偐万葉田舎家持歌集

偐万葉田舎家持歌集

2017.11.13
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カテゴリ: 銀輪万葉

 今月2日の下見の記事・「 木津5人組ウオーク下見銀輪散歩 2017.11.3. 」で紹介した友人たちとのウオーク本番が昨日12日でした。午前10時半木津駅集合。メンバーは草麻呂、鯨麻呂、蝶麻呂、健麻呂と偐家持の5名。今年の春以来の5人組ウオークである。
(参考) 5人組ウオーク本番・王寺から大和郡山まで  2017.4.1.
 定刻前に全員集合し、出発。今月2日の下見の際と昨日12日本番に撮った写真とを織りまぜつつ記事アップします。
 先ず大智寺へ。この寺は木津八幡嵐山自転車道の起点である泉大橋のほとりにある。この自転車道は何度も銀輪で走っているので、寺の存在は知っていたのだが、訪問することはなかったので、今回のウオークの下見の折が初訪問、本番の今日が二度目の訪問ということになる。

02大智寺 (1).JPG
(大智寺・2日)

02大智寺 (3).JPG (同上・2日)

 下見の日は、秋の特別公開の期間中で、見学者も居ましたが、それ程大勢でもなかったので、上の写真のように人影のない写真を撮影することができましたが、本番の昨日は、その特別公開の期間は終了していたのに、団体さんと鉢合わせとなって、狭い境内は人で溢れそうな状態でした。

大智寺20171112.JPG (同上・12日)

 人物が入っている写真は顔などを塗りつぶして誰とは分からぬように加工しなければならないので、ブログ写真としては有難くないのであるが、仕方なきことにて候。右側でこちらを向いている若いお嬢さんなどはなかなかの美人であったので顔を塗りつぶすのは勿体ないことでありましたが、不特定多数に公開するブログ写真とあっては、ご本人のご了承も得ずに掲載する訳には参らぬという次第(笑)。
 大智寺から和泉式部墓へと向かいますが、その前にコース概略を地図上に表示して置きましょう。

木津5人組ウオークコース図 (2).jpg
(コース概略図)
木津駅 大智寺~ 和泉式部墓 平重衡首洗い池 安福寺 御霊神社 西念寺 鹿背山城跡(昼食タイム) 鹿背山不動尊 大仏鉄道遺構(梶ヶ谷隧道・赤橋) 梅谷区公民館(珈琲休憩) 岡田国神社 木津駅

03和泉式部墓 (1).JPG (和泉式部墓のある寺・2日)

 この寺・お堂の名は知らない。このお堂の裏に和泉式部の墓がある。何度か立ち寄っているので、ブログ記事にとり上げているもと思い、過去記事を調べてみましたが、見当たらない。どうやら、小生の思い違いで、この墓は記事にしていなかったよう。そのような思い違いもあって、これまでの何度かの立ち寄りの際にも記事にとり上げずにいたようです。

03和泉式部墓 (3).JPG (同上・2日)

03和泉式部墓 (2).JPG (和泉式部墓この奥の碑・2日)

和泉式部墓20171112.JPG (和泉式部墓・12日)

 和泉式部墓は全国各地に多数あるようですが、滋賀県大津市坂本のそれと兵庫県伊丹市のそれとは、当ブログでも紹介済みである。
(参考) 日吉大社など坂本散策  2011.8.27.
宝塚・伊丹銀輪散歩(その3)  2014.2.6.
 このように和泉式部墓やその所縁の地が各地にあるのは、和泉式部のことを語り物にして、全国をめぐる女性の芸能集団があったことによると見られている。そのような女性のうちに行った先の土地に住みつく者もあり、土地の人は彼女らを和泉式部と同一視したり、その呼び名を和泉式部としたりした結果、彼女らと和泉式部との混同が生じ、彼女らの墓が式部の墓とされてしまう、彼女らの立ち寄り先が式部の立ち寄り先とされてしまう、というようなことがあった所為ではないかと言う訳であります。
 この女性集団は京都・誓願寺に属する集団であったと見るのが柳田國男の見解。

03和泉式部墓 (4).JPG (和泉式部墓説明碑・2日)

 伝承では、娘の小式部内侍を亡くして悲しみ、苦しんだ和泉式部は誓願寺にて出家し尼となり、寺の域内に庵を構えて念仏の日々を送り、ここで亡くなったとのこと。その庵は藤原道長が彼女のために建ててあげたもので、それが今日の誠心院になっているとか。9月に京都を銀輪散歩した際に、誓願寺と誠心院にも立ち寄っていて、その折の写真がありますので、余談ですが、以下にこれを掲載させていただきます。

誓願寺 (1).JPG (誓願寺)

誓願寺 (6).JPG (同上説明碑)

誓願寺 (4).JPG (同上)

