スーパー部長と三井ゆりのダンナ
数年前のコト。生徒が来るなり、
「先生!駅のトコでテレビの撮影やってて、○○と△△がおったでーっ!!」
と言う。
「ウソーーッ!ホンマにっ?!」
と叫び、ワタシはそのまま授業を放棄して300メートル離れた駅へ走った。
(ナンて先生だ・・・( -_-)
ホントだ。駅に近づけない。
幅3メートルほどの川の川沿いにヒトがあふれている。
ナンでココなの?
ナンで各停しか止まらないようなこんな町でロケやってるの??
・・どうやら、「踏み切りでカーンカーンと音が鳴り、電車がゴォォーーッ!
と走っているのをバックに、殴り合いをする」というシーンを撮りたかったらしい。
ウチの駅の踏み切りは長い。ホントに長い。
待たされる台数を数えてて、14台待ったという経験がある。
テレビのロケが来るくらいだ。よっぽど
「開かずの踏み切り」
と認められたということだろう。
何重にも重なるヒトの波をかきわけかきわけ、背伸びして見た先に
いた!駅前の橋の上に!
あの二人がっっ!!
背伸びして、必死で見た橋の上、
その、ワタシの視線の先にいたのはッッッ!!!
今やすっかりスーパー部長になってしまった「三浦 友和」と
ナンパな中年のオジサンと化してしまった「野口 五郎」っっ!!
↑
コレでも昔はファンだったのヨ(T_T)
(皆様が思っている以上に「ビッグ」な2人ではなかったでしょうか?
aquvi~、いくら大阪やからって、アンタの言うてるのは「お笑い」ばっかやがな(^^ゞ)
二人とも役にスゴク入り込んでいるのがわかる。
カーーーーット!!
の休憩のときも、役柄そのまま、方で息をついて宙をニラんだままだった。
そんなにファンでなくても、この町にはめったにない大事件だ。
必死でつま先立ちで見つづけ、約10分ほどの放棄ののち、授業に戻った。
気づくと、生徒も数人、ワタシについて来ていた。。
(重ね重ね、ナンて先生だ・・( -_-)
授業を終え、帰るとき、ナンとまだ撮影は続いていた。
もう、今度は待たせているものもないので、
自転車を止め、腰を据えて見ることに。
ワタシはやっぱり女優には向いていないワっ。
あれだけたくさんのヒトに見られる中、役になりきるなんて・・
とっても恥ずかしくって、yukyarin、できないっ(*^_^*)
↑
それ以前の問題というハナシもあるが・・・
本番中、スタッフが大きな声でナニか言っている。
「そこー、カメラに入っちゃうんで、お願いしまーーす」
見ると、自転車を押したおっちゃんが、ゆうゆうとカメラの前を歩いている。
スタッフがもう一度、声をかけると、
「誰の許可でやっとんねんッ!( ̄□ ̄;)!!
ココはワイの町や!
どこ、歩こうが、自由やないかッ!!( ̄^ ̄)」
・・・・
・・ナンて柄が悪いんだ・・・
ジブンの町ながら、あまりの柄の悪さにほとほとイヤ気がさした。
突如、休憩になったトキのスーパー部長と、ナンパ中年の表情がコワかった。
それから間もなく、もう見飽きたワタシは家に帰った。
後日、駅前のいつも行く美容院の先生に聞くと、
それは直木賞を取った作品をドラマ化するもので、2ヵ月後にBSで放送されるという。
放送当日、その「照柿」というドラマを見た。
カーンカーンカーン、ゴォォォーーーーッ!
という音の中、その殴り合いのシーンはたったの5分!
で、バックはすべてぼやかされ、ワタシの町とわかる部分は一つもなかった。
たった5分のこんなシーンのために、あんなに長時間もかけるのか!
って、すっごく驚いたゆきゃリン♪だったのでした・・・
(ワタシの町の柄の悪さで、邪魔が入りまくって長引いたってハナシもあるが・・・)