杏月の産まれた日



その日は金曜の夜から来ていたダンナが東京に戻る日。
出産をダンナの実家のある茨城でする為、8月下旬から一人暮らし状態だったダンナは私の見舞いも兼ねて実家に帰ってきてたのです。
実家から東京までは電車で2時間。
昼から仕事が入っているダンナは出勤するお母さんと一緒に朝の7時半頃家を出ていきました。
私も玄関まで見送って「ばいばいね~」なんて言って私の大きなお腹を触らせたりしてました。

そして、家に1人になった私は居間のソファーで横になってうとうと。。。。


*8:30 A.M.*

一度目が覚めてトイレに行った後、ショーツが濡れているのが気になって生理用ナプキンをつけてまたソファーで寝ていました。
少しして妙な感じがしたので立ち上がると、なんと、ナプキンはおろかパジャマのズボンまでびしょびしょ!もしかして‥‥これが破水??
だけど「破水した時パン!って風船の割れるような音がした」とか「物凄い勢いで水が流れる」とか聞いていたけど別にそんな風でもないし‥‥‥
妊娠百科を見てみると「破水かどうかは調べれば分かる」「違ったらどうしよう、と思わずすぐ病院で見てもらいましょう」という風な事を書いてあったので『違ったら違ったでいいや』と軽い気持で病院に電話したのです。


*9:00 A.M.*

病院に電話したら「すぐ来て下さい」と言われたので、ダンナの妹に電話しました。
「なんか破水したっぽいから病院に連れてってほしいんだけど、、、」
「わかった!すぐ用意するから動かないでじっとして待ってるんだよ!!!」
そのままソファーで待つこと10分。
車で義妹がやってきました。私はパジャマのままで、別にパジャマでもいいんだけどあまりにも恥ずかしいパジャマだったので簡単に着替えて、念の為入院グッズも持って病院に急ぎました。


*9:45 A.M.*

病院に到着するや看護婦さんが車椅子を押して現われて「これに乗って下さい」と言われ、車椅子でそのまま分娩準備室に移動。そのまま入院。日曜だったけど、その日はたまたま検診で診察してもらった先生だったので少し安心する。そして「すみません。やっぱり1週間もちませんでした」と詫びる(笑/検診の時に”来週までもたないかもそれないから”と言われ血液検査を通常より1週早くしていた)


*11:00 A.M.*

先生から「10分間隔で陣痛がきてるはずなんだけど‥‥」と言われるが本人自覚症状なし。「今日中には産まれちゃうよ」と言われても半信半疑。不安というのはなかったけど”どうなっちゃうんだろう?”という”ドキドキ”があった。不思議な感覚。今は全くなんともないのに数時間後にはお産してるんだよなぁ‥‥というどこか他人事な、でも確実に自分の事なんだよな‥‥というなんとも変な感じ。


*12:00 P.M.*

昼食の時間。メニューはカレー。
食うでしょ。そりゃぁ。腹が減っては‥‥ですよ。けっこうおいしかった。


*2:15 P.M.*

ダンナが到着。
朝東京に帰ったばかりなのに早々に引き戻される(笑)東京にいた時間は30分らしい(笑)
分娩準備室のベッドで横になったまま、ダンナと話しなんかしつつ。
なんとなく腰が痛くなってきた‥‥かな?って感じ。
確実に間隔は短くなってるのにあまり分からない。
「痛みに強いんですね」と言われたけど「強いんじゃなくて鈍いんじゃ‥‥」と心の中でツッコむ(笑)


