東西南北の四神は東・青龍 西・白虎 (白)、 南・朱雀 (赤)、 北・玄武 (黒) と4色で、季節の色もこれを当てて、青春・朱夏・白秋・玄冬となる。土俵の房の色もこの4色。
白と青と黒はあるが赤はないもの、それは鷺であります。
赤サギというのがありますが、これは詐欺師の「サギ」であって、鷺ではない。結婚詐欺専門の詐欺師は「赤サギ」と呼ぶそうな。
さて、本日の銀輪散歩で見掛けたのは、詐欺師ではなく、鷺。
白鷺と青鷺でありました。
銀輪散歩の定番コースの恩智川沿いの道にて見掛けました。
それで、鷺の出て来る万葉歌はないかと探してみましたら、ありました。「鷺」という言葉が含まれる歌が1首、そして「鷺」そのものを詠んだ歌が1首あります。勿論、「詐欺師」を詠んだ歌なんぞはありませぬ(笑)。
白鳥
の 鷺 坂
山の 松かげに 宿りて行
かな 夜もふけ行くを
(万葉集巻9-1687)
(白鳥の鷺。その鷺の名を持つ鷺坂山の松の木陰に泊って行くことにしよう。夜も更けて行くことだ。)
(注)白鳥の=鷺坂山の枕詞。
鷺坂山=京都府城陽市久世にある久世神社の丘陵のこととされる。
久世神社は、祭神が日本武尊であることから白鳥の宮とも
呼ばれている。日本武尊が死後、白鳥となって此処に飛来
したという伝説があるらしい。
白鷺の木を啄ひて飛ぶを詠む歌
池神
の
力士舞
かも 白鷺の
桙
啄
ひ持ちて 飛び渡るらむ
(万葉集巻16-3831)
(池神の力士舞として、白鷺が桙をくわえて飛び渡っているのだろうか。)
(注) 池神=地名説、寺名説などがあるが、所在は不明。また、
池の神様のこととする説もある。
力士舞=伎楽の一つで、仏法を守護する金剛力士が桙を持って、
美女を追っかけている怪物の崑崙を打ち据える舞。伎楽
は、推古20年(612年)百済の味摩之という人が来朝し
て伝えたもの。彼を桜井に住まわせて少年達に舞を習わ
せた。その場所が土舞台として今に伝えられている。
<参考>
土舞台は「 磐余銀輪散歩(1)
」 2012.10.10.
で紹介して
います。
白鷺は、大サギ、中サギ、小サギと分類されるようだが、単独で見る段には小生には区別がつきません。
(同上)
恩智川の鷺から、ここまで話を広げては「詐欺」みたいなものですが、詐欺罪には該当しない(笑)。刑法でいう詐欺罪は単に騙すことだけでは成立しない。金品を騙し取る意図がなくてはならないのでありますな。
梅の花ひとり見つつや 2024.01.13 コメント(6)
梅一輪の春咲きにける 2023.01.14 コメント(8)
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