< 承前 >
昨日の続きです。難波神社の祭神が仁徳天皇ということで、その連想から、難波神社を出た銀輪家持は高津宮を目指すこととしました。仁徳天皇は難波に都を置くが、それが高津宮である。
難波
に
都
つくる。
是
を
高津宮
と
謂
す。
(日本書紀・仁徳天皇元年春正月の条)
もっとも、高津宮の跡地がどこであるかは諸説あって定まらない。大阪城及びその周辺の何処かであるのだろうが、高津神社(高津宮)は大阪城築城に際して現在地に移転して来たものであるから、仁徳さんの高津宮趾と言う訳ではない。しかし、高津神社も仁徳さんを祭神とし、高津宮と称しているのであるから、固いことことは言わないヤカモチ的には高津宮は此処でいいということになるのである(笑)。
ということで御堂筋を南下するが心斎橋・道頓堀辺りまで来ると人が一杯である。道頓堀手前の宗右衛門町通りで左(東)に入り、心斎橋筋の人混みを抜けて、相合橋で道頓堀を渡り、道頓堀通りに出る。これを左(東)に行くと突き当りが高津宮・高津神社である。
高津神社に到着すると、大勢の人だかり。「ASIAN PUJA 2011 in 高津の宮」という催しがあったよう。東日本大震災支援のチャリティ・ライブのようでした。PUJAとはヒンディ語で「祈り」という意味だそうな。
(高津神社境内)
<参考> 高津宮 (Wikipedia) 高津宮(高津神社)
(踊り子)
(高津神社鳥居)
鳥居を出て、坂道を上ると「熊野街道」である。谷町筋の一つ西の道であるが、この道筋はお寺が立ち並ぶ「寺町」である。千日前通りに出る少し手前に常国寺という寺があり、その門前に「梶井基次郎墓所」という碑が建っていた。
梶井基次郎と言えば「檸檬」という小説のタイトルが思い浮かぶが、小生はこの作家の作品は一作も読んでいない。それでもこれも何かのご縁と境内に入って、その墓を探してみた。だが、見つからない。お墓参りをされていたご婦人に尋ねてみるも、彼女も「知らない。」と仰る。結局見つけられないままに退出と相成りました。
(常国寺)<参考> 梶井基次郎


(梶井基次郎墓所碑) (熊野街道道標)
常国寺を出て千日前通りに出ると、熊野街道の道標があった。最近に建てられたものだが、「大坂天満八軒家から2.9km」とある。天満の窪津王子跡地近くにあった碑(下掲)の辺りから熊野街道が始まり、ここまで約3kmということであるが、小生は坐摩神社に立ち寄るために御堂筋を回って来たので随分遠回りして、ここで熊野街道と再会という訳である。

(天満京町3丁目の碑)
熊野街道はここから南へ生国魂神社、四天王寺の前を経て阿倍王子神社、住吉大社へと続くが、本日の銀輪散歩はそんなには走れない。上町筋を南に入った処で左折、清風高校の校舎を左に見て東に走り、帰途につく。
猪飼野の辺りだろうか、「ムグンファ」という店の看板が目に入る。ムグンファとは漢字で書けば「無窮花」、ハングルで書けば下の写真の通り。ムクゲの花のことである。
(韓国料理店ムグンファ)
ひたすら東へと走る。やがて地下鉄千日前線が走っている国道479号線に出る。地下鉄小路駅の前に来る。この道は昨年暮に走った道。その時に立ち寄った喫茶店が駅前にある。ここで珈琲休憩とする。店のママさんに「足の具合はどうですか?」と声を掛けると怪訝な表情。足は何ともない、と仰る。どうやら小生の思い違いであったようで、痛められたのは腰であったよう。「骨折したのは足ではなく腰ですわ。」と笑って居られました。帰宅して昨年12月30日の記事を確認すると、確かに腰の話でありました。
<参考:
煤逃げ銀輪散歩
>
喫茶店を出て国道を北に走ると直ぐに近鉄線のガード下に着く。潜って右折、東に走ると東大阪市に入り、布施駅前に出る。近鉄奈良線に沿って東へ走っていると左手に神社の鳥居が目に入ったので立ち寄ってみた。
(鴨高田神社)
(同上・説明碑)
(同上・本堂)
神社の裏手(北側)に出ると道を挟んで長栄寺がある。その名はかねてより承知していたが、訪れるのは今回が初めてである。 <参考> 長栄寺 長栄寺
(長栄寺)
(同上・本堂)
カラフルな不動明王が夕日を背に屹立して居られました。
傍らには萩が咲きこぼれていました。
柿なけど 萩は咲くなり 長栄寺 (偐岡子規)
季語が柿と萩と二つも入ってはいけないのが俳句の決まり。まあ、偐子規でありますから、固いことは言わないのである。そう言えば、先刻立ち寄った高津神社の参道脇に、写真には撮りませなんだが、河東碧梧桐揮毫の碑が建っていましたですな。碧梧桐なら自由律俳句ですから季語があってもなくても、二つでも三つでもOKなんでしょう。
(長栄寺境内の萩)
長栄寺を後にして、東へ、東へ。夕日も早や傾き、影が長く伸びている。この時刻は影持登場でありますな(笑)。帰宅は午後5時半。約4時間の「のんびり銀輪散歩」でありました。
(偐影持登場)
影持と 暮れゆく銀輪 彼岸花 (筆蕪蕉)
<追記・注>
「梶井基次郎墓所碑」、「熊野街道道標」、「鴨高田神社説明碑」及び「不動明王」の写真が横倒しになった歪んだ画像になってしまっていたので、2020年10月29日これらを復元修正しました。
●
過去記事の写真が歪んでいたりすること
2020.10.12.
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