偐万葉田舎家持歌集

偐万葉田舎家持歌集

2019.05.06
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カテゴリ: 銀輪万葉
承前 ​)
​​​ ​ 雨が降ったり止んだり。
 覚悟を決めて、上衣もズボンも雨装束に身を固め、ショルダーバッグタイプの運搬袋にトレンクルを収納し、小浜駅へと向かう。
 8時15分発敦賀行きに乗車。​

(小浜駅1番ホーム)
 東小浜→新平野→若狭有田→上中→藤井→三方→気山、小浜駅から7つ目の駅・気山駅に到着、9時2分。無人駅。駅前にあるのは自動販売機とトイレだけ。人影はなし。トレンクルを組立て、出発。
 駅の東側の高い場所を国道27号が通っている。その国道と並行してその下を通っている道を南に行き、踏切を渡って線路の西側に出る。​

(気山駅ホーム)
 踏切を渡って広い道を北へ。
 この道は県道244号、直進すると久々子湖の南西岸をかすめてレインボーライン自動車道を越えて日向湖へと通じている。
 久々子湖の湖岸沿いの道を走って、その先でこの県道244号に出るべしで、右に入る道、若狭梅街道を行く。​

(若狭梅街道入口)
 久々子湖に到着。「くぐしこ」と訓みます。​
(久々子湖)
 梅街道は下の写真の建物が写っている側の湖岸を通っているのであるが、今回は、極力短い距離で三方五湖を巡るという計画なので、これを行かず、南岸沿いの細道を辿ることとする。​

(同上) ​​

(同上)
 ところが、この先辺りから舗装が無くなり、悪路となる。​

(同上)
 天気が好ければ、道も乾いていて、デコボコ道も平気なのだが、折からの雨で道はぬかるみ、道全体が水没しているようなところまである。止む無く自転車を降りて、あぜ道に上がったりしてこれを回避するなど、悪戦苦闘の連続である。で、湖岸沿いの道は諦め、湖岸から奥に入った、今少しましな道を行く。
 湖岸を離れて暫く行くうちに、広い舗装道路に出たが、既に方向感覚が狂ってしまっていたと見え、これが出発当初に走った県道244号で気山駅南側踏切に通じている道だとは気がつかず、右に行くべきところ、左に行ってしまう。​

(宇波西神社)
 そこで出会ったのが宇波西神社。
 これで「うわせ」とは、万葉仮名風である。


(同上・由緒)
​<参考>​ 宇波西神社 ​・Wikipedia
    ​ ウガヤフキアエズ ​・Wikipedia


 4月8日の例祭では、県の無形文化財である「王の舞」などが奉納されるとのこと。​

(王の舞の像)
 持参の地図を確認。
 逆方向に走って来てしまったことに気付き、引き返す。
 引き返す前に目にとまった石碑。道を挟んで神社の反対側にあった。
 何の碑かと見ると、行方久兵衛翁頌徳碑とある。​

(行方久兵衛翁顕彰碑)

(同上・副碑)
 行方久兵衛
(なめかたきゅうべえ) ​は、水月湖と久々子湖をつなぐ浦見川を開削した人物で、この結果、三方湖や水月湖が大雨などで増水しても久々子湖経由で若狭湾へと流れ出ることが可能となり、周辺の村々が水没するなどの水害がなくなったとのこと。
 わが河内で言えば、大和川の付け替え工事をした中甚兵衛さんのような人物である。
 この後、その浦見川沿いを走って水月湖へと出るのが予定コースであってみれば、「この碑を見て置け。」という天の声であったか。右でなく左に来てしまった「逆走」も天の声に従ったまでということになる(笑)。
 県道244号を北へと走る。
 やがて右手に久々子湖が見え、その浦見川に架かる橋を越えると1kmほどで、レインボーラインの入口料金所である。これを左に見てレインボーラインを越える。越えてすぐに左折。レインボーラインに沿った北側の道を行くと日向湖畔に出る。
 ネット地図でコース取りを検討した際に、湖畔に出る地点に喫茶店の表示があったので、ここで珈琲をとも考えていたが、店仕舞いをされたのか、人の気配がなくクローズ。​

(日向湖)
 これまでの写真でもお分かりのように、カメラのレンズに雨滴がついたりして、写真が点々とぼやけて写るという状態。時々、ティッシュやハンカチで拭うのだが、完全には拭えないので、写りの悪い写真になっています。
 これも「雨」の感じが出て、一興という風に考えることとします。​

(同上)
 雨天なのに、多くの船影。釣り船であるか。
 雨なのに物好きなことだ・・と思ったが、雨なのに自転車で走っているヤカモチの方が余程に物好きであるということに気が付く(笑)。
 ネットからの地図を印刷してコース地図なるものを準備してやって来たのだが、何度かこれを取り出して見ているうちに、雨に濡れ、ところどころ滲んで判読不能になりつつあるほか、紙と紙がくっついて、何やら雑巾か何かのような得体の知れない代物に変化しつつある。
 どうやら、この先、地図に頼ることが不可能となるのは時間の問題のようである。
 日向湖から来た道を浦見川へと引き返す。
 浦見川沿いの道は渓谷の道を行く雰囲気である。
 かなりの上りがあって、下りに入る。道は勿論舗装なしで、川側には転落防止用の柵などもないので、余り川側に寄り過ぎて崖下に転落しないよう要注意である。かなりの高低差であるから落下したら大怪我だろう。​

