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Uo・ェ・oUくりんだよぉ~ん。爺じぃだよぉ~ん。
041~050
どじ丸物語(其の41)夏・蚊に刺された
「ガハハハハッ・・何だ、お前のその顔!!!」
「蚊に刺されたんか??」
どじ丸の目の上が腫れています。
「お前なぁ~、、蚊取り線香もいっぱい焚いてあるんだから、
刺されるわけないだろうに!!」
「ちょっと待ってて、お薬持ってくるから・・」
メントールの入ってない塗り薬を着けてあげたのですが、
それが気に食わないのと痒いのとで、
目の回りを一生懸命掻き回しています。
「あんまり擦ると血がでちゃうよ!!!」
とうとう掻き過ぎで流血騒ぎに発展しました。
「もうやめなさい、毛が抜けちゃってるよぉ~」
どじ丸の目の上の毛は掻き過ぎで地肌が見えています。
そもそも蚊取り線香はハウスに一つ、
外へ出て寝てもいいようにと木にもう一つ掛けてありました。
鼻の上にとまっている蚊も追い払わない楽天家?(横着なのかも)のどじ丸は、
夏になるとこんな目にたびたび遭うため、
蚊取り線香は欠かせない必需品でした。
8時間もつ大型のものがひと夏で3缶(50巻入り×3で150巻)も使うんです。
何せフィラリアにでもかかってしまったら本人も可哀想、
私達にとってもお金のかかる事、
こんな努力の甲斐あってか、
生涯フィラリアにかかることはありませんでした。
プ~ンンン
「どじさん!!蚊だ!!こうやって追い払うんだよ・・」
手をパチパチ叩いたり、横に振って追い払う格好をして見せました。
どじ丸も首を横に振って追い払っています。
「そう、蚊が来たらそうやって追い払うんだよ・・いいね!!」
もう、血は止まったようです。
後は余り引っ掻かないように祈るだけ。
家へ入った私の足は5つも6つも蚊に刺された痕が・・・・・。
「かゆっかゆっ・・薬くれぇ~」
「ばっかだねぇ~あんたは!!」
「仕方ないだろ、どじさんの世話してたんだからぁ~」
「どこどこ???お~お膨らんでる膨らんでる。」
「しみるから・・・・」
“ふぅ~ふぅ~”
どじ丸物語(其の42)秋・かくれんぼ
稲刈りが終わったあとの田んぼは、
稲穂を取った後の藁束が一面に干してあります。
4つの束が1つになって並んでいる風は、
ちょうど東京タワーのような格好に思えました。
「どじさん、おいで!!」
リードを外してもらって大喜びのどじ丸
、田んぼは運動場と化しています。
私はどじ丸が後ろを向いたのをいいことに藁の蔭に隠れました。
遊びに夢中の彼は、
私が隠れていることなど気にも止めず走りまわっています。
ど~じ!!ど~じ!!
そっと覗きながら呼ぶのですが、こちらへ来る様子はありません。
チラチラ見てるのに気がつかない、
それほど遊びに夢中になっているのでしょうか?
ど~じ!!
こちらを向きました。
やっと私がいなくなっている事に気がついたようで、
あちこちの藁束をグルグルと一回りしては、
キョロキョロと辺りを見まわしています。
ど~じ!!ここだよ~
ダッダッダッ・・・・
突進してきました。それも隠れている藁束に向かって。
バサッ!!ドッシ~ン・・
藁の束と一緒に私まで倒されてしまいました。
それからが大変、
隠れていた事が、どじまるには置いてきぼりを食らってしまったと思え、
寂しさを招いてしまったらしく物凄い形相で怒り始めました。
ジャージの裾といわず袖口にまで噛みついて来て、
離そうとすると唸り声をあげながら余計に噛みつく始末。
「ごめんごめん・・おとうちゃんが悪かった。」
「もう隠れないから許して。ねっねっ・・・・」
どうやら許してくれそうにないようです。
「あ・や・ま・っ・て・い・る・の・に~~~~~~~~」
反撃に出ました。端から見たら、
何という飼い主とわんこだろうと思えたに違いありません。
私がどじ丸を追いかけ時には追いかけられて、
どじ丸が走った後の藁の束は形をとどめていませんでした。
「あ~ぁ、やっちゃった。片付けないと怒られる!!」と、
どじ丸に言いながら一人で片付け始める私。
どじ丸はといえば、気がとがめているのか私の周りをウロウロしています。
「さっ、帰ろうか??また遊ぼ・・」
この“かくれんぼ”は、藁が片付けられて無くなるまで続きました。
勿論、私が休みの日だけ。
そうでなければ私の身がもちません。
どじ丸はいつでも良かったみたいだけど・・・・・・・。
どじ丸物語(其の43)秋・鼻炎かな???
