第119回智麻呂絵画展
智麻呂絵画展開催です。皆さまのご来場お待ち申し上げます。
<参考>他の智麻呂絵画展は下記から。
第1回展~第100回展
第101回展~第200回展
第201回展~
先ずはアヤメ。散歩で見掛けたアヤメを写生されました。智麻呂氏にとってはアヤメはお好きな花。かくて3点もの作品になりました。
次は柏餅とちまきです。どちらも、偐家持が手土産に、お餅、いえ、お持ちしたもものでありますが、楽しい絵となりました。
ちまきたべたべ、にいさんが はかってくれた せいのたけ、の「ちまき」ですが、漢字では「粽」と書きますが、本来は「茅巻き」であったのでしょうな。「茅(ち)」で巻くから茅巻。
「ち」は「あさぢ、ちばな、つばな、ちがや」などとも呼ばれて、万葉にも登場する植物である。「ち」は聖なる植物、霊力のある植物であったのでしょう。神社の「茅の輪」くぐりも、その花を「ちばな、つばな」として抜いて、食べたのも、その霊力を身に受けようとする行為であるのでしょう。
血も地も知も「ち」であり、生命も「いの・ち」、力も「ち・から」、我々は「ち」に特別な意味を込めて来たのですかな。
ここでは、万葉集から大伴家持と紀女郎との間に交わされた戯れ歌を掲載して置きましょう。
戯奴
がため わが手もすまに 春の野に
抜ける
茅花
そ
食
して
肥
えませ
(紀女郎 巻8-1460)
(お前さんのために、私が手を休めることもなく一生懸命に、春の野で抜き取った茅花ですよ。これをお召し上がりになって、お太りなさいな。)
昼は咲き 夜は恋ひ
寝
る
合歓木
の花
君のみ見めや
戯奴
さへに見よ
(紀女郎 巻8-1461)
(昼は花開いて夜は恋い合って寝るという合歓の花です。主人たる私だけが見るのはよくないから、あんたも見なさいな。)
わが君に
戯奴
は恋ふらし
賜
りたる
茅花
を
食
めど いや痩せに痩す
(大伴家持 巻8-1462)
(ご主人様にわたくしめは恋をしているようであります。頂戴したつばなを食べましたが、ますます痩せてゆきます。)
我妹子が 形見の
合歓木
は 花のみに
咲きてけだしく 実にならじかも
(大伴家持 巻8-1463)
(あなたが下さった形見の合歓の木は、花が咲くだけで、きっと実は結ばないのでしょうね。)
上の「めで鯛ごはん」と下の「豌豆」は、偐山頭火さんの手土産。
義理堅いタイ、口が固いタイ、勿体ないタイ、などは言葉遊びシリーズで既に登場しているが、タイの怠慢、体面つくろうタイ、は新作になりますかな(笑)。たいがいにせい、との声も聞こえて参りますが・・。
エンドウの無遠慮、エンドウの下の力持ち、は既出。新作は、「仏の顔もサヤエンドウ」です。
上は母の日のプレゼントとして、恒郎女様にお嬢様から贈られた花。
万葉集で「どうして母という名の花は咲いたことがないのでしょうか」という防人の歌(巻20-4323)があるが、アミガサユリが「はは」という花でありますな。古くは母栗(ははくり)とも呼ばれていたようですが、今は、この花「貝母(ばいも)」とも呼ばれて、その名残りをとどめています。
シランは万葉では「けい」(漢字では草かんむりに惠と書きます。)ですが、題詞に登場するのみで、歌はありません。
上のシャガは小万知さんの写真から、下のシャガは当日記の4月3日の記事に掲載の写真から、絵にされました。智麻呂氏はシャガの花の模様に絵師としての興味を示されたようです。
本日もご来館賜り有難うございました。お気に召された絵などございましたら、ご感想など頂戴賜れば幸甚に存じます。
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