偐万葉・あすかのそら篇(その2)
本日は久々の偐万葉です。最近は他人様のブログへのコメント和歌を作ることも少なくなって、偐万葉シリーズのアップも間遠になっていますが、気が付けばそこそこに歌数のまとまっているお方も居られますので、久々に順次、偐万葉をアップして参ることと致します。
ということで、偐万葉シリーズ第234弾、偐万葉・あすかのそら篇(その2)と致します。なお、ブロ友・あすかのそら氏は偐万葉では「明日香郎女
(あすかのいらつめ)
」と呼ばせて戴いています。
<参考>過去の偐万葉・あすかのそら篇は コチラ
から。
あすかのそら氏のブログは コチラ
から。
偐家持が明日香郎女に贈りて詠める歌18首
清き香の これぞと行けば 金木犀 閑 (しづか) に照れり みささぎの道
(磐媛陵)
ありのままの わたしは見せじ 尻尾をば
つかまれたりし けんか家持 (喧嘩家持)
われも見つ 似島
(にのしま)
に似る 島影と
小黒神島 弥山
(みせん)
の岩ゆ
(似島)
裏口は 道たづたづし 遠回り して表より 行かせ我妹子
(わぎもこ)
(本歌)夕やみは 路たづたづし 月待ちて 行かせ吾背子 その間にも見む
(大宅女 万葉集巻4-709)
立つ霧の 海の田原に 恋ふ妹は た遠き道を いとはずぞ来
(こ)
し
立ち流る 霧にも乗れや 沖辺漕ぐ
小舟
(をぶね)
が影に 朝日さし来
(き)
ぬ
朝ぼらけ 光れる霧の 立つ春を 今日と告げこそ 海人
(あま)
の釣船
(田原の海霧)
潮岬 いづち行かめや みさき守 弾痕はあれど 望楼の壁
(注)上の歌は、偐万葉掲載に当り、語順の変更を行いました。
時つ風 いたくな吹きそ 春草の 繁きにとはむ 戦跡の沈黙
(もだ)
猫の影 長くやなりぬ 望楼の 跡とひ行きて 帰る道の辺


(海軍望楼跡) (潮岬の猫)
慣れよ汝
(な)
れ なれればなれぬ 言の葉も
花と咲くなれ 歌ともなれる (橘のなれ麻呂)
(注)橘のなれ麻呂=橘諸兄の息子・橘奈良麻呂のパロディ。
われむかし 越にいつとせ すみすみて
やかもちともの かいなどなしつ (あすかのいらつめ)
有田川 い行き廻れる 島山を
あらぎの里は 棚田となしつ(大棚家持)
(注)初案「あらぎの里の」を偐万葉掲載に当り「あらぎの里は」に修正した。
(あらぎ島)
裏のつまま 落とす実や葉の いや多み
鬱陶しからし 興醒めにけり (あすかのそらまめ)
家の裏の 都万麻伐らむと わがすれど
幹ふとからし 腰引けにけり (中休みの鎌足)
家持の 歌に免じて わが都万麻
暫しいのちを 延ぶにあるらし (裏庭家持)
(本歌)磯の上の 都万麻を見れば 根を延へて 年深からし 神さびにけり
(大伴家持 万葉集巻19-4159)


(裏庭のタブノキ)
あしにひれ 船こぐ人を あきづ羽の
橋の隙間ゆ 見たまふ吾妹
(あぎも)
(湯冷め王
<ゆざめのおほきみ>
)
(本歌)あきづ羽の 袖振る妹を 玉くしげ 奥に思ふを 見たまへ吾君 (あぎみ)
(湯原王 万葉集巻3-376)
(注)あきづ羽=「あきづ(蜻蛉)」はトンボのこと。「あきづ羽」はトンボの
羽。ここでは、透き通った薄い布をトンボの羽に喩えている。
(フローター)
さざなみの あとなる岩を 見まく欲り
妹来つらむか すさみの海辺 (柿本明日麻呂)
(本歌)さざなみの 志賀の大曲 (おほわだ)
淀むとも
昔の人に またも逢はめやも
(柿本人麻呂 万葉集巻1-31)
(漣痕化石求めて)
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