土手を散歩していると、どじ丸がくしゃみをし始めました。
丁度妻の鼻炎が始まった頃の事、
杉花粉なのかブタクサなのか散歩のたびにくしゃみをしています。
「どじさんも、おかあちゃんとおんなじなの?」
「ずっと一緒にいるから人間になっちゃったんだねぇ~」
「あらら・・・鼻水までたらしっちゃって。」
首をブルブル振って連続発射クッッシュン・クッッシュン
「本当に鼻炎かよ???」
「どじさん!!ちょっと見せてごらん・・」
鼻の先に何か白いものが見えています。
「がはははは・・ススキの種が鼻の中に入ってるよ。」
「取ってあげるからジッっとしてなさい!!」
どじ丸の耳をつまんで静かにさせました。
「ほぉ~ら取れた。クンクンばっかりしてるから、
種が入っちゃうの!!分かった・・」
秋の草むらは、いろんな種だらけ。
身体にはどろぼうさんや猫じゃらしの種がいっぱい着いて、
取ってあげるのに一苦労。
散歩が終わってからブラッシング、
それでも取れないものは一つ一つ手で。
「足上げて!!!首も!!!しっぽにもいっぱい着いてるよ。」
クッッシュン・クッッシュン
今度はブラッシングした自分の毛が鼻に入ったようです。
どじ丸物語(其の44)冬・毛布でぬくぬくのはずが
冬が来ると毎年どじ丸用の毛布をかえてあげます。
これまで私や妻が使っていた毛布を4分の1に切って敷いてあげるんです。
それを半分に折り曲げると丁度良いサイズ。
「どじさん、これであったかだね・・・」
ところが、暫らくしてハウスを覗いてみると、
自分の匂いが着いていない毛布を一生懸命鼻で押して端の方へどかしています。
「ちゃんと敷いておかなきゃ寒いでしょ!!」
どじ丸をハウスから追い出して敷きなおし。
「おいで・・・・ちゃんと敷いておくんだよ!!」
「どかしたら取っちゃうからね!!」
翌朝散歩に行こうと玄関を開けると、
いつもなら起きて待っているどじ丸の姿がありません。
そぉ~とハウスを覗くと毛布を端に寄せて、
それに寄りかかるようにして眠っていました。
小さかった時は丁度良かった大きさが、
もう足りなくなっているんでしょうか?
仕方がないので散歩を終えてから、
もう1枚持ってきて敷きなおしてあげました。
「じゃぁ~会社行って来るからね・・行ってきま~す・・」
2枚敷いてあげたし、
もうどかす事はないだろうと思っていたのですが大間違い、
仕事から帰ってきてハウスを覗くと2枚とも枕になっていました。
「もぉぉぉぉ~~~~~何でちゃんと敷いてないのぉ~」
今度は最初に枕になった方をどじ丸の身体に擦りつけ、
匂いを着けて敷いてあげるとどうでしょう?
クンクンとその毛布の匂いを嗅いだ彼は、
クルっと身体を丸めてその上に寝そべりました。
自分の匂いが少なかっただけかもしれません、
次の朝はちゃんと敷いてありました。
勿論1枚は枕になっていましたが。
「これでヌクヌクだね・・どじさん!!」
どじ丸物語(其の45)冬・散歩でつるっつるっ
とても寒い朝でした。
「どじさん散歩行くぞ~」
のそ~っと出てきたどじ丸の身体はポカポカと暖ったか
「珍しいね、いつもは起きて待っているのに・・・」
息は真っ白、ぶるっぶるっと身震いを一回
やっと目を覚ましたようです。
「さっ行こう・・・」
いつもの散歩コースに出ると、
道路は凍り付いていてピカピカ光って見えます。
「どじさん、今日は道が凍ってるから気をつけて行かないとね。」
ツルッツルッ~~~~ツルッ
「ほ~ら、言ってるそばから滑ってるぅ~」
ツルッ~~~ドテッ!!
