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フリーソウルコンピ未収録推薦曲@YOU TUBE

CAFE APRES-MIDI ベスト10

【 ポップ偏差値 61

TIKIYAKI ORCHESTRA / WAIKIKI SERENADE '07 「StereoExotique」



2007年以降5枚のアルバムを発表しているロサンゼルスの6人組ラウンジ系グループの1stアルバム「StereoExotique」収録のインスト曲。副題的に「INTRODUCING THE EXOTIC SOUNDS OF THE TIKIYAKI ORCHESTRA」とあるので、いわゆるマーティン・デニーやレス・バクスターなどに代表されるエキゾチカを目指したバンドの模様。本曲はハワイの観光地ワイキキのセレナーデということになっていますが、その優雅で平和なイメージとは異なり、かなりジャングル感が強い曲。得体の知れない怪鳥もしくは未開部族の雄たけびのような怪しげな音が散りばめられたサウンドは熱帯地方の豊かな生態系を誇るすこし危険なジャングルを思わせ、将にエキゾチック。然しながら主旋律を奏でるヴィブラフォンの音色は明るく多幸感に満ちています。メロディもキャッチーだし、その軽やかな響きと相まって実にポップ。さながらテーマパークにある安心安全なジャングルクルーズのBGM向きという感じでしょうか。然しながら、これをJBL4344の大型スピーカーで鳴らしてみると(ウーハーは38センチ)、ティンパニの重低音がかなりの大迫力で迫ってきます。細やかなジャングル風装飾音などを加え全体としてかなり立体感のある深い音像が楽しめます。異国情緒漂う軽いBGMとしての聴き方もあるでしょうが、是非大型スピーカーシステムで迫力のあるジャングル感を味わって欲しいですね。

「YOU TUBE」 で聴けます。
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーヴ メロディ 楽器 瑞々しさ ボーナス(清々しさ) ポップ偏差値合計
7
6 7 6 6 7 9 8 5 61


JACK COSTANZO (EDDIE CANO参加) / Malaguena '58 「LATIN FEVER」



シカゴ出身で小型太鼓ボンゴの有名なプレイヤー、ジャック・コスタンゾの1958年のアルバム「LATIN FEVER」収録曲。メキシコ出身のJosé Conrado de Tovarによる1928年のインスト曲のカバー。「マラゲーニャ」というのはスペインの民族舞踏を指す言葉のようですが、本カバーはラテンジャズ仕様での作品。本アルバムにはピアノにエディ・カノがゲスト参加しており、当ブログ激推しの 熱いラテングルーヴ EDDIE CANO / I CAN'T CRY ANYMORE 級のスーパープレイを探し回っている中で出会いました。

基本は暗めのサルサ風味のラテン・ジャズ。ボンゴやパーカッションが激しく鳴り響く熱く黒いリズムが特徴的。インスト曲なので主役はエディ・カノによるピアノになりますが、主旋律を奏でると同時に打楽器群と一体となりパーカッシブな役割も担っている感じ。「I CAN'T CRY ANYMORE」ほど美メロかつキャッチーな内容ではないけれど、ぐいぐいと先導していく高速ピアノはここでも健在。全体としてこれが1958年製?と疑いたくなるような先進的で熱いグルーヴを感じさせる素晴らしい出来になっています。エディ・カノ好きには溜まらない内容かと思いますがレアグルーヴ好きな方もいけるかも。

「YOU TUBE」 で聴けます。
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーヴ メロディ 楽器 瑞々しさ ボーナス(ラテンピアノ) ポップ偏差値合計
7
7 6 8 8 6 8 6 5 61


