Horse Rainbow 06-5


Horse Rainbow Vol.06-5 
「有馬記念を総復習しよう。」


さて、12月22日に行われた有馬記念(GⅠ)。
結局、1番人気ファインモーションは5着に沈み、2番人気のシンボリクリスエスが快勝。
ブービー人気のタップダンスシチーが2着に粘り、3着にも8番人気のコイントス。
結局、馬連・馬単・3連複で万馬券という決着になりました。

さて、ここでは2002有馬記念を振り返ってみましょう。
色々なターニングポイントを話しながらね。

まず、有馬記念のスタート前、相変わらずの大歓声でした。
これ、競馬ファンにとっては、ホントはやめてほしいんですけどね。
何でかって?馬は音や風景にものすごく敏感な動物です。
だから、あんな大歓声をするのは、馬にとっては大幅なマイナスなんですよね。
ま、あれは今に始まったことじゃないしね。。。

さて、スタート。
まずファインモーション(7枠12番)が好スタート。
その内を、ムチを打ちながらタップダンスシチー(5枠8番)が先頭に踊り出る勢い。
そのほかの馬は、まぁまぁのスタートでした。
結局、先頭タップダンスシチー、2番手ファインモーション、3番手にコイントス。
その後ろをテイエムオーシャン(4枠5番)、ナリタトップロード(7枠11番)が追走。
2番人気シンボリクリスエス(1枠1番)はその後ろ、6番手。
3番人気ジャングルポケット(6枠9番)は後方から3番手。最後方にエアシャカール(3枠4番)で、1週目のスタンド前に入ってきます。

ここで、ターニングポイント1つめ。
相変わらずの大歓声に、1頭かかってしまう馬がいました。
それは、1番人気ファインモーション。
結局、タップダンスシチーを交わして先頭に立って、2コーナーを迎えます。

で、もう1つのターニングポイントはココ。
2コーナーから向正面に入るとき、タップダンスシチーが一か八かの作戦に出ます。
そう、10年前メジロパーマーが逃げ切った時のような大逃げ。
ここで、一気にファインモーションを交わして先頭に立ちます。
実は、ココでよく見ると、ファインモーションがひるんでしまったんですよね。
ファインモーションの6連勝は、大外ぶん回しの楽勝パターン。
つまりは、外から被せられるレース展開っての自体が始めての経験だったんですね。
ここで、ファインモーションは脱落。
ちなみに、2着タップダンスシチーの佐藤哲三騎手のコメントです。
「アルゼンチン共和国杯(GⅡ)が抑えたら掛かっていったので、今日は大逃げでも打ってみようと思ったくらい。
途中で控えようとして手綱を引っ張ったら馬がノメっていたので、馬の気分を損なわないようにと思ってまた行かせた。」
そう、有馬記念最大の好プレーは、この向正面のタップダンスシチーの奇襲でした。

さて、レースは3コーナーへ。
先頭タップダンスシチー、2番手ファインモーションは変わらず。
その外をナリタトップロードが追走。
内からコイントス、アクティブバイオ(8枠14番)。
シンボリクリスエスは、最内をじっと我慢の様子。
ジャングルポケットはココで進出を開始。
最後方は、ついていけないみたいなヒシミラクル(3枠3番)。

そう、ここが最後のターニングポイントです。
3~4コーナーのビデオを、もう一度確認してみましょう。
先頭タップダンスシチーは7~8馬身リード。
2番手ファインモーション、3番手ナリタトップロードは手綱をしごいて追走するが追いつかない。
内から岡部騎手のサインに応えて、コイントスが伸びてくる。
でも、シンボリクリスエスは、まだ持ったまんまでじっと我慢。
これが、ペリエ騎手の好プレーなんですよね。
レース後のコメントはこんな感じです。
「前とはかなり離れていたけど、馬群に閉じ込められていたので脚は残っていたし、先頭が止まるのが見えて何とかなると思った。
すぐ前に岡部騎手がいたので、ペースは間違っていないと確信していた。」
そう、ペリエ騎手がマークしていたのは、何とファインモーションじゃなく、コイントスの岡部騎手。
岡部騎手はペースを間違わない。この考えが、直線1頭だけ違った脚を使える要因となったんですね。

結局、シンボリクリスエス以外は、全部前残り。
いかにシンボリクリスエスが強かったのかが証明されました。
ファインモーションは揉まれた競馬を経験した事によって、どちらに傾くか?
下手に傾くと、勝てなくなる可能性も考えられます。
ジャングルポケットはやはり中山は向かなかったですね。
しかも、今回は展開も向きませんでした。
ナリタトップロードは有馬記念の掲示板に入ったのが大収穫。
引退レースを申し分のない結果で折り返したと思います。

結局は、中山2000m以上の重賞で崩れてない3頭で決まったんですよね。意外でしょ?
タップダンスシチーも、コイントスも、中山2500mは実績を持ってましたし。
シンボリクリスエスは中山のGⅠで1着・3着ですからね。

さて、来年も1月5日から競馬が始まります。
2003年はどんな「サプライズ」を見せてくれるんでしょうかね?


© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: