エジプト生活 12







エジプトにもゴールデンウィークはあった。
知らなかったので焦ったが、チャンス到来である。
せっかくエジプトにいるというのにずっとアレキサンドリアではさみしい。遺跡を見に行きたい!とずっと思っていたのだ。

アレキサンドリアからカイロまで列車で移動し、カイロからルクソールへ向けて飛行機に乗る。
以前、日本から着いたときに見たのは国際線ターミナル。
今回は国内線ターミナル。いやぁ、さすがはエジプト。
ちょっと早めに言ったら、北海道ローカル線の 無人駅みたい。
だ~れも居ない。ほんとにだーれも居ない。
はたしてココでいいのか聞こうにも、どーにもこーにも誰も居ない。不安な気持ちで待つこと一時間。パラパラと乗客が集まりだし、なんとか搭乗手続きがはじまりましたよ。

国内線・エジプトエアー。ルクソール行き。
これは非常に怖かった。なにしろ普段、エジプト人の仕事っぷりを見ている。その「一応、やることやってあとは神頼み」的な仕事を、飛行機の整備や、パイロットにまでやられちゃカナワンのである。頼むぞ!しっかり飛べ!

空から見るエジプトは、まさにナイル川周辺以外、みな砂漠。
ナイル川沿いに緑のふちどりがあり、その他は全部砂漠。
ナイル川止まったら全滅間違いなしだなぁ、なんてことを考えていたら、飛行機が急に高度を下げだした。それもありえない角度で。
「あれ?・・・・あれあれ?・・・・・あれあれあれあれ?
・・・・・・落ちてる?!・・・ねえ落ちてるの?!
ぎゃあああああああああ!
どっすん!
ありえん角度で急降下した飛行機は、これまたありえんくらいバウンドして、かろうじて停止した。
窓から恐る恐る外をみたら、滑走路があった。
え?今のってふつうの着陸?
・・・・・・頼む。ちゃんとしてくれ。

落下の恐怖の中で思いました。
落ちるなら、やっぱ砂漠じゃなくて海がいいと。
いや、わかってます。落ちちゃえばどっちだって助からないってことは。
でも、ホラ、イメージとして、ですね。
海だと、ザッパーン!とさわやかに着水して、イルカに乗って無事生還!ってのもイメージできるのに対して、
砂漠だと、まず ずぼ って感じて砂に埋まって、なんとか這い出したとしても、暑いし、水はないし、サソリに足さされちゃうし、
100年後にミイラとして発見!ってのしか想像できませんもんね。

ルクソールでのホテルは、一番高級なホテルを選んだ。
せっかくのバカンス。裸電球はアレキサンドリアだけで十分だから。
そのホテルにはちゃーんとプールが着いていた。
では、さっそくバカンスしちゃうとしよう。おいらはチェックイン早々にプールへ向かった。
そこはまったく映画のワンシーンのようだった。
きらきら輝く水面。プールサイドで寝そべる金髪の白人たち。
プールの中央には、BARまである。
うーん、ゴージャス。
デッキチェアを一つあてがわれ、飲み物を注文し、さて、ってな感じでプールに入る。スイスイと泳ぎだして、ふと「なんか、深そうですが・・・・足はつくよね」と立ってみようとしたら、 ドボン と沈んだ。
ぎゃああああ、深い!足つかない!
最寄の岸まで、おいらは必死で泳いだ。おいらは北海道出身。
海水浴なんかしたことない。つまり泳ぎは苦手。
その姿を見て、一人の白人女性が「ヘイ!彼、危ないんじゃない?」みたいな事を言ったような気がした。
なんとかプールサイドまでたどり着き、ホントにホントに怖かったんだけど、必死で回りに「いやあ、泳いだ泳いだ。気分爽快!」を顔でアピール。大丈夫、全然溺れかけてませんてば。

水からあがり、アピールを続けつつ自分のデッキチェアーに戻る。
その時、プールに日本人カップルがやってくるのが見えた。
この二人が、なんつうかえらいカッコイイ。男は二枚目、女は美女。共にスタイル抜群。
それまで白人たちに囲まれて、たった一人の東洋人としてちょっと引け目を感じていたのだが、どーだ!東洋人だってかっこいい人はいるんだからね!キッ!っと金髪軍団をにらんでみたりした。あ、ボクは見ないで下さいね。となりとなり!

その二人、まさにとなりのデッキチェアに陣取ったので、まさか真横をジロジロ見ることもできずにいたのだが、男がプールに入りこっちを見たときに「あっ!」っと思った。
保坂尚輝さんじゃあないですか。え!?じゃあ女性は?
わー 松雪泰子 さんだ!
そりゃカッコイイはずだよ。

もしご本人様がコレを見たら、だいぶ前になりますが、ルクソールのホテルのプールで、となりに寝ていた怪しい東洋人がいましたよね。
それ ボクです!
まぁ、見るわけありませんがね。    

                   つづく


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