< 承前 >
前回は三井寺総門前で終りました。総門を出て右に三尾神社の境内を横切って行くと、琵琶湖疏水に再会する。
(三尾神社)


(琵琶湖疏水) (三井寺拝観受付所 15:08)
琵琶湖疏水に沿って琵琶湖へ(東へ)と走り国道161号線に出るのが一番近いコースであったようだが、自転車を拝観受付所前に停めていたので、南へ3分程更に歩いて、そこまで戻り、長等神社楼門前の道を下り国道161号線に向かう。国道の手前の県道47号線で左折してしまったが、これは直進し国道まで出た方が良かったようだ。


(琵琶湖疏水。左:山側、右:琵琶湖側)
国道161号線に出て左折、北に向かう。途中道路右側に広い敷地の施設が見えて来る、自衛隊大津駐屯所である。
(国道161号線、際川付近。自衛隊大津駐屯所前 15:47)
自衛隊駐屯所から1.5km位で「志賀の唐崎(辛崎)」である。唐崎バス停前で右脇道に入って行くと唐崎神社がある。
(唐崎バス停付近)
唐崎バス停の前に象が居た。と言ってもタイ料理店の置物であるが。上の写真の右側の道を入って路地を右に入ると唐崎神社である。
道の入口横、タイ料理店の向かいに神馬仮屋地の碑がある。何かと説明板を見ると、日吉大社の山王祭の神馬が繋がれる場所、とある。江戸時代の山王祭では、この湖岸に日吉社の一の鳥居があり、ここで神は神輿から神馬に乗り換えて日吉社にお帰りになったということだそうな。
(神馬仮屋地 16:02)
(唐崎神社)
<参考> 唐崎神社‐Wikipedia
(拝殿・本殿)
(同上)
(唐崎の松)
(唐崎)
(同上)
(志賀の辛崎さきくあれど・・)
唐崎といえば、人麻呂の近江荒都歌に触れない訳にはいかない。短歌に比べて長歌は暗誦している歌は少ないが、この歌はその少ないものの一つであり、小生の好きな歌でもある。いかにも人麻呂という歌である。
玉だすき 畝火の山の 橿原の 日知 の御代ゆ 生 れましし 神のことごと つがの木の いやつぎつぎに 天 の下 知らしめししを 天 にみつ 大和を置きて あをによし 奈良山を越え いかさまに おもほしめせか 天 ざかる 夷 にはあれど 石走 る 淡海 の国の ささなみの 大津の宮に 天 の下 知らしめしけむ 天皇 の 神の 尊 の 大宮は ここと聞けども 大殿は ここと言へども 春草の 茂く生ひたる かすみたつ 春日 の 霧 れる ももしきの 大宮 処 見れば悲しも (巻1-29)
壬申の乱によって近江朝廷側が敗れ、近江の都は荒廃した。後年、人麻呂が「近江の荒れたる都を過ぎし時」作れる歌である。その反歌が次の2首。
ささなみの 志賀の 辛崎 幸 くあれど
楽浪
の 志賀の大わだ 淀むとも
昔の人に またもあはめやも (巻1-31)
(注)ささなみ:志賀、大津、草津など琵琶湖西南岸一帯の古地名
さきく:無事で変らないこと
わだ:入り江などの湾曲部
(唐崎苑)
最近に出来たのであろうか、唐崎神社の北側に「唐崎苑」なる公園があり、そこに人麻呂の歌碑があった。歌は上の一番目の反歌である。
(人麻呂万葉歌碑 16:30)
堅田まで走るつもりでいたが、三井寺で1時間過ごすなど寄り道が過ぎたようにて、唐崎で引き返すこととする。友人の近江鯨麻呂氏に電話してみようかとも思ったが、時刻が5時近くなっているので止めました。大津京駅まで引き返す。
(JR湖西線、大津京駅 16:55)
大津京駅到着午後4時55分。
駅前の喫茶店で珈琲休憩しながら冷房で30分程体を冷やし、トレンクルをたたみ、大津京駅から京都・西大寺経由で電車で帰途に。
日帰り銀輪散歩6時間15分を5回にも分割、4日間にも渡って懲りずお付き合い下さった皆さま、有難うございます。感謝です(笑)。これにて京都・唐崎銀輪万葉完結であります。
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