どじ丸に引っ張られる格好で私も滑ってしまいました。
滑っただけならともかく尻餅まで着いてしまったんです。
「どじさん、チョット待って・・」
びっしょりになったお尻をぽんぽん叩いて、再び恐怖の散歩に。
どじ丸は4本の足を大きく開いて滑らないように踏ん張って歩いています。
「どじさん!!!お前は草の方を歩きなさい。
そのほうが滑らないから・・・わかった?・・・」
とは言ったのもの草は霜柱でとっても冷たそう。
“でも、滑るよりはましか・・・・・・・”
サクッサクッと霜柱を踏み潰す音が朝の寒さを増しています。
「どじ丸・・ゆっくり行こうね・・・」
いつもなら40分位で終わる散歩が1時間以上かかりました。
「ただいまぁ~・・・」
「どじさん、お水お水・・・」
ペロペロしている水は固く凍り付いて、
飲めないよって顔でこちらを見ているどじ丸
「ごめんね、今取り替えてあげるよ。」
厚く凍ったそれは、割るのに一苦労。
側にあった石でコンコンと割って新しい水を入れてあげました。
「美味しい・・?」
水を飲み終えたどじ丸は、
スタスタっとハウスに入って丸くなってしまいました。
よほど寒さが身に凍みたのでしょうか?
どじ丸物語(其の46)冬・雪が降っている・Part1
前日の夕方からチラホラと雪が落ちていました。
“夜中まで続いたら積もるな”って思っていたのですが、
それどころではありません。
朝、雨戸を開けると一面真っ白。雪もまだ降っています。
どじ丸のハウスの屋根もかなりの雪が
水の桶にもこんもり積もっています。
どうやら水が飲めないので雪を食べていたらしく、
あとがくっきり残っていました。
「どじ!!散歩行こうか??」
どじ丸はとっても雪が好き・・・・
プルプルっと身体に着いた雪を落とすと、
ぴょんぴょんと跳ね回って待っています。
「あんまり跳ねるとグチャグチャになっちゃうから、
静かに待ってなさい!!!今行くから!!」
私はレインウエアーを着て厚手の靴下
そして長靴を履いての重装備。
“どじ丸は毛皮一枚で寒くないのかなァ~”
と思いながら、朝の散歩は裏の川へ。
リードを着けない散歩にどじ丸は大喜び。
川へ降りる階段も雪で真っ白け・・・・
「どじ、下へ降りてもいいけど気をつけないと落ちちゃうよ!」
「・・・・・・・」
階段の脇にあるコンクリートに足を掛けました。
ツルッッッ・・
「あっ・・・危ない!!!」
まるですべり台で遊んでようにゆっくり滑っていきます。
前足を踏ん張ってはいるんですが、
まるっきり言う事を聞かないようで
ツッッッードテッ・・
「あ~あ落ちちゃった。まっいいか、一人で上がっておいで!!」
川岸へ下りたどじ丸は夢中で走りまわっています。
30分ほど一人で遊んでいたでしょうか、
今度は私と一緒に散歩をしようと急な土手を上がろうとしています。
途中まで来て ツッッッードテッ・・
またまた頑張るんですが ツッードテッ・・
仕方がないので下まで降りて道案内。
首輪を持って階段のところまで連れて来ました。
「ここまで来たら一人で大丈夫でしょ!!」
「・・・・・・・」
先ほどのチャレンジで相当疲れている様子、
結局上まで連れて上がりました。
まだまだ雪は降っています。
「どじさん、雪だるまになっちゃうね・・・」
何度も何度もプルプルしながら朝の散歩は終わりました。
どじ丸物語(其の47)冬・雪が降っている・Part2
夕方の散歩は田んぼに出ました。
まっしろまっしろ・・・
うおぉ~~~~~田んぼが真っ白だァ
道路は車が走っているようで轍が出来ています。
「どじさん、雪の上を歩きなさいね・・」
轍はカチカチになっていて凍っている様子、
朝の二の前になってはいけないと、ふかふかの雪の上を歩かせました。
どじ丸はずぼっずぼっと足が雪に埋もれながらも、
一生懸命前に進んでいます。
「よぉ~し!!遊んでおいで!!!」
リードを離して上げました。
ダダダダダ・・・ズッボッ
思い切って真っ白な田んぼへ飛び込んで行きました。
バクッバクッ
胸まで埋もれているのに前に進みながら雪を食べています。
頭も背中も雪でモコモコ
「あんまり雪食べてるとお腹こわすからね~もうやめなさい。」
バクッバクッ
もう止まりません。
雪の大好きなどじ丸は、
私を見ようともしないで無視を決め込んでいるようでした。
どじ丸の動いた跡は、
ちょうどボブスレーのコースのようになっていて、
ガラス越しに見た、ありんこの巣のような、
何とも言えない幾何学模様が続いています。
「どじさん、もう上がってきなさい!!バイバイしちゃうよ・。」
バイバイと言われると、
置いて行かれるとインプットされているどじ丸は、
大急ぎで走ってきます。
その姿は頭をめいっぱい上にあげて、
水の中で犬掻きをしているような格好でした。
ズボッンンン!!・・・・
急にどじ丸が見えなくなりました。
「ど~じ・・・ど~じ・・・」
ぬぅぅぅぅ~~~~~
用水路から顔が出ました。
浅い用水路で良かった・・・
「どうしたの??何があったの??」
刈り取って置いてあった藁の上に雪が積もっていて、
ちょうど落とし穴のようになっていたのです。
こんなに積もっていたんじゃ私でも分からない・・・
どじ丸を抱き上げてスキンシップ、
目をまん丸にしてビックリしている彼を落ち着かせてから散歩を続けました。
暫らく歩いていると、
もうさっきの事を忘れてしまったのか田んぼに中へダイビング
ダダダダダ・・・ズッボッ
あ~あ・・・もう知らないからね
どじ丸物語(其の48)麻薬捜査犬になれるか?
