偐万葉田舎家持歌集

今 日は月例の墓参。
　雲ひとつない快晴。
　ロウバイが満開である。​
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（ロウバイ） ​
蝋梅の　花咲く坂を　上り行く　墓参の道に　春は近しも　（偐家持）
　ロウバイの咲く坂道を上って行くと、門前の言葉を決まって撮影する寺がある。今月はと見るも、昨年12月7日の記事で紹介した親鸞の言葉のままでありました。​
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　寺の前で右折し、突き当りで1本南側の坂道を再び上る。
　墓地の入口近くの池のほとりにバラが一輪花をつけていました。​
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（一輪のバラ） ​
時じくの　薔薇の一輪　咲く見れば　わが待つ春は　近づくらしも　（偐家持）
　一輪のバラの花。何か健気な感じがして愛おしい気分になる。
　一輪と言えば、先日、目にしたミツマタが一輪だけ花を咲かせていましたが、これも亦「わが待つ春の近づくらしも」という気分にさせてくれたのでありました。​
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（ミツマタ） ​
　しかし、多くはまだ下のように固い蕾でありました。​
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（同上） ​
　ミツマタは万葉植物。

春さればまず 三枝 ( さきくさ ) の 幸 ( さき ) くあらば 後 ( のち ) にも逢はむな恋ひそ 吾妹 ( わぎも
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（万葉集巻 10-1895 ）

​ （春になると真っ先に咲くさきくさの花のように今が幸せであるなら、ゆっくりあとで逢おう。そんなに急いではいけませんよ。） ​

​　もっとも、サキクサについては、ジンチョウゲ、ヤマゴボウ、フクジュソウなどの説もあるので、未詳植物と言うべきであるが、ミツマタ説が有力かと。
　墓地に到着。
　六地蔵にご挨拶。​
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（六地蔵）
　墓参を済ませて西を眺めると、花園ラグビー場が見えていました。​
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（墓地から見える花園ラグビー場） ​
　帰途に池の土手の下の道から土手を見上げると、スイセンが日に照らされて、いい感じで咲いていました。​
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（スイセン） ​
青空に　水仙花咲く　日は照りて　墓参済ませぬ　明日は節分　（偐家持） ​​​​​​​