悠学日記

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岩本 悠

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2017.10.29
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ローカル紙にこんなコラムを書いた。


子どもの変化・大人の着火

先日、子どもの保育園の運動会に行った。
家で私の背中を箱がわりに練習していた跳び箱。
子どもたちが一人ずつ順番に、自分は何段に挑戦するかを宣言し、跳んでいく。
前の子たちが横向きの跳び箱を跳んでいくなかで、うちの息子は、「五段の縦」と宣言。
(横より縦の方が子どもにとっては難しいようだ)。
四段だった跳び箱に一段追加され、横向きが縦に変えられた。
息子は家では見せない真剣な顔つきでタタタタッと駆けていき、バンッと跳んだっ、

息子は泣きそうな顔で、跳び終わった子どもたちの列にトボトボと入る。
肩を落としていた息子は、隣の子に背中をさすられ、他の子に「もう一回跳んでみたら」と
励まされ、再挑戦。今度は「五段の横」にして、何とか跳び越え、満面の笑みをみせた。

運動会の帰り道、親子で振り返り。運動会で良かったことについて聴かれ、
「俺は、かけっこやリレーで一番になったことより、
自分から‘五段の縦’に挑戦して、失敗した、あの瞬間に一番感動した」と伝えた。
「今までに五段の縦を跳べたことあるの?」と聴くと「ない」と言う。
少し向こう見ずだなと思いながらも
「今までできなかったことにも向かっていく、その姿勢が本当にすごいと思うよ」と伝えると、
「跳べるようになるために、また練習する」と燃えていた。

ちなみに私は、跳び箱の後にあった保護者リレーに参加し、

と思っていたにも関わらず、カーブで思いっきり転倒し、膝頭を大きく擦り剥いていた。
子どもたちの挑戦する姿を見て、自分でも気づかないうちに、心が燃えていたようである。


今月、高校生のプロジェクト学習に関する合宿に行ったときにも同じようなシーンを見た。
「悠さん、ちょっと話を聴いてもらえませんか」とある生徒が声をかけてきた。
「僕も含めて今の子どもは自分の言いたいことが表現できない。

もっと地域は元気になっていくと思う。そして皆が全力を発揮できる社会をつくりたい。
僕は子どもが好きなので、子どもたちに自分を表現する力がつく楽しい‘授業’を、
僕たち高校生が企画してやっていきたい。」といったことを滔々と語る。
「こんな想いが自分から出てくるのは始めて。今はこの自分のなかに生まれたプロジェクトが
愛おしくてしょうがない。これを本気でやりたい。」という。
まるで自分のなかの源泉を掘りあて、想いが滾々と湧き溢れているような姿だった。

この合宿の最後、高校生一人ひとりが
「私は外国人だから学校でも目立つのが嫌で、自分を出せてこなかった。
今回自分が本当に大事にしたい気持ちに気づくことができ、人にも自分の想いを伝えようと思った」
「人生でこんなに変化した3日間はなかった。これからは自分に言い訳せず、
私もみんなに負けないよう今日から動きます」など感想を語り終わったとき。
ある高校の先生が発言したいと手をあげた。
「正直、私はこの合宿にはじめは前向きではなかった。
ただ、生徒がここまで本気で自分自身と向き合い、変化していく姿を見て私も変わった。
私は、生徒の『やりたい』を育て支援する環境づくりをここで宣言します。
こういった高校生がもっと増えるよう、生徒が主体的に学べる授業と学校を
私はこれからつくっていきます」と自分のプロジェクトを力強く表現した。

その先生の姿に「あなたは何をやるの?」と私自身も問われているようで、胸が熱くなった。
子どもの変化に大人は着火する。
そして、挑戦は連鎖する。身をもって確信した。












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Last updated  2017.11.07 04:34:40
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