誓願寺 (5).JPG (同上・阿弥陀如来坐像)

誓願寺 (3).JPG (扇塚)

誓願寺 (2).JPG (同上・扇塚の由来)

 誠心院は誓願寺の南、新京極通りの商店街に面してあるので、うっかりすると気付かずに通り過ぎてしまいかねない。 

誠心院 (1).JPG (誠心院)

誠心院 (3).JPG (同上・和泉式部墓)

誠心院 (4).JPG (同上説明碑)

誠心院 (5).JPG (誠心院境内配置図)

 今年9月に訪ねた時は本堂が工事中で、工事用足場が建物の周囲を取り囲んでいたので、写真には撮らずでした。本堂前に和泉式部の歌碑。

霞たつ春きにけりとこの花を見るにぞ鳥の声も待たるる(和泉式部続集1071)

 和泉式部続集のこの歌の題詞には「梅の花あるを見て」とあるが、和泉式部が愛したという「軒端の梅」を詠んだものであるのでしょう。勿論、鳥は鶯である。

誠心院 (2).JPG (同上・和泉式部歌碑)

誠心院 (6).JPG (和泉式部と誠心院)

 木津5人組ウオークから横道に逸れましたが、本題に戻ります。和泉式部墓から、来た道を取って返し、平重衡首洗い池・不成柿へと向かいます。
 2日の下見の時と同様、鈴なりに実をつけている「成らずの柿」を見て、友人たちも笑っていました。下見の記事では首洗い池そのものの写真は掲載しませんでしたので、これを掲載して置きます。
 ご覧のように「池」と言うも烏滸がましい「水たまり」である。草を引き抜くなどして、もう少し水面がよく見えるように手入れした方がいいのではないだろうか。

平重衡首洗い池20171112.JPG (平重衡首洗池・12日)

 そして、重衡墓とも言われている十三重石塔の重衡供養塔を見るべく安福寺へ。

05安福寺 (1).JPG (安福寺・2日)

 この日の安福寺は、特別公開も終了していて、人影はなく静かであった。かくて、漸く平重衡供養塔の撮影もできたという次第。 

平重衡供養塔20171112.JPG (平重供養塔・12日)

 さて、これも余談になりますが、重衡は鎌倉に送られる前に、法然上人に戒を授けられている。その授戒之地碑なるものが京都駅の近く堀川通に面した場所にある。一昨年の5月18日、蕪村関連の場所を巡る銀輪散歩の際に偶然に出くわして撮影したものでありますが、参考までに以下に掲載して置きます。

平重衡授戒の地碑.jpg
(平重衡授戒之地碑)

平重衡授戒の地副碑.jpg (同上副碑)

 安福寺の東側の御霊神社に立ち寄る。立派な構えの神社。

06御霊神社 (1).JPG (御霊神社・2日)

06御霊神社 (2).JPG (同上拝殿・2日)

06御霊神社 (3).JPG
(同上本殿・2日)

 御霊神社から西念寺へはJR関西本線に並行する県道47号北東方向に進む。西念寺へと向かう分岐の手前で「鹿背山の柿直売所」なるものが店を開いていて、何人かのお客さんの人影。それにつられた訳でもなかろうが、我々の足もそこで停まる。冷やかすだけの心算であったが、大きな柿がひと盛1000円。鯨麻呂氏と小生は家づとにこれを買い求める。
 分岐の坂道を上り、西念寺への道を辿る。2日の下見で工事中通行止めであった区間は未だ工事中で通行止めのまま。大きく迂回して行く。

西念寺への道20171112.JPG (西念寺への道・12日)

 この道を下った処が鹿背山会館。
 そこから坂道を上って、突き当りが西念寺。

07西念寺への道.JPG (同上・2日)

07西念寺 (1).JPG (西念寺・2日)

07西念寺 (2).JPG (同上本堂・2日)

 西念寺到着は正午を少し過ぎた位。鹿背山城址まで上って、山頂の城址でお弁当タイムということにする。食後、鹿背山城址碑の前で、健麻呂氏のデジカメで全員の記念撮影。
 山を下る。下まで降りてくると、クロスバイクの青年が居て、城址まではどれ位かかるかとの質問を受ける。15分もあれば行けるでしょう、と説明して置く。実際は10分位で行けるかも。
 坂の登り口まで下った辻で左折、南東方向に進む。途中で葡萄柿というミニトマトやブドウの粒位の大きさの、珍しい柿に出会う。これも撮影しましたが、これは別途の記事で後日また紹介申し上げます。

<追記>葡萄柿の写真掲載記事は コチラ 。(2017.11.18.)
 地蔵堂のような小さな祠のある辻で右折し南へ。ゆるやかな下り坂。下り切ると一気に視界が広がる場所に出る。これを左に行くとJR関西本線をまたぐ橋の上に出る。不動山トンネルである。