CELIA CRUZ / Yo viviré (I will Survive) 「Siempre Viviré」'00



1950年代から活躍するサルサの女王と呼ばれるキューバ出身の女性歌手セリア・クルスによるグロリアゲイナーの世界的ヒット曲「I Will Survive」のカバー。Gloria Gaynor版は1978年のヒットで、彼女自身が翌79年にスペイン語版を発表していて、セリア版はそのカバーということになるようです。2000年のアルバム「Siempre Viviré」収録。基本はオリジナルを踏襲した緊迫感と悲しみに満ちたディスコなんだけど、サルサの要素を大幅に取り入れたことにより新鮮な味わいがあります。特にオリジナルにはない後半のサルサな展開は男性コーラスの切迫感などなかなかのもの。セリアはこの時点で75歳とかなりの高齢だけど、よくビブラートする歌声など流石女王と呼ばれるだけの貫禄がありますね。Gloria EstefanやJose Felicianoといった ラテン系オールスターによるライブ で歌われる等かなり認知度の高いの人気曲のようです。

「YOU TUBE」 で聴けます。

スタジオライブ

Gloria Gaynor / I Will Survive (オリジナル)

Gloria Gaynor / Yo Vivire (12”Promo Spanish Version)

Gloria Gaynor / Yo Vivirer (feat. Gipsye Kali) (Version Flamenco) も良い出来。
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーヴ メロディ 器楽 瑞々しさ ボーナス(サルサ) ポップ偏差値合計
6
7 7 6 7 8 8 7 5 61


ROXY MUSIC / TRUE TO LIFE '82 「AVALON」

ROXY AVALON.jpg

ブライアン・フェリー率いるロキシー・ミュージックの82年のラスト・アルバム収録曲。ロック・グループとして活躍してきた彼等だけど、この最終アルバムは反抗とか青臭さとかいった感覚からは程遠い、むしろAORとかSOULに近い成熟した大人の雰囲気を前面に出した内容。個人的には彼等の最高傑作だと思います。B面の「Take a Chance with Me」、「To Turn You On」、そしてこの「True to Life」までの連続した流れは素晴らしい。どれも洗練さと高い品位を兼ね揃えた極上のメロディを持つ大人向けポップス。

特に最後の「True to Life」はアルバム最後の(歌入り)曲ということもあり、彼等の集大成といった趣きを感じさせる。浮遊感のあるシンセやダブ処理を施したコーラス、時折り低音を強調したドラムが鳴り響いたりとかなり空間的拡がりを持たせたサウンドが聴ける。フェリーの余裕を持った自然体の唱法も成熟した大人の雰囲気があるし、フェリーの書いた甘く気品のあるメロディも実に魅力的。この後ソロ活動に入っていくフェリーだけど、これ以上に(MORE THAN THIS)魅力あるメロディを生み出せなかったのは残念。その意味で、この82年が彼のピークだったようですね。
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーヴ メロディ 器楽 瑞々しさ ボーナス(空間的拡がり) ポップ偏差値合計
6
6 7 6 7 9 9 6 5 61


【 ポップ偏差値 60

EL CHICANO / QUIET VILLAGE '70 「Viva Tirado」



1970年代前半を中心に活躍したアメリカ・ロサンゼルスのチカーノ・ラテンロック・グループ、エル・チカーノの1970年の1stアルバム「Viva Tirado」収録曲。1959年のMartin Dennyによるエキゾチック・サウンド名曲QUIET VILLAGEのカバーで、オリジナルは1951年のLes Baxter版。マーチン版は未知の動物の鳴き声が響き渡る異国のジャングル内を不安いっぱいで彷徨い歩くかのような、いわばムードミュージックあるいは環境音楽的な側面が大きく、名曲ではあるけど個人的には日常的に楽しめる生活の音ではなかった。マーチン版から11年後にカバーされたチカーノ版はウオーキングテンポで、しっかりしたリズムが付き大部ポップで聴きやすい内容。ラテン系のコンガを始めとしたパーカッシブなリズムにオルガンの味のある響きが魅力的です。派手さはなく地味といえば地味な内容なのだけれど6分近くエキゾチックかつラテンなこのサウンドを聴き続けているとジワジワと効いてくる感じ。特に時折入るサビ相当部分の明るい展開はジャングルが途切れて明るい陽射しを浴びた草原でひと時の休憩をとっている感じがして命拾い的安心感が良い。

