< 承前 >
抜塚を抜けて農免農道に戻る。来迎寺の近くに農免農道から高安山へと登る道がある。
(来迎寺近くの高安山登山口付近からの山の眺め)
農免農道を南に突き当たると神光寺という禅寺がある。そこで道は右(東)へと上る狭い道と左(西)へと下る広い道になっている。
折角なので、神光寺に立ち寄ってみる。
細い石畳の通路の奥に山門がある気配。蝉がしきりに鳴いている。涼しい風が通り抜けて行く。通路を突き当ると左手奥に山門が見えました。
禅寺らしい端正な佇まいの寺である。
人影もなく、寺の由来などは知る由もない。来た道を引き返す。農免農道に出ると、ママチャリを停めて寺の前で一人の男性が休憩して居られました。恩智か高安かこの下の方にお住まいのお方のようでした。この方と暫し雑談。
さて、古墳巡り。神光寺から坂を上ると墓地の中に古墳が点在している。古墳も墓であるから、墓地の中にあるというのは理に叶っている。
7号墳の隣は神光寺の墓地が広がっている。
これは何号墳とも表示がない。この辺りの古墳は全て円墳である。後ろに回ってみると石室を覆っていた石が無くなっていて見通せるようになっている。土や石がもっと下まで無くなると、来迎寺の抜塚のようになるのでしょうが、これは未だそこまでは行っていない。抜塚予備軍。抜けかけ塚ですな(笑)。
もう一つ上の古墳。この古墳から更に行った処に石室が二つ連なった珍しい構造の二室塚古墳というのがあるようなのだが、これはパスして引き返す。古墳そのものには殆ど知識もなく左程の興味もない小生にはこれら古墳群は、猫に小判、ヤカモチに古墳であるようです。
それでも、大阪府下最大級の玄室を有するという愛宕塚古墳には立ち寄ってみることに。心合寺山古墳へと戻る途中にそれはあるのだが、場所はとても分かりにくい。以前にも一度立ち寄っているのだが、それは偶々出くわしたというものであってみれば、位置や道順は記憶の外である。
やはり、古墳よりも花などの方に目が行くもののようで、今回はトクサのすがすがしい景色に見惚れました。
トクサもこれほど集まって生えていると一つの景色である。
恰もトクサの御簾ですな。
御簾で連想したのは、何故であるか「十訓抄」や謡曲「鸚鵡小町」に出て来る、一字返しのこの歌。
雲の上は ありし昔に 変らねど 見し玉簾の 内やゆかしき
雲の上は ありし昔に 変らねど 見し玉簾の 内ぞゆかしき
<注>玉簾(たまだれ)
もう一つはオミナエシ。そして、ケイトウ、ススキです。
高円の 宮の裾廻の 野づかさに 今咲けるらむ 女郎花はも
(大伴家持 万葉集巻20-4316)
<高円の宮のまわりの野の小高い丘に今は咲いているのだろう、女郎花の花よ>
恋ふる日の け長くあれば み苑生の 韓藍の花の 色に出でにけり
(万葉集巻10-2278)
<恋しいと思う日々が長く続いたので、み苑の韓藍の花のように色に出てしまったことだ。><注>韓藍=ケイトウのこと。
はだ薄 穂にはな出でそ 思ひたる 情は知らゆ われも寄りなむ
(娘子 万葉集巻16-3800)
<はだ薄の穂のように言葉に出さなくてもいい。互いの気持ちは分かっています。私も従いましょう。>
<注>はだすすき=まだ穂の出ていないススキ。
穂が出たのは、尾花、はたすすき。
情(こころ)
本日はここまでとします。次回は途中で立ち寄った玉祖神社と長鳴鶏を取り上げます。( つづく )
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