09JR関西本線・不動山トンネル.JPG (JR関西本線・不動山トンネル・2日)

 トンネル前を過ぎた付近に古い石標。鹿背山不動・稲荷への道標である。

鹿背山不動への道標.JPG (鹿背山不動への道標・12日)

 振り返るとこんな景色。

不動山トンネル近くの景色20171112.JPG (不動山トンネル付近・12日)

 そして、ここで左に入ると鹿背山不動尊である。

10鹿背山不動への道.JPG (鹿背山不動への道・2日)

11鹿背山不動尊 (1).JPG (鹿背山不動尊)

 山門に記帳のためのノートが1冊置いてあるだけの、誰とても人影も無き静もれる小さな寺である。

11鹿背山不動尊 (2).JPG (同上・2日)

11鹿背山不動尊 (3).JPG (同上・2日)

 鹿背山不動から美加ノ原カントリークラブの正面入り口の前を通り、大仏鉄道遺構の梶ヶ谷隧道、赤橋を見て行く。

12梶ヶ谷隧道(大仏鉄道遺跡) (2).JPG (大仏鉄道遺構・梶ヶ谷隧道<北側から>・2日)

12梶ヶ谷隧道(大仏鉄道遺跡) (1).JPG (同上・説明板・2日)

12梶ヶ谷隧道(大仏鉄道遺跡) (3).JPG (同上<南側から>・2日)

12梶ヶ谷隧道(大仏鉄道遺跡) (5).JPG 12梶ヶ谷隧道(大仏鉄道遺跡) (4).JPG
(同上・2日)

ほろびたるものに名残れる品格をそれ美しと人は言ふなり (偐家持)

12梶ヶ谷隧道(大仏鉄道遺跡) (6).JPG (同上・2日)

13大仏鉄道遺跡案内看板.JPG (大仏鉄道遺構案内図・2日)

14赤橋(大仏鉄道遺跡) (1).JPG (同上・赤橋・2日)

14赤橋(大仏鉄道遺跡) (2).JPG (同上説明板・2日)

 大仏遺構を巡る小径から広い道路に上がって来ると、城山台団地という大きな団地が道路の北側に広がっている。

15城山台団地の公園 (2).JPG (城山台団地の公園・2日)

15城山台団地の公園 (1).JPG (同上公園から不動山を望む・2日)

 広い道路は、木津芳梅園という老人ホームを過ぎた辺りから狭くなり、梅谷へと下り坂となる。日も傾き、影が長くなりつつある。

美加ノ原CC西側の道、梅谷区公民館手前の坂道.JPG (梅谷へと下る友人たち)

16梅谷地区.JPG (梅谷付近・2日)

 梅谷で道は県道44号に出会う。その角にあるのが、梅谷区公民館。古い建物で何と言うほどではないのだが、何やら郷愁を誘う風情がある。

17梅谷区公民館.JPG (梅谷区公民館・旧木津小学校梅谷分校建物・2日)

 草麻呂氏が建物の入口近くまで様子を見に行かれて戻って来られました。「珈琲が飲めますよ。一杯200円だそうです。」とのこと。
 今日は収穫祭とかで、地元の若いお母さん方が、近くで農家から田圃を借りて子供たちと一緒に育て収穫したお米で、ご飯を炊き、皆でこれを食べるというような催しがあり、それが終わって一段落した処だとのこと。それはともかく、200円で珈琲とは有難いことなので、ここで暫し珈琲休憩とする。
 そのお母さんたちに教えていただいたのであるが、この建物は、元は木津小学校梅谷分校の校舎であったそうな。別の場所にあったものを廃校となるに伴い、この地に移築し、公民館として、地域の活動の拠点として利用しているのだという。言われてよく見ると壁に木津小学校校歌の歌詞が書かれた額が掲示されていました。
 梅谷からは井関川を挟んで県道44号からの道と並行して歩行者・自転車専用道がある。これを行く。川には沢山の鴨が居て、我々が近づくと一斉にバタバタと飛び立つ様もなかなかに楽しい景色でありました。
 そして、最後の立ち寄り先の岡田国神社に向かう。この神社はJRの線路際にあるので、線路をまたぐ跨線橋が参道となっている。この神社は今年の3月に中学校の同級生と立ち寄っていてブログ記事
(下記参考) で紹介済みなので、当記事では省略させていただきます。
(参考) 高の槻群  2017.3.10.

岡田国神社20171112.JPG (岡田国神社・12日)

 岡田国神社から木津駅まで歩き、当駅で解散。
 小生は、帰る方向が同じの健麻呂氏と近鉄生駒駅まで一緒に帰り、生駒駅で彼と別れました。帰宅した頃はすっかり日も暮れてしまっていましたが、心地よき疲れなるかなでありました。






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最終更新日  2017.11.18 14:16:41
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