テレビで麻薬捜査犬の訓練の模様が放送されました。
先ず匂いを嗅いで当てさせる事を遊びから始めて、
徐々に麻薬の発見に対応できるように訓練するというものです。
麻薬とはいかないまでも、
持っているものの匂いくらいは分かるだろうと面白半分に始めてみました。
訓練?に使うのはどじ丸の好きなビスケットやジャーキー
先ず両手を開いて見せて、その片方にビスケットを乗せます。
そのまま手を閉じて当てさせました。
見ていたのですから当たらない訳がありませんよねぇ~・・・
どじ丸は喜んで食べています。
これからが本番
今度はビスケットだけを見せて手の中に入れ、
ちょうどサイコロを両手で振るようにして見せました。
「どじさん、どっちにビッケあ~るか?」
「・・・・・・」
手を開けとばかりに鼻を押し付けてクンクン匂いを嗅いでいます。
“こっちだよ”と前足でお手を
「ざ~んねんでした~~~・・」
「もう一回ね・・ど~っちだ!!」
先ほどと同じように思ったほうにお手をしました。
「あらあら・・・また外れだぁ~」
どじ丸の口からはよだれが・・・
「じゃぁ、今度は外れてもあげるから・・・もう一回ね・・」
「ど~っちだ!!」
彼は私が考えていたより頭(要領?)が良かったようです。
その驚かせた行動とは・・・・・
両方の手にお手をしたんです。
それも、何度も何度も・・・・・
これじゃ両方広げないわけにはいきません。一本取られました。
「はい、当たったね・・どうぞ・・」
よだれの口を手に押し付けてビスケットを奪って行きました。
ちっちゃなビスケットですから食べるのに時間はかかりません。
「まだやるの???」
目の前にお座りをして、いつもの目・め・目
弱いんだなァ~~~~~~この目には・・・
「はい、どっちだ??」
私も意地悪です・・両方の手に何も入れずに当てさせました。
クンクンと両手の匂いを嗅ぎ、またもや両方の手にお手を
“勝った!!”私は勝利を確信・・・
片方づつ手を広げて
「は・ず・れ!!」「は・ず・れ!!」
わんっ・・・ぱくっ!!