(浦見川)
 水月湖に出る手前の橋の上から浦見川を撮る。
 まるで自然の深い渓谷のような水路。とても人工のものとは思えない。
 久兵衛さんが指揮を取った開削工事が、さぞかしの難工事であったことが自ずからに理解される。​

(同上・水月湖側 上部開けた先が水月湖である。)
 水月湖畔に到着。
 湖畔に旅館だか料亭だかそれらしき建物があるのだが、もう廃業されているのか、休業中なのか、何やら打ち捨てられた感じで、人の気配がありません。​

(水月湖)
 相変わらず雨が降り続いている。​

(同上)
 水月湖から菅湖への道は、暫し湖岸を離れての、畑や木立の中の道となる。南へと下って行くと、右手に菅湖が見えて来た。​

(菅湖)
 菅湖は奥で水月湖とつながっているので、上の写真で言えば、左右の山影が切れている中央部分の奥は水月湖である。​

(同上)
 上の写真の奥の山の向こう側が水月湖。ヤカモチはこの山の向こう側から右手の山沿いの道を湖岸沿いにこちらへと銀輪を走らせて来たことになる。​

(野鳥観察舎)
 野鳥観察舎なるものが目にとまる。どんなものかと立ち寄ってみた。
 利用する人も居ないのか、放置されている感じの丸太小屋。2階部分への木組みの階段には、狸か熊か野生動物のものと思われる糞が点々とある。それらを踏まぬように注意しながら、観察ルームに入ると、糞は更にも酷い状態で、とても足を踏み入れる気にはならない。
 それに観察用の窓部分は、ビニールかプラスチック製の透明素材を貼り付けたものであるのだが、汚れていて余りよく見通せない。野鳥観察のためなら、これは無い方がいい。雨や雪が舞い込むかも知れないが、ケモノたちの糞の状況から見ても、冬の積雪期にこの小屋に来て野鳥を観察しようというような人は居ないのだろうと思う。
 どうであれ、適切な維持管理ができないのなら、こんなものは造らない方がいい。不衛生極まりない気持ちの悪い物を見てしまって興醒めもいいところである。
 これを過ぎたところで道は直進と右折の二股道になる。​

​​(菅湖から三方湖への道  ―​​​​​ 線:予定のコース​  線:実際のコース​)
​ この先で道を間違うのであるが、その経緯を説明するのが難しいので、上の略地図で説明します。
 A地点が野鳥観察舎のある場所。
 これを南下すると道はカーブして東向きとなる。ここで東に直進する道と南へ右折する道とに分岐する。
 右折する道を行く。ここまでは地図の予定コース通り。
 B地点が問題の地点。
 ここで​
線のように直進なのであるが、 線のように左折してしまったのでした。
 何故このような間違いをしたかと言うと、 線のような道はなく、道としては左カーブの一本道の形状をしていたからである。少しばかり左にカーブしてまた右にカーブして南に向くのだろうと思いながら走っていた次第。
 ところが一向に右に入る道が無く、そのうちに頭の中で方角に混乱が生じて来て、どちらを向いて走っているのかが怪しくなって来た。
 手許の地図は濡れて滲んでぐちゃぐちゃになっているから、確かめようもない。そうこうしているうちにC地点に出た。もう、方向感覚が狂ってしまっているから、右に行くべきか、左に行くべきかが分からない。すると運の悪いことは重なるもので、サイクリングロードと書かれた矢印の表示板があって、その矢印が「左折方向」を示していた。
 で、D地点まで行ってしまう羽目に。ここで、何やら記憶にある景色となり、出発地点の気山駅の踏切近くまで戻って来てしまっていることに気付く。
 こうなると、もう元の正しいコースに立ち返ることは困難。その気力もない(笑)。仕方がないので、国道27号を走って、三方駅まで行き、そこから三方湖に回ろうと、D地点から高い場所にある国道27号に出るためE地点に向かって坂道を上る。
 ところが、国道27号は歩道が無く、折からの雨もあって、猛スピードで走る車が跳ね上げる水しぶき、特に大型トラックのそれなどを目にすると、とても車と並走して車道を走る気にはなれない。
 D地点に引き返し、C地点経由でJR線沿いの道を南へ、F地点方向へと進み、三方駅を目指すこととする。
 ネット地図で下調べをした 線の道は、舗装のされていない、久々子湖沿いのぬかるみ道のような道であったのかもしれない。B地点でその道の入口を見落としてしまうような細道であったのかも。図上作戦の限界という奴である。
 そろそろ、昼食のことも考えなくてはならないのであるが、何処にもそのような店が無い。喫茶店などそれらしき店もあったが、どれも休業中なのか廃業したのか、店は閉じたままである。
 三方まで行けば何とかなるだろうと南へと走る。
 やがて、三方石観音という表示のある交差点に出る。ここの参道には万葉歌碑があることを下調べによって知り

 交差点を左折し、東へと坂道を上る。JR線(小浜線)の踏切を渡って、国道27号に出ると、道の向かい側に石観音の参道と駐車場への入口の表示があった。ここから上って行くようである。
 さて、突然ですが、書くのに疲れました。
 ここで、小休止とします(笑)。
 続きは明日にします。(​ つづく ​)
 ​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​
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最終更新日  2019.05.07 10:37:30
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