ゆうあい工房

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ペケ君のうその巻 7・8

「トイチ ( くん ) 冒険 ( ぼうけん )

ペケ ( くん ) ( うそ ) ( まき ) 第7回 ( だいななかい )

ささやきの ( もり )



ペケ ( くん ) は、トイチ ( くん ) のお ( かあ ) さんの ( やさ ) しさに ( ) れ、
( かあ ) さんのことを ( おも ) ( ) していました。



ペケ ( くん ) のお ( かあ ) さんは 神様 ( かみさま ) 使者 ( ししゃ ) ( しろ ) いキツネさんだったのです。
それはそれはとっても ( やさ ) しいお ( かあ ) さんでした。

ある ( ) のことです
ペケ ( くん ) はいつもの ( よう ) ( もり ) ( あそ ) んでいました
( あそ ) びに 夢中 ( むちゅう ) になり、 ( ) がつくとペケ ( くん )
「ささやきの ( もり ) 」の ( まえ ) までやってきていました。

ペケ君とささやきの森.jpg

ペケ ( くん ) 以前 ( いぜん ) ( かあ ) さんから



( けっ ) して ささやきの ( もり ) ( はい ) ってはいけませんよ」

そう 注意 ( ちゅうい ) されていたのです。
でも・・ペケ ( くん ) は ささやきの ( もり ) ( なか ) ( ) になって 仕方 ( しかた ) がありません。


( ) てみたいな~~。 ( はい ) って ( あそ ) んでみたいな~~
( だれ ) ( ) ていないし・・・ ( すこし ) しだけなら・・」

すると ささやきの ( もり ) 子供達 ( こどもたち ) ( まよ ) いこまないように ( ばん ) をしていた
紫陽花 ( あじさい ) さんたちが 口々 ( くちぐち ) にペケ ( くん ) ( かた ) りかけました。


「いけないよ~ ( もり ) ( はい ) っちゃいけないよ~」
( ) ( ) はここから ( さき ) にはいけないよ~」

それでもペケ ( くん ) ( ) になって 仕方 ( しかた ) がありません。
そして とうとう「ささやきの ( もり ) 」の ( なか ) ( はい ) ってしまったのです。

ペケ君とささやきの森2.jpg

( もり ) ( なか ) 薄暗 ( うすぐら ) く、
木々 ( きぎ ) ( いろ ) もこの ( ) のものとは ( おも ) えないほど 青白 ( あおじろ )
不気味 ( ぶきみ ) ( かん ) じが ( ただよ ) っています。

ペケ ( くん ) はだんだん ( こわ ) くなってきました。


( こわ ) いよ~~  ( さむ ) いよ~~」

そして ( もり ) から ( ) ( ) したくなりました

そんなペケ ( くん ) ( こずえ ) ( うえ ) から ( ) ていた ( もの ) がいました
( おお ) きな ( べに ) コウモリがペケ ( くん ) 様子 ( ようす ) をジ~っと ( ) ていたのです。


「おい! 小僧 ( こぞう ) ・・そんなところで ( なに ) をしている!!」

魔王との出会い.jpg

突然 ( とつぜん ) ( こえ ) にペケ ( くん ) ( おどろ ) いて ( ) ( ) きました。
すると、そこには「ささやきの ( もり ) 」を 支配 ( しはい ) している
( かお ) ( おそ ) ろしいほど ( ) ( ) ( ) 異様 ( いよう ) なほど 黄色 ( きいろ ) くギラギラ ( ひか ) った
暗黒魔王 ( あんこくまおう ) ( ) っていました。

あの ( おお ) きな ( べに ) コウモリは 暗黒魔王 ( あんこくまおう ) 化身 ( けしん ) だったのです


「あ・・っ・・・」

ペケ ( くん ) ( おそ ) ろしさのあまり ( こえ ) ( ) ません

「お ( まえ ) は・・ ( たし ) かあの ( しろ ) キツネの・・・フフフ・・そうか・・」






「トイチ ( くん ) 冒険 ( ぼうけん )

