< 承前 >
昨日の日記の続きです。昨日は河内七面山への道で終わってしまいましたが、本日は愈々河内七面山です。まあ、このように勿体ぶるような施設ではないので恐縮でありますが、ともかくも鳥居が見えて参りました。
2.河内七面山
いかにも荒れ果てた廃墟という感じの境内です。箒のようなものも置かれているので、手入れをなさっている方も居られるようではありますが。
鳥居には「河内七面山」という文字が赤々と刻されている。
正面奥には「南無妙法蓮華経」と刻まれた大きな石碑。同様の石碑が何点か散在している。北側面には巨石を背に石仏が4体鎮座まします。
右手の斜面を上って行くとあちこちに巨石と言うか巨岩と言うか、大きな岩がゴロゴロとある。古墳の玄室に使用する石にも似ているので、一瞬は古墳かと思ったが、そうではなく切り出された石が放置されただけ、というようです。
上の洞の中には小さな祠がありましたから、其処に法華経の守護神とされる七面天女が祀られているのかも知れません。
此処は知る人ぞ知る、河内のパワースポットらしいが、巨岩というものには神が宿るというのが我々の先祖伝来の観念にてもあれば、これらの苔むした岩たちが発する、そこはかとない気配、エネルギーのようなものを、自ずからに感じてしまうというものでもあるか。
本家・山梨県の七面山には山頂近くに敬慎院というのがあり、其処には七面天女の磐座と伝える巨岩があり、その回りを廻りながら願い事をするとよいとのことであるから、この地の人々もこれらの巨岩のどれかをそれになぞらえて、その周囲を廻りながら願い事をしたのやも。
<参考> 七面山
・ 七面天女
・Wikipedia
こうして見ると、この辺りは石切場の跡であり、巨石はそれら切り出された石が運び出されることなく放置されたものと考えるのが順当のようです。
そう考えると、その跡地に後世の人々が七面山になぞらえて鳥居を建て、七面天女(七面大明神)を祀り、南無妙法蓮華経の石碑を次々と建立した、と言うのがその実態ということになる。河内七面山が先にあって、後で其処が石切場になったというのは少し考え難いことだろう。
その宗教的情熱なるものの残滓が打ち捨てられて此処に沈殿しているのである。今に生きている宗教施設にはない「おどろおどろしさ」のようなものが立ち昇って来るようでもあるのは、この夥しい数の巨石・巨岩と何やら無造作に建っているようでもある南無妙法蓮華経の石碑群が醸す幻影がなせるワザである。降り積む枯葉を踏む自分の足音のほかに聞こえるものも何とてはない、静寂。
20分近く周辺を歩き回っていたろうか。これという発見もなかったので、退散することに。
帰途は、分岐まで戻り、くさかコース・ハイキング道に出て、これを下ることとしました。途中には子供騙しのような、こんな鎖場もありましたが、右端には幅は狭いが階段もあるので、これをトントンと下ればいいだけ。
くさかコースのハイキング道の入口近くには、ユキノシタやトキワツユクサやニガナが咲いていました。まあ、マムシグサに似たウラシマソウもありましたが、里近くなるとこれらの明るい花の方が似合いである。
いつの間にかクロヒカゲは姿を消し、舗装道路に出るとモンキチョウが出迎えてくれました。
ユキノシタの花弁は独特のデザインである。
トキワツユクサを初めて目にしたのは高知を銀輪散歩した折であったので、岩崎弥太郎の出身地の土佐だけに「三菱」の花が咲いて居ると感心したのだが、小万知さんから「トキワツユクサ」だと教えられ、以来気を付けて見ていると、大阪にも咲いていたのでした。まあ、三菱の花は世界ブランドですから当然と言えば当然ですが(笑)。
<参考> 四万十川・高知銀輪万葉(その2)
2009.5.17.
5日と違って、月曜日ということでもあった所為か、今回は山中では誰にも出会わず、でありました。
最後に、山中で見かけた何とも名は知らぬ赤い実の木の写真で、河内七面山探索一件落着と致しまする。
<追記(13日):上の赤い実の木はニワトコでした。>
自宅療養記・花園中央公園、ライフ新石切店 2025.11.07 コメント(2)
自宅療養記・ホルター心電図と枚岡神社な… 2025.11.04 コメント(2)
PR
キーワードサーチ
カレンダー
コメント新着
New!
七詩さん
New!
☆もも☆どんぶらこ☆さん
New!
龍の森さん
New!
MoMo太郎009さん
New!
ビッグジョン7777さん