「痛たっ!!!なにすんだよ~」
両方になかったのが気に入らなかったのでしょうか・・・
手に噛みついてきました。
「分かったよ・・あげるよ、あげればいいんでしょ。」
どじ丸も私の遊びに付き合いきれなくなっているんでしょう
ビスケットを貰ったあとはハウスの中に入ったきり出てこなくなりました。
「おいで、散歩だよ・・・」
大好きな散歩の誘いも嘘だと見抜かれています。
「じゃぁね・・おうちに入っちゃうからね!!」
諦めて家に入るとノソノソと出てきて寝そべりました。
その顔は、
“おとうちゃんのお遊びには付き合ってられないよ”
と、言いたげ・・・・・
また一つ嫌われたようです。
どじ丸物語(其の49)やきもち
散歩に出ると、よくわんこ友達に会います。
その内の2~3匹は双方とも気に入らないようで
遠くにいてもその姿を発見すると唸り始めます。
挙句の果てには2人して吠え始め、手に負えなくなってしまいます。
それを知ってか、
相手の方も私も姿を見るとUターンをするようになってしまいました。
そんなどじ丸にも気に入った子がいるようで、
その中でもNo1は道向こうのランディーちゃん
シェットランドの女の子でなかなかの器量良しです。
ある日散歩に行こうと通りに出ると、
ちょうどランディーも玄関前に出ていました。
「わおおおお~ランディー・・可愛いネェ~」
私はランディーの身体をなでなで
「ランディーちゃんいい子だネェ~」
「・・・・・・」
「どじ丸君はおばさんがなでなでしてあげるね。」
「いいんですよ、身体も汚いし、手が汚れちゃいますよ。」
「そんな事ないわよねぇ~」
そんな事をしている間にどじ丸がやきもちを焼き始めました。
ランディーと私の間に身体を入れて擦らせようとさせません。
「いいんだよお前は!!ランディーのほうが可愛いんだから。」
どじ丸のやきもちがレッドゾーンに
わんっわんっわんっ
「可哀想だからお散歩に行って・・・」
「いいんですよ、こいつは・・やきもちなんだから!!」
ランディーのおかあさんに悪いことをしてしまいました。
どじ丸だって後ろ髪を引かれているようで
振り向き振り向き散歩をしています。
そんなに気になるんなら怒らなきゃいいのに・・なんだよ今日は
ここのところ、どじ丸とのスキンシップが足りないのは分かっていましたが、
これほどとは思ってもいませんでした。
お~っと、前から仲良しのベルちゃんが・・・
またやきもちを焼かれては困りもの
「ベルちゃん可愛いね・・」
と、ちょっとだけ撫でて散歩を進めました。
自分だけ可愛がってほしいのでしょうか?
今日のどじ丸はいつもとちょっと違う・・・・
何て奴だ・・
一番だよ・い・ち・ば・ん・・・
お前が一番可愛いよ!!!!
どじ丸物語(其の50)脱走???
会社から帰るとどじ丸の姿がありません。
いつもなら家に入る前でも私の気配を感じ取ってわんわん吠えるのに、
今日はおかしいなぁ~って思っていたんですが・・・
綱もそのままで首輪が抜けた様子もありません。
「どじさん居ないけど・・どうした??」
「あれぇ~・・さっきまで居たのにぃ~」
「綱もあるし・・どうしたんだろうネ・」
もう空は暗く月明かりだけがハウスを照らしています。
「懐中電灯持ってきて!!」
「は~い・・・」
懐中電灯でどじ丸の繋いであった所を照らしました。
「あっ!!!これだ!!」
首輪を繋ぐフックのジョイント部分が折れています。
どじ丸は力も強く、知らない人が来ると目一杯綱を引っ張って吠えるために、
細いジョイントの所が弱くなって折れたんでしょう。
始めての脱走?ですから何処に居るのか見当がつきません。
「ちょっと川を見て来るよ・・」
私は川へ洗濯に・・・違った違った・・川にどじ丸を探しに・・
懐中電灯を持って土手の上から川を照らしました。
いつもの散歩コースを歩いて行ったり来たり・・・いません
今度は田んぼの方を探しました。
田んぼは広いので家に帰って自転車でゴー
一周廻ったのですが気配はありません。
何処へ行ってしまったのか
皆目見当が付かないまま家に戻りました。
「あいつのことだから腹減らしてかえってくるよ!!」
「ご飯用意しておけば??」
「そうだね・・」
と、どじ丸のハウスへフードを持って行ったその時・・・
誰かが見ているような気配を感じました。
「どーじ・・」
ヌゥ~~~~~~~
隣のお宅の鉢植えの間から顔を出しました。
足も、しっぽも、おなかもドロドロです。
きっと川にいたんでしょうが、
探しに行った時は捕まるのがイヤで隠れていたに違いありません。
初めての自由な時間を貰ったわけですから
満喫しない手はありませんものね・・・・・
首輪を見るとやはりフックがそのまま付いています。
「どじさん帰って来たんだァ~お利口だねぇ~」
怒りませんでした・・
しっぽは丸まってお尻に隠れています。
そして身体全体で謝っている様子・・・申し訳なさそうな目・・
脱走した訳でもなく、思わぬラッキーが飛込んできただけですから
「ご飯食べていいよ・・・」
どじ丸はペチャペチャと水を飲んだ後、
用意してあったドッグフードを黙々と食べ始めました。
“癖にならなければいいなぁ~”
後でこの心配が現実になるなんて思いもしませんでした。
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