薔薇 de ゆるるん★心と体のリラックス

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原爆の記憶



私の出身地は「長崎」である

長崎へ帰省すると、必ず行くところがある
原爆資料館だ

小学生のときの夏休みの課題の中には、
原爆資料館の見学が必ず入っていた。
私はここが大嫌いだった。

古い建物の中に、原爆の高熱にやられた
ボロボロの衣服が飾られ、
そのとなりには熱でただれた皮膚を治療している写真や
黒こげになった死体の数々。
お化け屋敷以外の何者でもなかった。

それらの写真が飾られているコーナーに近づくと
顔を手で覆って走り去っていた。
資料館へ行きさえすれば、課題を消化したことになる
のだから無理に見る必要はない。

何年か前に、できるだけ格安で帰省するため
パックツアーを利用した。パックだからホテルもついている。
ホテルに宿泊する必要はないのだが、
勿体無いから1日位泊まったら?という親の勧めに従った。
そのホテルの隣には、新築された原爆資料館があったのだ。

なんとなく興味をひかれ、立ち寄ってみた。
子供の頃に感じた恐怖はなく、
大人になったからこそ理解できる恐怖、悲しさ、辛さがそこにあった
それ以来、帰省するたびに私は原爆資料館を訪れるようになった

幼稚園から高校生までの間に受けた原爆教育は私の中に
しっかり根付いている。
原爆を笑いのネタにした人と大喧嘩したこともある

長崎は異国情緒を感じるロマンティックな場所であるとともに
核弾頭が落とされた悲しみの町でもある。
そしてそれは、今でも続いている
高校の同級生のうち数人は、原爆二世だった

私は今でも、原爆が落とされた8月9日11時02分には
必ず黙祷をする
長崎へ行くという人には、原爆資料館を是非訪れて欲しい。
そして、何かを感じて欲しい…

私が資料館を訪れているとき、
たくさんの修学旅行生と一緒になった
その中の2人の高校生の言葉が耳に残る

「ねぇ、もう行こうよ。気持ち悪いよ。」
「何言ってるの!ここでしか見られないのよ。私は見たい!」

彼女の視線の先には、焼けただれた子供の写真があった。


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