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静岡県三島市の出版社が出した辞書。名著です。 編者の学習ノートをそのまま辞書にしたかのような感覚にとらわれました。『ル・クレール仏和辞典(新版)』(冬白舎、平成27年刊) 内田和博 編 たとえば動詞 couler をみると、[植物の乳液が]滴(したた)る[時が]流れ去る[お金が]あっという間になくなる[蛇口などが]漏れる[万年筆が]インクが漏れる[鼻が]洟(はなみず)が出るのような形で、訳語ごとに行替えして書いてあります。 ことばの本質をつく語義記述を、贅沢なレイアウトで読ませてくれる。訳語を読むだけで、見出し語がしっかりと脳内に1つのイメージをもって根を張る。二言語辞書でこんな体験をしたのは初めてです。 本文も巻末の動詞活用表もじつに見やすく、ページを開くだけで快適な気分になれます。 編者と編集者の「ことばへの愛」が静かに横溢する辞書ですね。 編者・内田和博さんの肩書が書かれていない。ネットで検索してみると、フランス語教育で名高い暁星学園の副校長として「内田和博」の名が出てくるので、たぶん、そのかたでしょう。 辞書の編者は「大学教授」が定番なのに内田和博さんがそれに該当しないから肩書を書かないのだろうけど、どうしてどうして、みごとな辞書。 購入4日目にして、愛用辞書として わが本棚の良い位置に移し替えました。
Jan 21, 2016
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遅ればせながら、ことしの初学びのご報告です。扉の内側に紙を貼りました。何でしょう。ハングル(朝鮮文字)で書いてありますね。朝鮮語の数詞です。「11, 22, 33, 44, 55, 66, 77, 88, 99」と書いてあります。日本語の数詞には「イチ、ニ、サン、シ、ゴ、ロク」のような漢数字と「ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつ、むっつ」ないし「ひい、ふう、みい、よー、いつ、むう」のような和数字がありますね。朝鮮語の数詞も “イル、イー、サム、サー、オー、ユク” のような漢字語と “ハナ、トゥル、セッ、ネッ、タソッ、ヨソッ” のような固有語があります。朝鮮語の固有語数詞は、日本語の和数字よりも出番が多い。例を挙げれば「12時」「23冊」「34歳」は、たとえて言えば “とおふた時” “はたみつ巻” “みそよつどし” といった表現を使うのが朝鮮語。日本語では文学的表現を除けば「11」以上は基本的に漢数字ですね。例外は「20歳」の「はたち」くらいです。でも、大きな数字を固有語数詞で表現しなければならない場面は、さほど多くありません。“ハナ(=1)” から “ヨル(=10)” まで覚えておけば、「1時」から「12時」までは言える。「2016年」と言うときは漢字語の数詞を使い、固有語数詞は使いません。大きな数字はたいてい算用数字で書いてあるので、「20、30、40、50…」がハングルで書かれていることはほとんどない。というわけで、大学2年生のときに朝鮮語を習い始めてから今に至るまで、「20、30、40、50…」の固有語数詞はちゃんと覚えずにいたのです。それを今年の正月は一念発起、トイレの扉の内側に紙を貼って、便座に坐りながら何度も唱えて覚えました。日本語の場合、「4」は「よっつ、よつ」で「40」は「よそ」。「5」は「いつつ、いつ」で「50」は「いそ」。覚えやすいです。でも朝鮮語では「4」は “ネッ”、「40」は “マフン”。「5」は “タソッ”、「50」は “スィーン”。覚えにくいのですねぇ。“マフン” と唱えながら自分の40代のころをイメージし、“スィーン” と唱えつつ50代をイメージするといった具合に、年齢と関連づけながら覚えました。でも、まだ覚えきった自信がないので、1月12日の今になってもトイレの扉に紙を貼ったままです。ぼくは数詞を覚えるのがとても苦手です。語学の最大の苦痛は、数詞を覚えること。
Jan 12, 2016
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ようこそ足立区西新井のわが家へ! 玄関の飾りです。お猿さんは 松山市・南雲(なうん)工房 の「三番叟(さんばそう)」。アップで見てみましょう。じつは平成甲申年(16年)の年賀切手の図案にも選ばれました。お猿さんの飾りが、あとふたつ。まずは愛らしい「親子猿」をご覧ください。南雲工房のサイトを見ると、「三番叟」はありますが、この「親子猿」は売られていません。12年前の平成甲申年のために作られて以後、絶版になっているわけです。つまり「ヴィンテージもの」ということになります。わたしは南雲工房主宰の西川南雲先生にしきりに説いているのです。工藝品も「ヴィンテージもの」に価値がつく世の中にしていかないとダメですよと。「親子猿」はまさにそれに当たるのです。これまた今では売られていない「お山の大将」、名作ヴィンテージものです。と言いますのも、このお猿さんたちは動くのです。どうですか!今年も元気で、いきましょうね。
Jan 1, 2016
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