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英JAGUAR車の試乗記となります。素朴な疑問?ジャガー車が2.0Lエンジン?さてさて、どんなインプレとなっているのでしょう。 記事はWeb CG下野康史レポートからです。
2リッター直4ターボエンジンを搭載するなど、パワートレインを一新したジャガーの2013年モデルに試乗した。 この直噴2リッターターボ、とくに発進直後が力強く、4ドアクーペ的な豪華サルーンをスルスルッとカンタンにスピードに乗せる。 0-100km/hデータは7.5秒と十分な速さだが、トルクにものを言わせる大排気量車とは違う軽快な加速感だ。加速が、カルイ。フルサイズセダンの走りに、なによりも陸の王者のような力強さを期待する向きには少し物足りないかもしれないが、そういうかたには上のV6やV8モデルをお求めいただくことにしよう。このエンジンのおかげでXJが「アウディA6」と「A4」の中間くらいのカジュアルさを身につけた。XJの新境地である。 日本仕様のXJはこれまで5リッターV8と5リッターV8スーパーチャージャーの2本立てだったが、2013年モデルからはこの2リッターが新たなスタンダードモデルになり、自然吸気の5リッターV8はカタログから落とされ、新型の3リッターV6がとってかわった。 2リッターのエントリーモデルでも、グレード名は従来通り“ラグジュアリー"を名乗る。 価格は現行XJで初めて大台をきる900万円。5リッターV8の旧ラグジュアリーが1010万円だったことを考えると、もうひと声、がんばってもよかったかなと思うが、そこはフラッグシップとしての沽券(こけん)やXFとのカラミもあるのだろう。 XJの2リッターモデルはまずは中国と日本向けのようである。2011年度、ジャガーは世界で5万4227台を売って前年比5%増を記録した。そのなかで、中国はなんと138%増をマークし、一気に7410台まで伸ばした。このペースでいけば、すぐにヨーロッパ(1万207台)を追い抜きそうだ。中国映えのする大柄で流麗なボディーはそのままに、クリーンで燃費のいい量販ガソリンエンジンモデルが待たれていたのである。 今回、2台の2013年型ジャガーを経験したのはジャガージャパンの本社をベースに行われたミニ試乗会。距離が短かったため、満タン法の燃費測定はしなかったが、首都高とアクアラインで都心から木更津を往復した約80km区間で、2リッターXJの車載燃費計は10.1km/リッターを示した。 5リッターV8にリプレイスした新しい3リッターV6エンジンはXFで試した。2リッターにはないアイドリング・ストップ機構が付くこの直噴ユニットもフォード製だ。 2リッターXJから乗り換えると、3リッターのXFはより重厚で、むしろちょっと高級に感じられた。 のボディーはスチール製。全長はXJより16cm短いが、1870kgの車重は90kg重い。そのせいか、まず乗り心地がズシリと落ち着いている。 XFシリーズのなかだと自然吸気の3リッターV6にとってかわったこのスーパーチャージドユニットは340psのパワーと45.9kgmのトルクを発生する。 0-100km/hは5.9秒。動力性能は車重のハンディを軽くひっくり返すが、2リッターXJの直後に乗ると“踏まなくても速い”のが端的な差である。ジャガー初のアイドリングストッパーだが、エンジン停止や再始動のマナーは文句なしだ。 変速機はこちらも8段AT。100km/h時の回転数は8速トップでわずか1300rpm。高めのアイドリングではないか。粛々と回るエンジンのマナーは、V8と言われてもだまされそうである。 ただし、燃費性能はやはり2リッター4気筒エンジンがもっていくようで、XJのときと同じようにチェックした車載コンピューター値は7km/リッター台にとどまった。 撮影のために同じボディーカラーのXFとXJを動かしていると、どっちがどっちだったっけと一瞬、混乱することがしばしばあった。内装のお金のかけかたはさすがにXJには及ばないが、弟分のように思えるXFもあと3cmで全長5mを超す大型サルーンである。 新しい3リッターV6モデルの価格は829万円。2リッターXJより70万円ほど安い。ちなみに2リッターのXFは「595万円より」。エントリージャガーとしてさらに磨きがかかったといえるだろう。
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