偐万葉・若草篇(その17)
若草読書会のメンバーに贈った歌をまとめたものが、この若草篇なのであるが、当ブログにコメント下さるお方は、最近は、小万知さんと偐山頭火さんのお二人だけでありますので、若草篇とは言うものの、小万知・偐山頭火篇といった趣になっています。
まあ、今の世の中、日常的な交流の中で歌をやり取りするという習慣はありませんので、こういうことも致し方ありませんですな(笑)。
偐万葉シリーズ第255弾です。
<参考>過去の偐万葉・若草篇は
コチラ
から
偐家持が小万知に贈りて詠める歌9首
わが庭に 山橘の 実の照れば いざや待たなむ 雪の降り来を
(本歌) この雪の
消
残
る時に いざ行かな
山橘の 実の照るも見む
(大伴家持 万葉集巻19-4226
)
みやびをと 言ふもおこなり 雪つむと 船岡山に 寄らず帰れり
(本歌) 遊士
と 吾は聞けるを 屋戸かさず
吾を帰せり おその 風流士
(石川郎女 万葉集巻2-126
)
榛原ゆ 広陵朝日野 奈良や久世 姫路相生 駆けて赤人
和歌の浦 漕ぎ
廻
み行けど 難波潟
小万知は歌を 知らん橋とふ (海辺のカフカ)
(注)和歌詠むは難しきことなり、思案橋どころか知らん橋なり、との
小万知の言葉に和して詠める歌なり。
「難波潟」に「難しいワ」の意を込めた。
船の絵に 会津はひろろ 野田川の
津田の細江は 淡路も見ゆる (偐播磨娘子)
(注) 会津=「あひつ」で「逢ひつ」と掛けている。
淡路=「あはぢ」で「逢はじ」と掛けている。
ひろろ=会津ご在住のブログ友のひろろ dec
さんのこと。
豆食ふも 過ぎてはわれの 嘆きなり
胡麻で誤魔化し ならぬものかは (節分家持)
(本歌)時により すぐれば民の なげきなり
八大龍王 雨やめたまへ (源実朝)
柿食ふと すなる猿連れ 家路かな (柿蕪蕉)
牡蠣食はぬ 隣の客に 柿食はせ (柿蕪蕉)
こはくてふ よみけるひとの ありしひの
おもかげたちて はるひくれゆく
流氷の よりてきたれる オホーツク
いつみきとてか こひしかるべし (紋別兼輔)
(本歌)みかの原 わきてながるる いづみ川
いつみきとてか こひしかるらむ
(藤原兼輔 新古今集 996
小倉百人一首 27
)
道の辺に 咲く野の花も 照れる日も うららに春は 今盛りなり
偐家持が偐山頭火に贈りて詠める歌12首
並びに偐山頭火が詠める歌6首
偐山頭火が贈り来れる歌 1 首
冬瓜も 三代に担がれ あな嬉し
阿武山下り 石川昇る (元祖冬瓜担)
偐家持が追和せる歌 2 首
恩智から 始め阿武山 石川で 三代なるか 冬瓜担ぎ
石川と 言へば源氏の 三代墓 越えて小万知の 冬瓜行くか
奥山に もみぢふみわけ 猿酒を
山の
猟夫
は 求め飲むとふ (鹿丸大夫)
(本歌)おく山に もみぢふみわけ なく鹿の
こゑきくときぞ 秋はかなしき
(猿丸大夫 古今集 215
小倉百人一首 5
)
おく山の さるのうはまへ はねるとは
げにのんべえを 下戸とやいはむ (猿酒酒造)
餅切るも 切り時あれり 遅れては
餅焼く前に 手をば焼くなり (偐家餠)
(猫餅)※偐山頭火氏撮影
わが思ひし 百実一首は ハナからの
頓挫にしあり 実にならじかも (偐定家)
(本歌)吾妹子が 形見の合歓木は 花のみに
咲きてけだしく 実にならじかも
(大伴家持 万葉集巻 8-1463
)
偐山頭火が贈り来れる歌 1 首
花曇り 晴天も良し 条件は
揃ったものの 我が花
(歌)
俄に (天気次第山頭火)
偐家持が返せる歌 1 首
雨ならば 朝寝もするを 曇りとは
早起き場所取り よしあし花見 (天気次第家持)
偐山頭火氏が贈り来れる歌 1 首
あけぼのの 花見も風流 舞台裏 見られたく無い 観せたくもあり
偐家持が返せる歌 1 首
写真とて われら舞台の それなくは 舞台の裏を 見せるほかなく
偐山頭火が贈り来れる歌 1 首
あれ描けと 下手な写真を 持参して
描けハラするも 画風を思うて (描けハラ山頭火)
偐家持が返せる歌 1 首
これ描けの 君がカケハラ ばらすとは
バラスメントぞ ヤカモチわれも (何バラ家持)
(注)カケハラ=これ描けあれ描けハラスメント。偐山頭火氏の造語。
これはパワハラに近い語。
何バラ=何でもバラスメント。偐家持の造語。
何でもばらしてしまうことであるが、勿論セクハラとは無関係。
偐山頭火が贈り来れる歌 1 首 並びに偐家持が返せる歌 3 首
岬麻呂 海無き大和の 咲き巡る
桜は咲いたが 石楠花いまだ (偐山頭火)
頸椎の 傷なほらねば すべもなみ 自宅謹慎 偐山頭火
頸椎の ことも癪なり 石楠花の
花もいまだし われもいまだし (偐三等花)
山頭火 そらみつ大和 あをによし
奈良めぐれるは いつとや待たむ

(馬見丘公園)※偐山頭火氏撮影
偐山頭火が追ひて返せる歌 1 首
山頭火 山頭花へと 成りにける
酒山頭火 へはリハの途次 (超変革山頭火)
<参考>偐山頭火氏のブログは コチラ から。
偐万葉・ひろみ篇(その18) 2025.10.03 コメント(6)
偐万葉・若草篇(その30) 2025.08.10 コメント(15)
偐万葉・龍の森篇(その6) 2025.07.15 コメント(4)
PR
キーワードサーチ
カレンダー
コメント新着
New!
MoMo太郎009さん
New!
ビッグジョン7777さん
New!
七詩さん
New!
☆もも☆どんぶらこ☆さん
New!
龍の森さん