ご来場、コメント有難うございます。
 「食べごろのエンドウ」、恒郎女さん曰く、とても美味しい豌豆だったそうです。偐山頭火氏が栽培したものではなく、同氏のご友人が栽培されたものとのこと、それで小生も、「なら美味しくても不思議ではない」と納得であります(笑)。
 シャガの微妙な模様は絵にはし辛いだろうと思ったのですが、見事にその感じを出されていて、小生も感心致しました。 最近は、「言葉遊び」もご無沙汰でしたが、駄洒落は関西人・大阪人には必修科目みたいなものですから、「めで鯛ごはん」などと来られると、つい誘われて発してしまいます。
 そちらでもシャガの花が咲き始めましたですか。これからは野外での写生にもいい季節ですね。また、ひろろさんの素敵な風景画が拝見できますことを楽しみにして居ります。

(2013.05.16 20:39:41)

偐万葉田舎家持歌集

偐万葉田舎家持歌集

2013.05.15
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カテゴリ: 智麻呂絵画展

第119回智麻呂絵画展

  智麻呂絵画展開催です。皆さまのご来場お待ち申し上げます。
    <参考>他の智麻呂絵画展は下記から。
        ​ ​第1回展~第100回展
        ​ 第101回展~第200回展
        ​ 第201回展~ ​​

あやめ (3) あやめ
(あやめ1)           (あやめ2)

  先ずはアヤメ。散歩で見掛けたアヤメを写生されました。智麻呂氏にとってはアヤメはお好きな花。かくて3点もの作品になりました。

あやめ (2) (あやめ3)

  次は柏餅とちまきです。どちらも、偐家持が手土産に、お餅、いえ、お持ちしたもものでありますが、楽しい絵となりました。

柏餅 (柏餅)

ちまき (ちまき)

  ちまきたべたべ、にいさんが はかってくれた せいのたけ、の「ちまき」ですが、漢字では「粽」と書きますが、本来は「茅巻き」であったのでしょうな。「茅(ち)」で巻くから茅巻。
  「ち」は「あさぢ、ちばな、つばな、ちがや」などとも呼ばれて、万葉にも登場する植物である。「ち」は聖なる植物、霊力のある植物であったのでしょう。神社の「茅の輪」くぐりも、その花を「ちばな、つばな」として抜いて、食べたのも、その霊力を身に受けようとする行為であるのでしょう。
  血も地も知も「ち」であり、生命も「いの・ち」、力も「ち・から」、我々は「ち」に特別な意味を込めて来たのですかな。
  ここでは、万葉集から大伴家持と紀女郎との間に交わされた戯れ歌を掲載して置きましょう。

戯奴 ( わけ ) がため わが手もすまに 春の野に
           抜ける
茅花 ( ちばな ) そ  ( ) して ( ) えませ
                      (紀女郎 巻8-1460)

(お前さんのために、私が手を休めることもなく一生懸命に、春の野で抜き取った茅花ですよ。これをお召し上がりになって、お太りなさいな。)
昼は咲き 夜は恋ひ ( ) る  合歓木 ( ねぶ ) の花
          君のみ見めや 
戯奴 ( わけ ) さへに見よ
                      (紀女郎 巻8-1461)
(昼は花開いて夜は恋い合って寝るという合歓の花です。主人たる私だけが見るのはよくないから、あんたも見なさいな。)
わが君に  戯奴 ( わけ ) は恋ふらし  ( たば ) りたる
茅花 ( つばな ) ( ) めど いや痩せに痩す
                      (大伴家持 巻8-1462)

(ご主人様にわたくしめは恋をしているようであります。頂戴したつばなを食べましたが、ますます痩せてゆきます。)
我妹子が 形見の 合歓木 ( ねぶ ) は 花のみに
           咲きてけだしく 実にならじかも
                      (大伴家持 巻8-1463)

(あなたが下さった形見の合歓の木は、花が咲くだけで、きっと実は結ばないのでしょうね。)

めで鯛ごはん (めで鯛ごはん)

