関本洋司のblog

NAMプログラム(参考)



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 プログラム

 われわれが開始するNew Associationist Movement(NAM)は、一九世紀以来の社会主義的運動総体の歴史的経験の検証にもとづいている。そのプログラムは、極めて簡単で、次の五条に要約される。これらに関して合意があれば、それ以後の活動はすべて、各個人の創意工夫に負う。
(一) NAMは、倫理的-経済的な運動である。カントの言葉をもじっていえば、倫理なき経済はブラインドであり、経済なき倫理は空虚であるがゆえに。
(二) NAMは、資本と国家への対抗運動を組織する。それはトランスナショナルな「消費者としての労働者」の運動である。それは資本制経済の内側と外側でなされる。もちろん、資本制経済の外部に立つことはできない。ゆえに、外側とは、非資本制的な生産と消費のアソシエーションを組織するということ、内側とは、資本への対抗の場を、流通(消費)過程におくということを意味する。
(三) NAMは 「非暴力的」 である。それはいわゆる暴力革命を否定するだけでなく、議会による国家権力の獲得とその行使を志向しないという意味である。なぜなら、NAMが目指すのは、国家権力によっては廃棄することができないような、資本制貨幣経済の廃棄であり、国家そのものの廃棄であるから。
(四) NAMは、その組織形態自体において、この運動が実現すべきものを体現する。すなわち、それは、選挙のみならず、くじ引きを導入することによって、代表制の官僚的固定化を阻み、参加的民主主義を保証する。
(五) NAMは、現実の矛盾を止揚する現実的な運動であり、それは現実的な諸前提から生まれる。いいかえれば、それは、情報資本主義的段階への移行がもたらす社会的諸矛盾を、他方でそれがもたらした社会的諸能力によって超えることである。したがって、この運動には、歴史的な経験の吟味と同時に、未知のものへの創造的な挑戟が不可欠である。

『原理』(太田出版2000年11月9日)p17-19より

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NAM原理・目次
A序論(p11-16)、B プログラム(p17-19)、C 組織原則(p20-24)、D プログラム解説(p25-72,<一>p17,25,<二>p18,29,<三>p18,39,<四>p18,61,<五>p19,68)、E 当面のNAMの形態と問題(p73-78)

解説
(一~三)はプルードンの原理、(五)はマルクスの原理、(四)はギリシア・アテネの原理である。よってNAMの原理は、3/5がプルードン、1/5がマルクス、1/5がギリシア・アテネに思想的基盤を持つと言える。


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