第3回近江鯨麻呂絵画展
先日(1月28日)の健人会で鯨麻呂氏に最近の自作絵画の写真をメール送信して下さるようお願いしていたのですが、このほどそれが送信されて参りました。
ということで、本日は鯨麻呂絵画展であります。なお、鯨麻呂は「くじらまろ」ではなく「いさなまろ」と訓みます。
<参考>過去の近江鯨麻呂絵画展は コチラ
からどうぞ。
では、近江鯨麻呂絵画展どうぞお楽しみ下さいませ。
なお、下の絵のタイトルは小生が勝手に付けたもので、鯨麻呂氏のご了解は得て居りません。従って、全て「仮題」であります。鯨麻呂氏から異なるご指摘があれば、適宜修正されることがあります。
「一期一会」ならぬ「苺一絵」でありますな。
前にあるのは柚子なるか。後ろにワインの瓶ありて、いかにかこれをまとめむや、とヤカモチ館長も思案顔。
まあ、静物画は、その字の通り、ゴタゴタごたくを並べず、ただあるがまま静かに眺めやるのが正しい鑑賞の仕方でしょうかね。
瓶に入ったリンゴ。瓶の口よりリンゴの直径の方が大きい。どうしてこれを入れたのか。未だ実が小さい間に木生りの状態で瓶に入れ、瓶をそのまま枝に吊るし、リンゴが大きくなるまで待てばいい、ということなんでしょうが、これは実際にそういうものであるのか、鯨麻呂氏の空想画であるのかは、ヤカモチは知らない。
蛇足ながら、瓶に入ったリンゴ、これを「ビンゴ」と言うそうな(笑)。
万葉で「秋の香」と言えば、「松茸」のこととされるが、ここは、そういう意味ではなく、単に「秋の収穫」という程度の意味であります。
柿も栗もサツマイモも艶やかで美味しそうに描けています。
因みに、上述の「秋の香」の万葉歌はこれです。
高松の この峯も
狭
に 笠立てて
盈
ち盛りたる 秋の香のよさ
(万葉集巻10-2233)
何やら昼下がり、と言うか、午後のひと時の、平和な静寂、静謐を感じさせる絵でありますので、上のようなタイトルにしてみました。
整然と行儀よく上品に並んでいるのが「静謐」を感じさせるのでありますかね。総じて鯨麻呂氏の絵には、このような雰囲気のものが多いような気が致しますな。
これは鴨の置き物。琵琶湖畔に住まう身でありながら、湖面の生きた鴨を描かずに、置き物のそれを描くとは、鯨麻呂氏もいささか「ズボラ麻呂」になられたようですが、ご本人曰く「寒いので」。ごもっとも、今年は例年になく寒い日が多いですな。比良山系の山々からの風は比良の風、中でも比叡山から吹き下ろす風は比叡颪(日枝おろし)と言い、その名の通り冷えるのでありますな。芭蕉の句を添えて置きましょう。
千鳥
立
更行
初夜の
日枝
おろし (芭蕉)
(注) 「初夜」=夜を三分した最初の時間帯を「初夜」と言う。
戌の刻(午後8時前後)のこと。
海くれて鴨のこゑほのかに白し (芭蕉)
「海くれてほのかに白し鴨のこゑ」
と普通の575調とした場合との感じの差を鑑賞してみ
て下さい。
柿の実が枝付きのままに、いい風情に描かれています。赤い小さな実の木はクロガネモチでしょうか。葉が一枚も付いていないから茨でしょうか。
「描かれているのが何か分からぬ時は問い合わせをしてくれ」と鯨麻呂氏は仰っていますが、敢えてそれをせずに、記事にしていますので、ご覧になられる方も、ヤカモチの言説にとらわれず、ご自身の感じで何とお決め下さいませ。
フルーツジュースになる前の果物たちでありますな。
そよりと朝の風も吹いている・・中原中也なら、こんなフレーズで後を続けるのでしょうが、ヤカモチなれば、
朝床に 聞けばわが妻 ミキサーの
音かしましく 起きよと言ふらし (偐家持)
であります(笑)。
パンかジャガイモか迷いましたが、語呂的にはパンがいいし、紙袋はパンに似合い、ジャガイモなら布袋が似合うという、ヤカモチ流勝手解釈で、パンにしてしまいましたが、じゃがしかし、ジャガイモかも、と思ったりもしています。
これも、ご来場者のご判断に委ねることと致しましょう。「作者の鯨麻呂の意向はどうなっているのだ?」とお気にされるお方もござりましょうが、作品は作者の手から離れた瞬間に「見る者」の物になるのでありますれば、作者のことはもうどうでもいいのでありますな(笑)。
「じゃがしかし、芋かなあ~?」
無視された、とカボチャとシイタケとトウモロコシが拗ねていますが、無視した訳ではなく、タイトルとしては、品目三つが限度で、それ以上になると「野菜たち」となってしまうので、省略したに過ぎませぬ。ちゃんと見て居りますよ。
これは紛うかたなき、ナシとブドウ。
ナシではなく「青リンゴ」なんぞと言わないで貰いたいですが、そう言われればそのようにも見えぬこともナシ、であります。
これは「どーなった」がご覧になっても「ドーナッツ」でありましょう。
では、どうぞお召し上がり下さいませ。ご来場の皆さまへの鯨麻呂氏からの心ばかりのおもてなし。おやつのドーナツです。お飲み物は何に致しましょうか?但しソフトドリンクに限らせて戴きます(笑)。
ご来場、どうも有難うございました。また、いつの日にか、鯨麻呂氏のお気の向き次第でありますが、第4回展でお会い致しましょう。
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