  上の「めで鯛ごはん」と下の「豌豆」は、偐山頭火さんの手土産。
  義理堅いタイ、口が固いタイ、勿体ないタイ、などは言葉遊びシリーズで既に登場しているが、タイの怠慢、体面つくろうタイ、は新作になりますかな(笑)。たいがいにせい、との声も聞こえて参りますが・・。

豌豆 (豌豆)

  エンドウの無遠慮、エンドウの下の力持ち、は既出。新作は、「仏の顔もサヤエンドウ」です。

母の日 (母の日)

  上は母の日のプレゼントとして、恒郎女様にお嬢様から贈られた花。
  万葉集で「どうして母という名の花は咲いたことがないのでしょうか」という防人の歌(巻20-4323)があるが、アミガサユリが「はは」という花でありますな。古くは母栗(ははくり)とも呼ばれていたようですが、今は、この花「貝母(ばいも)」とも呼ばれて、その名残りをとどめています。

シラン (シラン)

  シランは万葉では「けい」(漢字では草かんむりに惠と書きます。)ですが、題詞に登場するのみで、歌はありません。

シャガ (2) (シャガ1)

  上のシャガは小万知さんの写真から、下のシャガは当日記の4月3日の記事に掲載の写真から、絵にされました。智麻呂氏はシャガの花の模様に絵師としての興味を示されたようです。

シャガ (シャガ2)

  本日もご来館賜り有難うございました。お気に召された絵などございましたら、ご感想など頂戴賜れば幸甚に存じます。






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最終更新日  2019.06.14 06:06:58
コメント(13) | コメントを書く


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Re:第119回智麻呂絵画展(05/15)  
ウーテイス  さん
絵の描き手 は、 女性ですか?

筆名からは、男性 だろうと思うのですが…

色鉛筆らしいですね 繊細な感性のお方でしょうね。

気になっていたので愚問 敢えて スミマセン

~~~~~~~~~~~
僕の感性では こういう 絵は 女性なのです
偏った 観方で済みません

~~~~~~~~~~~
男性かも!
突然思い出した 美濃紙 に 淡い水彩絵
しかも花 僕は プレゼント受けたのですが 行方不明 紛れ込んでいるかも

描き手は、年長男性 機械工学設計の仕事の人でした
こういう種類の絵でした


絵が好きで かなり買い込みました 壁は絵だらけ
です

ただ絵は好みが 各人異なり

ご存知の福富太郎氏 キャバレー王の異名の金満家
日本画のコレクターで有名です
芸術新潮で 告白さていた

【絵は飽きると、】⇒同感 納得

素晴らしい高価な日本画 金任せで収集
その何点か 写真で見ました

好きな作家は高塚省吾・パステル画
トム・クリストファーのアクリル画

とにかく絵は好きで 実物の展示会を20代頃から観に行きました…

アンドリュー・ワイエスなど等

絵と和歌 両方お好きなようですね





(2013.05.16 08:13:41)

ウーテイスさんへ  
けん家持  さん
ご来場、コメント有難うございます。
 智麻呂という名前からもお分かりのように絵の作者は男性です。やさしく繊細な絵から女性の絵かも、と思われたのでしょうね。
 お察しの通り色鉛筆による絵です。
 智麻呂氏は脳梗塞で倒れられ入院、一命はとりとめられましたが、重い後遺症がのこりました。言葉が十分に発することが出来ません。右半身麻痺で動くのは左手のみ。リハビリも兼ねて絵を描くことを始められました。
 小生もそれを応援したいとその絵をブログで紹介することとしました。それが、この智麻呂絵画展という訳であります。

 仰る通り絵の好みは人それぞれですね。貴兄がお好きな画家として名を挙げて居られる中の一人、アンドリュー・ワイエスですが、この画家がお好きで、ご自身も水彩画を描いて居られる松風さんという方が居られます。小生のブログ友のお一人です。現在、氏はブログ更新を休止されていますが、素敵な絵をお描きになられます。
<参考>
松風氏のブログ
http://plaza.rakuten.co.jp/matsukaze6334/
松風氏と小生とのコラボ
偐万葉・松風篇
http://blogs.yahoo.co.jp/ken_ken_yakamochi/904579.html
お気が向かれましたらご覧になって下さい(笑)。
(2013.05.16 09:30:29)