ペケ ( くん ) ( うそ ) ( まき ) 第8回 ( だいはちかい )

暗黒魔王 ( あんこくまおう ) のたくらみ



「おれの 領地 ( りょうち ) ( なに ) をしているのだ?」
「・・・・・・」
「なんとか ( ) え!」
「べ・・ ( べつ ) に・・なんにも・・ただ・・」
「お ( まえ ) ( しろ ) キツネの 子供 ( こども ) だな?」
「え・・ええ」
「そうか・・・やはりな。おい! 小僧 ( こぞう )
わし ( ) ( ) ろ!」

仕方 ( しかた ) なく ペケ ( くん )
おそるおそる 暗黒魔王 ( あんこくまおう ) ( ) ( ) ました
すると!どうしたことでしょう


「わ~~お ( かあ ) さん!! ( たす ) けて!!」

( おそ ) ろしい 暗黒魔王 ( あんこくまおう ) ( ) ( なか )
ペケ ( くん ) ( ) ( ) まれてしまいました。

魔王に吸い込まれるペケ君.jpg


暗黒魔王 ( あんこくまおう ) ( ) ( すい ) ( ) まれたペケ ( くん )
暗黒魔王 ( あんこくまおう ) ( かく ) ( ) ( ) れてこられました。
暗黒魔王 ( あんこくまおう ) にさらわれたペケ ( くん ) ・・・・
( かく ) ( ) には 不気味 ( ぶきみ )
暗黒魔王 ( あんこくまおう )
手下 ( てした ) ( おお ) くのコウモリがいました。
( おそ ) ろしい 形相 ( ぎょうそう ) 暗黒魔王 ( あんこくまおう )
ペケ ( くん ) ( ) います。


「おい、 小僧 ( こぞう )  あの ( もり ) ( はい ) ってはいけないと ( ) いていなかったのか?」
「いいえ・・お ( かあ ) さんから・・・・・」
( しろ ) キツネからなんだ!」
( はい ) ってはいけないって・・」
「そうか、 ( ) いていたのだな・・」

魔王の隠れ家にて1.jpg

暗黒魔王 ( あんこくまおう ) ( かみ ) 使者 ( ししゃ ) であるペケ ( くん ) のお ( かあ ) さんが
邪魔 ( じゃま ) 仕方 ( しかた ) がありませんでした。


「おい! ( くろ ) コウモリ1 ( ごう )
( しろ ) キツネにワシが 小僧 ( こぞう ) ( あず ) かっていることを ( ) らせてこい」
「へい」
「それで・・ 小僧 ( こぞう ) ( かえ ) して ( ) しければここまで ( ) るように ( つた ) えるのだ」
「わかりましたピ~  ( ) ってくるピ~」

伝令コウモリ.jpg


その ( ころ ) ・・
ペケ ( くん ) のお ( かあ ) さんはペケ ( くん ) がなかなか ( かえ ) って ( ) ないので
随分 ( ずいぶん ) 心配 ( しんぱい ) をしていました。
そこへ 手下 ( てした ) ( くろ ) コウモリ1 ( ごう ) が・・・


「ペケを ( あず ) かっているピ~。
( かえ ) して ( ) しかったら 魔王 ( まおう ) さまの ( かく ) ( ) まで ( ) るピ~」
「え!!っ!!?」

( かあ ) さんは ( おどろき ) きのあまり
( するどい ) ( かお ) ( くろ ) コウモリ1 ( ごう ) をにらみました。


「あ・・あ・・あの・・オイラではなく・・ 暗黒魔王様 ( あんこくまおうさま ) 伝言 ( でんごん ) ピ~。
オ・オイラは・・もう ( かえ ) るピ~」

弱虫 ( よわむし ) なくせに 暗黒魔王 ( あんこくまおう ) 手下 ( てした ) だから
威張 ( いば ) ってるのがバレバレですネ。




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