直超
の この道にして おし照るや 難波 の海と 名づけけらしも先ず、遣新羅使人、秦間満の万葉歌碑と芭蕉の句碑にご挨拶して行くこととする。これらの碑のことは、上記<参考>の「3.暗( くらがり )峠」にも掲載されていますので、ご参照下さい。
この碑の裏面に秦間満の下記歌が記されている。
夕されば ひぐらし来鳴く 伊故麻山
越えてぞ吾が来る 妹が目を欲り
(万葉集巻15-3589)
はしまろ氏は難波津から新羅へと出掛ける前に、大和に居る妻か恋人に逢うために、夕方この道を上って行ったのですな。
小生もそういう状況なら、この急坂も何のそのであるが、そんな女性がこの山の向こうで待ってくれているのでもなければ、ただ、はあはあと息喘がせての苦しいだけの急登である(笑)。
ひぐらしは勿論鳴いていない。その季節ではない。代りにホトトギスが鳴いていました。この方が家持的でよろしい(笑)。
そして、すぐ近くに芭蕉の句碑もある。
芭蕉さんは、奈良側から大阪へとこの道を下って来たのですな。
菊の香に くらがり登る 節句かな
奈良県側からやって来たのなら、この位置では「くらがり登る」ではなく「くらがり下る」でありますから、この句は奈良県側の上り坂の何処かで作ったものと考えるべきでしょうな。
漕いで上るのを諦めて、自転車を押して歩きながら後を振りかえると、男性がMTBを押して上って来るのが目に入った。
彼は、加納地区に在住で、暗峠を奈良側へ少し下った処に住む友人を訪ねるのだと言う。前後になったり、並んだりしながら、峠まで一緒に行く。
語らう内に、彼も小生も同じ年齢であることが分かり、親近感が増す。仕事を止めて未だ2年とのこと。小生は丸7年、8年目に入っているから、隠退生活では、小生の方が5年先輩になる。
仕事を卒業した際に息子さんが自転車(MTB)をプレゼントしてくれたのだそうな。ウォーク歴は古いが自転車は未だ2年そこそこで、大阪城公園や鶴見緑地など銀輪散歩しているが、それ程遠方へは行っていない、とのことであったので、「先輩」として、あれこれのサイクリング・コースをご紹介しながらの「山登り」でありました。
昔、未だ母が若かった頃、近所の奥さん達と一緒に毎朝早起きして、ここまで水を汲みに来ていました。水が美味しいということもあったのでしょうが、彼女の健康法の一つでもあったのでしょう。
しかし、この水も今は飲料には適さなくなってしまったようで、汲みに来る人もいない。
暗峠に到着。ここで、同行のMTB君と別れ、南生駒へと、今度は急坂を一気に下って行く。爽快であるが、ブレーキ掛け続けないとスピードが出過ぎてしまって、少し危険。
この喫茶店はこれまで何回か利用しているが、この写真は帰途に立ち寄って撮ったものです。帰途、此処まで帰って来た時はもう午後5時半になっていたので、店仕舞をされている処でしたが、声を掛けると、ホットコーヒーはもう無理だがアイスコーヒーならOKだと仰るので、暫し休憩させて戴いたもの。本当は苦いホットコーヒーが飲みたい気分であったのですが・・。
そして、犬養万葉歌碑です。
この碑も紹介済みですが再掲載して置きます。
この写真も帰途に撮ったものです。
<参考> 犬養万葉歌碑を訪ねて山越え
2009.8.21.
難波津
を 漕ぎ出て見れば
神
さぶる 生駒高嶺に 雲そたなびく
(
大田部三成
万葉集巻20-4380)
犬養万葉歌碑の近くにある碑ですが、芭蕉に因んだもののよう。大阪側の登り口にあった「菊の香にくらがり登る節句かな」の句碑は此処にあるのが相応しいという気がしますが、こちらには句が刻まれてはいません。
文字数制限一杯です。続きは明日とします。( つづく )
自宅療養記・花園中央公園、ライフ新石切店 2025.11.07 コメント(2)
自宅療養記・ホルター心電図と枚岡神社な… 2025.11.04 コメント(2)
PR
キーワードサーチ
カレンダー
コメント新着
New!
七詩さん
New!
☆もも☆どんぶらこ☆さん
New!
龍の森さん
New!
MoMo太郎009さん
New!
ビッグジョン7777さん