Re:ウーテイスさんへ(05/15)  
ウーテイス  さん
けん家持さん

~~~~~~~~
智麻呂氏は脳梗塞で倒れられ入院、一命はとりとめられましたが、重い後遺症がのこりました。

言葉が十分に発することが出来ません。右半身麻痺で動くのは左手のみ。

リハビリも兼ねて絵を描くことを始められました。


小生もそれを応援したいと その絵をブログで紹介することとしました。それが、この智麻呂絵画展という訳であります。


~~~~~~~~~~~

素晴らしいお志 感動いたしました!

そうですか!

左手で!

凄い

人の脳は凄い機能を保持しているものですね

我々は脳機能の数パーセントしか 使って居ないと言います


脳細胞は増えない 予め 損傷を予定して 数兆個細胞が詰まっているらしいです

最近の僕は、活用方法を知らない

情けナヤ・・・・

では またお邪魔します




(2013.05.16 11:05:04)

Re:第119回智麻呂絵画展(05/15)  
ひろろdec  さん
こんにちは~。

パンパンに膨らんだ食べごろのエンドウ!!
お味噌汁の具に入れたらゴクンッ♪..なんて!(笑

シャガの繊細な表現にも見入ってしまいます♪
久方ぶりの言葉遊びが挿入されて..思わずニンマリ!!

こちらでもヒメシャガがようやく咲き始めました☆
(2013.05.16 14:09:36)

再度ウーテイスさんへ  
けん家持  さん
またまたのご来場有難うございます。
 智麻呂氏の強い意志と努力には頭が下がります。そしてそれを支えて来られた奥様の恒郎女様にも、であります。
 そうですね。脳細胞は増えないらしいですね。或る年齢位から少しずつ細胞が壊れてゆくようですが、一生かかっても使いきれない位に多くの細胞があるので、その程度死滅は「想定内」の設計になっているのでしょう(笑)。
 脳細胞の活用に関しては、小生なんぞも頗る偏った使い方にて、十分には活用できていないことになるのでしょうな(笑)。
(2013.05.16 20:18:36)

ひろろdecさんへ  
けん家持  さん

Re:第119回智麻呂絵画展(05/15)  
童子森の母  さん
\(⌒日⌒)/こんばんは

沢山の作品~中でも停きの絵は、特徴を捕らえ細かい部分まで丁寧に描かれてますね~

そして、添えられた歌は、何と艶っぽい~
そして、切ない恋歌~ハァー・・・・です。

そこで~ため息ついて・・

めで鯛で~少し(ΦωΦ)フフフ…
いや、ホントは爆笑(失礼)しました。
笑っては、イケナイ~とても有難いご飯の元なんですよね

沢山、楽しませて頂きました。

最後、母の怠慢コメントお許し下さい。 (2013.05.16 21:36:45)

Re:第119回智麻呂絵画展(05/15)  
童子森の母  さん
追伸

母の誤字~ちまき
また、やってしまいました。 (2013.05.16 21:39:55)

Re:第119回智麻呂絵画展(05/15)  
小万知 さん
こんばんわ!!
食いしん坊の私は先ず、美味しそうな柏餅と粽に目が釘付け、ご馳走になりながらゆっくり智麻呂様の絵を楽しませていただいております。
エンドウの実写版は偐山頭火様のブログで見せてもらっていたので、絵とだぶり瑞々しい初夏の香りがしてきます。
アヤメの端正な姿やシランの可憐な姿も良いですね。
シャガの花のアップが偐家持様と偶然重なったようですね。この花を見るたびに、形といい色といい、自然の不思議な造形美を感じ、写真に残したくなります。
智麻呂様は背景に写っている枯れ葉さえも丁寧に描いてくださっています。
母の花、貝母も以前紹介下さっていましたね。 (2013.05.17 00:14:36)

おはようございます  
あやめの季節となりましたね・・・

なるほど・・・
ちまきの「ち」は「ちがや」の「ち」ですか・・・・ (2013.05.17 05:47:15)

