偐万葉・英坊篇(その32)
本日は偐万葉シリーズ第235弾、英坊篇(その32)であります。
<参考>過去の英坊篇は コチラ
からどうぞ。
英坊3氏のブログは コチラ
からどうぞ。
偐家持が英麻呂に贈りて詠める歌14首ほか
並びに英麻呂が贈り来れる歌4首ほか
英麻呂が贈り来れる上3句
いにしへの 社寺を訪ねて 由緒知り (英麻呂)
うつつと夢の あはひに遊べ (偐家持)
描くのにも 根気がいるよ 細密画 (英麻呂)
歌詠むことも 然りとぞ思ふ (偐家持)
春近し 砺波の野にも チューリップ (英麻呂)
咲くをし待たむ あゆの風吹け (偐家持)
白菜と 馬鈴薯を煮て ぐつぐつぐ (英麻呂)
寒き夕べは おふくろの味 (偐家持)
(注)上の1首は第3句も偐家持が作れり。
深め雪 ところかまはず 降りさかり (英麻呂)
音はなけれど しんしんずんずん (偐家持)
隠し金 桐
の箪笥に 仕舞ひこみ (英麻呂)
蔭
に引き出す 飲み食ひの席 (偐家持)
大王
(おほきみ)
は いかにしあれば いかにかも
網にかかるや かむさりましぬ (烏賊本烏賊麻呂)
(注)いかに=「烏賊に」と「如何に」とを掛けている。

こちとらは 旅人にしあり こち吹くも
吹かぬも飛び梅 吾が事に非ず (偐定家)
冬されば つたなき我の ありのままの
姿見せむや 杉材の倉 (秋田杉麻呂)
福はうち 福が服なら 衣
(きぬ)
着せぬ 物言ひなるは 鬼の言ひかも
英麻呂が贈り来れる歌4首
並びに偐家持が追和せる歌5首
木の輪みな 繋がりさせて 一本木
千本に割りで マッチ軸かな (英麻呂)
われいまだ 箸にも棒にも なりかねて
ごろり丸太で 名もなく候 (偐丸太夫)
紅
(べに)
にほふ ナナの喫茶に 輪を止め
いささか痛い 腿を癒して (英麻呂)
紅
(くれなゐ)
は 何さすものか 紫は
灰さすものぞ 片腿痛し (銀輪家持)
(本歌)紫は 灰指すものぞ 海石榴市(つばいち)の
八十のちまたに あへる児や誰(万葉集巻12-3101)
春の苑 紅にほふ 桃の花 下照る道に 出で立つ少女
(大伴家持 万葉集巻19-4139)
(注)片腿痛し=「片腹痛し」の洒落。銀輪家持も走り過ぎて腿が筋肉痛に
なったという次第。「腿」は「桃」を掛けている。
春盛り なにはともあれ 浪花野は
銀輪先野崎 艶
(あで)
の花ばな (英麻呂)
春たけて 行くは野崎か 深野池
(ふかうのいけ)
さくら菜の花 盛りと咲けば (偐家持)
のざきまゐり やかたの舟を 銀輪に
かへてわれゆく 菜のはなさくら (偐家持)
桜耐え 満顔の笑み 輝かせ 人のこころを 華やかにさせ (英麻呂)
花散るを 惜しとし見れば 生駒山
ほつ枝の先に 笑みてあるらし (偐家持)
朝なさな 継ぎて見が欲し 高岡の
古城の桜 今盛りなり (大阪家持)
(古城公園の桜)
桃咲けど をとめ出で来ず 越の路地 (高岡子規)
(本歌)春の苑 くれなゐにほふ 桃の花
下照る道に 出で立つ少女(をとめ)
(大伴家持 万葉集巻19-4139)
(越の桃の花)
道草の 空に名もなき 月の出で ぽっかり夏へ 無事に暮れゆく
かくばかり 混みつつなくは 高山の
町にも訪ね 行かましものを (偐姫皇后)
(本歌)かくばかり 恋ひつつあらずは 高山の
岩根し枕(ま)きて 死なましものを
(磐姫皇后 万葉集巻2-86)
(飛騨高山)
悪皇子の うらみの風は 二塚の
気多ゆ吹くかや 越の夏はも (悪家持)
(恒性皇子墓)
<注>掲載の写真は英坊3氏のブログからの転載です。
偐万葉・ひろみ篇(その18) 2025.10.03 コメント(6)
偐万葉・若草篇(その30) 2025.08.10 コメント(15)
偐万葉・龍の森篇(その6) 2025.07.15 コメント(4)
PR
キーワードサーチ
カレンダー
コメント新着
New!
ビッグジョン7777さん
New!
七詩さん
New!
☆もも☆どんぶらこ☆さん
New!
龍の森さん
New!
MoMo太郎009さん