260313
ブルーノ・タウトの工芸 ― ニッポンに遺したデザイン The Craft Works of Bruno Taut (~5/24) @ LIXIL Gallery (京橋三丁目)
(現代の目から見てさほど新鮮を感じないのは、タウトのデザイン思想が今日に広く受け継がれたゆえか。5本の蝋燭を立てる金属台のデザインに、タウトのユダヤ人としての出自を感じた。在日後、トルコでアタチュルクに重用された。)
260215
Four Ossans' Collections of Art (~2/16) @ Gallery 空 (くう)
(東上野三丁目)
(VOCA 展の向うを張って FOCA 展。石堂琢己・丹伸巨・橋谷 (はしや)
勇慈・池原操 (みさお)
の4人の 「おっさん」 コレクターの持ち寄り展だが、想像以上に充実していた。コレクターと作家との交流の歴史、コレクターそれぞれが重ねてきた年月まで読み取れて、ドラマに満ちていた。作家ごとに作品を複数点展示したのも正解。Gallery 空は、1階と2階を合わせると40メートルの壁面が取れる。初めて行ったが、すてきなスペース。美樂舎のマイコレ展、ここで開催に賛成。)
260215
クリーブランド美術館展 The Cleveland Museum of Art 名画でたどる日本の美
(~2/23) @ 東京国立博物館 平成館 特別展示室第1室・第2室
(時間配分を間違えてせわしなく観てしまった。事前に図録を読んでいたので助かった。「福富草紙絵巻」 がいい。河鍋暁斎の 「地獄太夫図」 をもっとじっくり見たかった。)
260214
プライベート・ユートピア ここだけの場所 ブリティッシュ・カウンシル・コレクションにみる英国美術の現在 Private Utopia: Contemporary Art From The British Council Collection
(3/9) @ 東京ステーションギャラリー (丸の内一丁目)
(27人展。コレクションは固定の美術館を持たず、水色の木箱で世界を巡回しているのだと。すてきな企画だ。作品群は、はじめ卒展・修了展並みのように思えたが、だんだん本領に圧倒された。ちらしに使われている宇宙人の顔みたいなオブジェ The Fourth Baron Egerton's 16-Plumed Bird of Paradise は、Ryan Gander さんの壮大な虚構の一部品。オブジェと新聞記事で構成する緻密な遊びだ。Jim Lambie さんの、グリッターで覆ったレコード・ターンテーブル。John Wood さんと Paul Harrison さんのビデオ作品4点。)
260212
川人未来 (かわひと・みき)
淵 (えん)
(~2/15) @ art space kimura ASK? (京橋三丁目)
(墨絵のように見えるが、感熱紙に灼熱する金属片を転がし押し当てた作品。制作過程のビデオもおもしろい。制作の廃墟と化してとぐろを巻く感熱紙も個展のオブジェにしてしまったのは正解。平成2年生まれ、九州造形短大卒、和光大卒。)
260212
さんちてん (~2/15) @ ギャラリー檜 Plus (京橋三丁目)
(3人展。波磨悠子さんが版画作品を 3D に仕立てていた。)
260206
大槻香奈個展 「生処に帰す」 ―実感としての生死の先に― (~2/9) @ The Artcomplex Center of Tokyo, B1F (大京町)
(もう一度、見に来た。ぼくが買った平成24年作品 「夢を待つ街」、ガラスがゆっくり割れていくような感じがいい。会場入り口左手の映像展示の向かいにある平成21年作品 「命の塵」 が、絵画としてはいちばん良い。かわいい系ではないけど、黒い塵が鳥の羽ばたきの形なのが効いている。)
260206
細密展 2014 (~2/9) @ The Artcomplex Center of Tokyo, ACT 1・2 (大京町)
(17人展。うち、山元知 (さとる)
さんの池田 学さん張りの彩色ペン画が秀逸。絶壁へ傾いた公道にはガードレール代わりに土俵の俵。対戦相手を吊り上げる力士がそこに足をかけている。作品 「土俵際」、売れてなければ買っていた。いっぽう、Kyohei Sugiyama さんのブルーのボールペン画は看板まみれの九龍城。文字まみれだが、彼の絵の場合は見ていられる。)
260121
大槻香奈個展 「生処に帰す」 ―実感としての生死の先に― (~2/9) @ The Artcomplex Center of Tokyo, B1F (大京町)
(neutron tokyo で何度も作品を見てきた作家で、この大個展を心待ちにしていた。「夢を待つ街」 を購入 (tricent kvindek mil)
。ひとわたり作品を見て、「夢を待つ街」 がもっとも純粋に大槻香奈ワールドを結晶させているなぁと思いながら2階へ上がったら、そこに式田譲さんと澤登丈夫さんが来られ、再度 B1F でその作を見ようということになり、ぽんと背中を押された。式田さん曰く、大槻さんが本展で最も思い入れのある作品で、3・11後の出発点になったものと。アートの神さまが式田さん・澤登さんとぼくを鉢合わせさせてくれたんだな。)
260121
どこに生息? 藤原由葵 (ゆき)
(~2/1) @ Yokoi Fine Art (三田三丁目)
(驚異の才能だ。「氷炭/Ice and Charcoal」 と 「水火/Fire and Water」 は、終末世界に消防服のごく一部を着衣したセミヌードの女性をハイパーリアリズム描画。「めらめら金魚」 と 「ふれふれ雀」 シリーズも楽しい。昭和53年生まれ、東京藝大油画 博士号。15歳のときから師匠について、卵のデッサン2万枚からはじめた。藤原由葵さんに多くの画廊が殺到したが拒否されるなか、横井勝利さんが3年間ねばって、取扱い画廊となった。)