童子森の母さんへ  
けん家持  さん
ご来場、コメント有難うございます。
 「ちまき」の絵がお心にとまりましたか。小生も和菓子屋の店頭でこれを目にした時、これは絵にすると面白いかもと思って買い求め、お持ちしたのでありました。予想通りとても丁寧に描いて下さいました(笑)。

 大伴家持と紀女郎との相聞歌。普通、相聞歌は男が歌を贈り、女が返歌をするという構造になっていますが、これは女性である紀女郎が男性である家持に贈り、家持がそれに返す、という逆の構造になっています。
おまけに、家持を自分の召使いの奴婢であるかのようにして、女郎は家持をからかい、家持もそれに乗って、相手に媚びるような歌にして返しています。女郎の歌が男性的で、家持の歌が女性的という逆転の面白さ、女主人と若い奴婢との恋という設定も面白く、二人の息がうまく合っていると思います。
 家持が未だ駆け出しの若造であった頃の歌ですが、多分女郎の方がかなり年上。家持は養母を少年の時に亡くしていますから、多少マザコン、年上の女性に惹かれる面があったのかもです。女郎が上から目線で命令口調、家持がへりくだって女郎に甘えているという歌の調子からは、二人のとても親密な関係が想像されますが、これも二人の間だけの戯れ言ではなく、社交の場という公開の場での戯れ言であったかも知れず、歌の解釈は一筋縄では行きませぬ(笑)。

駄洒落のルーツは万葉仮名にあるのでは、という気がします。「めでたい」は「めでたき・愛でたき」から来ているのでしょうが、「目出たき」とか「芽出たき」と当て字を使うと、その漢字が醸す別の意味も生まれて来ます。かくて「めで鯛」も生まれるという訳でありますな(笑)。

(2013.05.17 08:18:38)

小万知さんへ  
けん家持  さん
ご来場、コメント有難うございます。
 柏餅と粽をお召し上がり戴けましたか。それは何よりでありました(笑)。
 エンドウの実写版もご覧になりましたか。他の読者さんのため、その実写版の写真入口を下にリンクして置きましょう。
<参考>実写版
http://blogs.yahoo.co.jp/gourmet_1212/GALLERY/show_image.html?id=54166796& ;no=2

 アヤメ、シラン、シャガと智麻呂さんのお好きな花には共通項がありそうですね。
 シャガがカシャなりましたね。かくて智麻呂もシャガールともなれりでありますな。
、木の暗(くれ)にそっと咲いているシャガ、その「ありやう」も亦よしですね。
 シャガをつい写真に撮ってしまう・・ということは小万知さんも亦「シャガール」でありますな(笑)。
 小万知シャガの背景の落ち葉もそうですが、家持シャガの下草の葉もそうですが、全て忠実に再現、これが智麻呂流のようです。
 アミガユリは「花散歩」シリーズの何処かで写真を掲載していますね。調べてみると2011年4月21日の記事(下記)でした。
http://plaza.rakuten.co.jp/yakamochi35/diary/201104210000/comment/write/
(2013.05.17 08:58:48)

Re:おはようございます(05/15)  
けん家持  さん
ふぁみり〜キャンパーさんへ
 そうですね。アヤメが美しい季節となりました。そして間もなくアジサイですな。花に時の「うつろひ」を知る、であります。

>ちまきの「ち」は「ちがや」の「ち」ですか・・・・
 「ち」について、もう少し言えば、道も美称の「み」が付いて「み・ち」ですが、本来は「ち」ですね。
 越後道(路)=えちご・ぢ
 信濃道=しなの・ぢ
の如しです。
 1,2,3の「一」も「い・ち」です。
 赤ん坊の命の源泉たる乳も「ち・ち」で「ち」が二つ重ね。
 父も「ち・ち」と二つ重ねですな。
 もっとも、「縮む」も「ち・ぢ・む」ですから、父の「ち・ち」は近頃は「縮む」に接近しているのかもであります(笑)。
(2013.05.17 09:19:39)

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