260620
蟹江杏15周年作品展 Welcome to Anz's Home (~6/29) @ 東京国際フォーラムB棟1階 アートショップ内ギャラリー (Anz's Home と題した通り、会場の一角がドライポイント版画の摺りと何十本ものサインペンによる着色作業ができるミニ工房になっていた。)
260619
ゴー・ビトゥイーンズ展 こどもを通してみる世界 Go-Betweens: The World Seen through Children (~8/31) @ 森美術館 (近藤聡乃 (あきの)
さんのアニメ「きやきや」は、前に国立新美術館とミヅマアートギャラリーでも見たことがあるけれど、今回の映写がいちばんきれいなのだそうで、気をいれて観入った。山本高之 (たかゆき)
さん企画の「どんなじごくへいくのかな、東京」がおもしろい。子供たちがそれぞれに構想した、死には至らぬ苦しみかたのインスタレーションと語りのビデオ。Won Seoung Won さんの「7歳の私」シリーズは、回想のなかの風景をコラージュ写真で表現して、ありそうでありえない不思議空間をつくった。)
260619
こども展 名画にみるこどもと画家の絆
(~6/29) @ 森アーツセンターギャラリー (Georges Arditi を知った。鮮烈な色づかいが魅力的。画集を見てみたい。Edouard Vuillard の色づかいも好きだ。こちらは木の粉をまぶしたような くすみ具合。いっぽう Maurice Denis は、作風からいって子供の絵もいいのを描きそうだが、まさしく明るくほのぼの。Pablo Picasso は3人の女性と4人の子供をもうけ、そのうちの Claude や Paloma を描いた絵や彼らのための切り抜きおもちゃは、意外や意外の品々だ。展覧の掉尾は藤田嗣治の “48 richesses de la France” と “Age mecanique” だ。48枚のうち、牡蠣の図が Huitres とあるべきところ、Hiutres と綴られている。嗣治の筆の誤り。)
260614
Kahal art competition & exhibition 2014 (~6/15) @ The Artcomplex Center of Tokyo, B1F (大京町)
(日本とバングラデシュの若手アーティストの交流展。Kahal art group の Kahal は Keep art, history and life の略という。バングラデシュの作家たちのレベルが高い。客観的にみて日本勢が負けている。昭和63年生まれ、東洋美術学校卒の小林宏至 (ひろし)
さんと、平成3年生まれ、朝鮮大学校 院在籍の李晶玉さんの丹念な幻想写実に注目した。受付で坐っていた根石佳奈さんの 方位磁石を握った2歳児の絵も、点描法を上手に使っている。泰明画廊で個展を見た柿沼宏樹さんからのご案内、深謝。)
260614
村中亜紀奈 展 (~6/15) @ The Artcomplex Center of Tokyo, Act 3 (大京町)
(動物のおなかのなかに別の宇宙がある。こどもたちの頭脳から広がる別世界。心優しさがにじみ出るが、けっして甘ったるくない、楽しみな作家。昭和61年生まれ、大阪成蹊大 藝術卒。)
260530
MY duo 2014 井上雅之 高木彩 (~6/2) @ Shonandai MY Gallery (六本木七丁目)
(高木彩作品は木綿地にアクリル絵具でステイニングした、にじみ具合がたまらなく好きなのだが、今回は黄緑やビリジアンの色づかいが安っぽく見えて、いただけなかった。彼女の紺や赤紫がぼくは大好きなのだけど。)
260523
ジャック・カロ リアリズムと奇想の劇場
Jacques Callot: Theater of Realism and Fantasy (~6/15) @ 国立西洋美術館 企画展示室
(収蔵作品だけでもって、これだけレベルの高い回顧展をやれるとは。西洋美術館の底力を感じた。カロの43年の生涯の1,400点余の銅版画のうち、当美術館は400点を所蔵、そのうち220点で今回の展覧会を構成した。ポスターに使われた 「2人のザンニ」 は意外にも 93 x 140 mm の葉書サイズだった。カロの奇想の数々は、後世 「アリス」 シリーズの挿絵を描いたJohn Tenniel にも継承されたというべきか。)
260508
萌木ひろみ 『けものがれ』 (~5/11) @ The Artcomplex Center of Tokyo, Act1 (大京町)
(丹伸巨さんキュレーションによる、東京初個展。じつは器用な作家でもあるが、あえて原点を模索する痛々しさが流れる。折鶴をモチーフにした 「紙一重は裏表」 2連作がよい。)
260508
The Front
in Tokyo (~5/17) @ マキイマサルファインアーツ (浅草橋一丁目)
+ Art Lab Tokyo (浅草橋四丁目)
(米国 New Orleans の画廊 The Front 所属のアーティスト展。点数が少なすぎて、散発的な企画になってしまった。作家のメッセージを読み解くカギを、いちいち解説してもらわないと素通りしてしまいそうになる。)