悠幻郷

悠幻郷

憎愛





さよならがいつかやって来るのなら
あなたを守る意味など無い
いつしか僕は自然と思っていた

価値があるのは笑み
存在ではないよ
向けられる事の無いモノ
そう 知っているから

傷つける指に血が浮かび
傷つける声に涙が混じる

君は僕のモノじゃない
僕は君のモノだったよ
せめて笑みを浮かべて見せて
薄い唇を歪ませて



愛しさが憎しみに変わっていく
殺す事でしか想いを伝えられなくて
血を吐いた君のその唇で
笑みを作った

死に絶える肌に冷たさが増し
死に絶える瞳に光が消える

君は僕のモノだよね
僕は君のモノだから
せめて愛を囁いて
血で染まったその唇で




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