少し息が荒くなっていました。

(インクラインを横に見て蹴上から山科へ)
蹴上の坂(地下鉄東西線が走っている道で三条通りの続きの道である。)を上り切ると山科に向かって爽快な長い下り坂である。
下りに入る。途中、由来など知らぬが「日ノ岡宝塔」なるものを左に見て更に坂を下る。下り切ってJR線と交差する少し手前に天智天皇陵がある。

(日ノ岡宝塔)

(天智天皇陵入口 12:39)
天智天皇陵は数年前に訪ねて以来の久々の訪問。今回は木陰の一角をお借りして「お弁当タイム」である。
では、キリもいいようなので(2)はここまで。次回は天智天皇陵から始めることと致しますので、またお付き合い下さい(笑)。
< つづく
>
PR
キーワードサーチ
カレンダー
コメント新着
New!
ビッグジョン7777さん
New!
七詩さん
New!
☆もも☆どんぶらこ☆さん
New!
龍の森さん
New!
MoMo太郎009さん