*3:30 P.M.*

「そろそろ移りましょうか」と分娩室へ。
ダンナも横に座って話し相手になってくれる。
この頃になってやっと痛みが感じるようになる。
ずっと仰向けに寝てたんだけど痛みより吐き気が出てきて自分で驚いた。
喋ることも出来なくてダンナに”目”で「看護婦さん呼んで!吐く!吐く!」と訴える(苦笑)
そしたら「横になったら楽ですよ」とあっさり言われる(苦笑)
だんだん陣痛の予兆が分かるようになって、それまで平気でダンナと話してても「来る。来る。来たっ。ふーふーふー」手を握っててもらったんだけど、けっこうな力が入ってたと思う。普段握力20ないのに、ゆうに超えてたと思う(笑)
陣痛の時とない時との差がはげしいから自分でなんかおかしかった。めっちゃ苦しんだあとに「それでね‥‥」なんて普通に話してるから(笑)
それでもだんだん間隔が短くなってきて話すのもままならなくなってくる。
ダンナも側にいてくれてすごく励みになっているんだけど、それよりも気になったのが看護婦さんの存在。
看護婦さん達、自分の仕事やってるんですね。書きものしてたり器具を運んでたり。当たり前の事なんだけど。
でも私は不安なわけですよ。かまってほしい(笑)時々は気にしてほしいんです。
だから陣痛きた時に「痛いです=!」なんて叫んでみたり。痛いの当たり前やん。知ってるって(爆)

陣痛の間隔も短くなって痛みを逃がすのも辛くなってくる。
こうなってくるとどこが痛いとかない。とにかく出口が痛い!
ここでようやく出産の体勢に入る。ダンナは最初から立ち会いはしないと言っていたので分娩室から出る。その間際に安産お守りを渡してくれたんだけど「いらん!」と跳ね返す(^^;だって握れないしポケットもなかったし、それに神様に頼む余裕もなかった(笑)自分でやるしかないし。でもお守りを跳ね返した時のすこし淋し気なダンナの表情は忘れられません。。。ごめんね。こっちもイッパイイッパイだったのよ。。。

いきんでるときの感覚は大きなうんちをしてる感じ。便秘してて出そうで出ないかんじ。それのスペシャル版(笑)陣痛が来た時に1、2度いきむ。できるだけ下に神経を集中させて一気にいきむ。いきんでる時はすこーーーしだけ痛さも和らぐような気がする。気がするだけかもしれないけどそんな気がする。いきむのも「上手上手」って誉められた。
ところが何度かいきんだあと、先生が「赤ちゃん苦しんでるから麻酔打って切るねー」と言ってプスッと麻酔打たれてチョキッと切られたと思ったらズルズルッと何かが出てくる感覚が。
それが赤ちゃんだったのですねー。あまりに早く感じたので『えっ!?もう!?!?』って言ってしまいましたわ。


*5:31 P.M 女児、杏月出産*


初産は時間が掛かるってよく聞いてたから覚悟はしてたんだけど、回数にして5、6回目のいきみで出てしまったので自分でも驚き。
でも産声はあまりはっきり覚えてないんです。疲れてボーっとしてたかもしれない。
その中で印象的だったのは赤ちゃんの体重を計って先生が「2513グラム、よしっ!」って喜んで叫んでたこと。2500グラムないと保育器に入ってしまうって言っててそれを心配してくれてたからだと思う。<でも結局日数が足らなかったから1日だけ保育器に入ったんだけどね。
先生や看護婦さん達から「いいお産だったわよー」「安産だったね」と言ってもらって嬉しかったな。

そのまま分娩室で二時間安静。切った所をチクチク縫合して、もともと貧血ぎみだったのでそれを補う点滴うちながら分娩台で休んでました。とりあえず痛みが治まって一安心という感じ。赤ちゃんはすぐとっとと別の部屋に行ってしまったので、自分1人で何か不思議な感じでした。

病室に戻って横になっても体全体が痛くていたくて仕方ないんですよ。凄い力使ったからだと思う。それで眠れませんでした。
夜中の二時頃、トイレに行きたくて起きた時に看護婦さんにお願いして赤ちゃん見せてもらったんです。この時が初対面。
そしたら「自分が産んだ子なんだな」てすごく感動感激してしまて涙が溢れて止まりませんでした。この子がお腹にいたんだなーとか、「赤ちゃんが苦しんでるから‥‥」って言われたから良く頑張って出てきてくれたなって思って。
でも鼻水もだらだら出てるのにティッシュもくれない看護婦さん、「なんかくれや!」って泣きながら心の中でツッコんでた私って一体………



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