第120回智麻呂絵画展
本日はお待ち兼ね智麻呂絵画展であります。
今回は第120回展、多数のご来場お待ち申し上げます。
<参考>他の智麻呂絵画展は下記から。
第1回展~第100回展
第101回展~第200回展
第201回展~
これは、母の日に上のお譲様から恒郎女様に贈られて来た花。
橘諸兄が宴会で詠んだ歌に、
あぢさゐの 八重咲く如く やつ代にを
いませわが背子 見つつしのはむ
(万葉集巻20-4448)
というのがあるが、これは宴会の主人を幾重にも咲く紫陽花の花の華やかさになぞらえて、「やつ代にいませ」と、その長寿を祈念した歌であろう。お譲様も母上・恒郎女様がいつまでも紫陽花の花のようにあでやかに美しく元気にいらして下さいますように・・との思いを、この花に込められたのであるのでしょう。それを歌にすれば、下のようになりますかね。
紫陽花
の 八重咲く如く やつ代にも
いませ
母御前
見つつ祈らむ (橘諸姉)
この紫陽花は恒郎女様その人でもあるということになります。それゆゑでもあるか、智麻呂氏の上の絵では花の部分がまばら過ぎると、恒郎女様はクレームをお付けになって居られました。 絵は一部分を描写されたものであるのですが、たしかに花がうち重なって豪華な雰囲気を醸している部分を避けて、まばらな部分を描写されていたのでありました。智麻呂氏としては、うち重なった花びらが醸す華やかさよりも、花が点々とあるそこはかとなき佇まいこそが魅力的と感じられたのでしょうが、これは「女心を知らぬワザ」でありますな(笑)。
かくて、その後に花の重なる絵を別の紫陽花で描かれたのが上の絵でありますが、別の紫陽花では、花が重なっていても、いくら華やかに描いても「駄目」なのであります(笑)。あの紫陽花でなければ。
上は智麻呂さんのご近所のご友人、サワちゃんケンちゃん姉弟からのお土産の玉葱と豌豆です。ヤカモチ館長も最近は物忘れ病、地名は忘れてしまいましたが、姉弟のお父様だったかお母様だったかのご実家に里帰りされた際に、そのご実家で栽培の玉葱と豌豆をお土産に持ち帰られたとのこと。そのお裾分けとして智麻呂邸にお届け下さったものなのであります。
むらさきの つゆくさにもが 置く露の
恋は
消
ぬとも 継ぎて咲くなれ
(偐紫田舎源氏蛍)
以下の花の絵は小万知花写真集から絵にされたものでありますが、花の名がよくは分かりませんので、絵のタイトルも適当に付けて置きました。
名も知れぬゆゑ、コメントも付けにくい、ということで、適当に歌を作って添えて置くこととします。
八千種
の 花は咲けども 常ならぬ 浅きひと夜の 夢にしあれる
(いろはの郎女)
この花の名は?と、先日の若草読書会で小万知さんに尋ねてみましたが、何とも分からぬ球根を植えて置いたら咲いたもので、小万知さんもご存じではないという。で、ヤカモチが命名したのが「コマチモシラズ」です。
花の名は いかにととへど むらさきの
小万知も知らぬ コマチモシラズ (偐家持)
これはキク科の植物。菊は万葉には登場しない。万葉の「ももよぐさ(百代草)」が菊だとも言われているが、異説もあり定かではない。
菊は平安期以後に中国からわが国に入って来たものと思われる。従って、菊という漢字には「キク」という音読みしかなく、訓読みがないのである。
きくううと つちにまみれて さにはべに
われたちくらす ひとなとひそね (会津八一)
菊と来ると会津八一の上の歌を思い出すのであるが、これにかこつけて1首追和すれば、
きくかくと へやにこもりて ふでひとつ
われたちくらす ひとなとひそね (若草智一)
次のドクダミの花は写真からではなく、散歩の途次に見掛けられたものを描かれたのかも知れません。しかし、この花を摘んで部屋に持ちこむというのは、かなり勇気のいること。花姿の清純さと香りが合致していない。神様の手抜きですな。
道の辺の 白き
火
明かり わが行ける
先にし咲ける ドクダミの花 (偐家持
上は、ヤカモチの出雲銀輪散歩のお土産の蕎麦。と言っても蕎麦の包装ラベルの絵を写されたものであります。
大遷宮 神も
家移
り 蕎麦打つや われも
喰
はな 出雲
思
ひて
(偐家持)
そう言えば、先日の大学の同期会・夕々の会で一緒した深◎君が出雲は松江の出身。黄泉比良坂の近くがご実家だと言って居られました。彼が実家に帰ったついでに黄泉比良坂を訪ねたのが5月11日で、小生が訪ねたのが5月9日、僅か二日違いという偶然を二人して面白がったことでありました。
では、これにて閉館。
今日もご来場、ご覧下さり、有難うございました。
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