エル・チカーノといえばFREE SOUL MINDに収録されていた WHAT'S GOING ON も秀逸で有名ですが、本曲も地味ながら素晴らしい内容ですので良くなるまで是非何度も聴き返してみてください。 「YOU TUBE」 で聴けます。

Martin Denny / QUIET VILLAGE

Volker Rosin und die Lollypops / Heut ist Partytime '98



1979年のディスコヒット「VILLAGE PEOPLE / GO WEST」を1998年に「歌のお兄さん、Volker Rosinと子供たち」がドイツ語でカバーしたもの。というか、1993年のPet Shop Boys版のカバーといった方が正確かも。オリジナルは当ブログではお馴染み、池毅による名曲 「FOUR SEASONS / 北へ。」 を生み出したほどキャッチーで秀逸なメロディを持つ能天気なお馬鹿系ディスコ。それに対し、Pet Shop Boys版は PV を見れば一目瞭然だけど、背筋がヒヤリとするかのような旧ソ連の全体主義的感覚を取り入れた内容。この流れを考えると、ドイツ語版の本曲「Heut ist Partytime」も人畜無害な歌のお兄さんが子供達と楽しく歌っただけの曲とは聴こえなくなる。子供達が歌い大ヒットした曲というと思考統制などをテーマとした Pink Floyd - Another Brick In The Wall, Part Two が思い浮かぶが、この曲の本来の姿も実は「歌のお兄さんによる思考統制を目指した洗脳ソングなのではないか?」と勘ぐってしまうのだが、いかがだろうか?

「YOU TUBE」 で聴けます。
明るく元気 テンション 高揚感 疾走感 グルーヴ メロディ 器楽 瑞々しさ ボーナス(洗脳感) ポップ偏差値合計
7
7 8 6 6 8 6 7 5 60


【もうすぐランクイン】

LLOYD PRICE / Music-Music 「Music-Music」'76



1959年にPersonalityをヒットさせたニューオーリンズの黒人R&B歌手のロイドプライスの1976年のアルバム収録曲。活動歴も長くアルバムも沢山出しているけどU.S.BLACK DISC GUIDEでは取り上げられておらず、ソウルファンの間でも全くといって話題に上らない人ですね。山下達郎サンデーソングブックでも40年前に「Personality」が一度オンエアされたのみですから、その不人気ぶりが伺えます。私もその1曲ぐらいしか知らなかったのですが、マニアックなアルバムを掘り起こすP-VINEのGroove-Diggersシリーズで彼のこのアルバムが再発されているので聴いてみたところ、1曲いいのがありました。(流石にマイナー盤ばかりなので、このシリーズで良曲に巡り会える可能性は極端に低い。)それがアルバムタイトルのこの曲なのですが、基本はソウル系のインスト曲。延々「パララララッパ、パララッパ~」というスキャット・コーラスとタイトルを時折連呼するだけの曲なんだけど、これがなかなか良い。ソウル系インストの名曲というと、1973年のBARRY WHITE & Love Unlimited OrchestraのLove's Theme辺りが思い浮かびますが、その辺りを意識した内容かと思われます。明るく爽やかで70年代ソウルの乾いた空気感いっぱいの平和で穏やかでリラックスできる内容ですね。また、スキャット部分はどこか郷愁を誘うかのような懐かしくも切なく甘酸っぱいメロディで美味。全体的になかなかキャッチーな内容なのでシングルカットすればそれなりにいけた気もしますが、「YOU TUBE」では1曲しかアップされておらず、その再生数が9年間で610回と全く人気ない模様。うーん、ソウルの良心という感じで個人的にはかなり好感が持てるんですけどねえ。

「YOU TUBE」 で聴けます。

CANDI STATON / LOOKING FOR LOVE '80「CANDI STATON」



アラバマ州生まれのサザンソウル女性歌手キャンディ・ステイトンの1980年のアルバム「CANDI STATON」収録曲。名曲の多い彼女にしてはほとんど話題にならない地味な曲だけど、恐らくこれは近年世界的大ヒットとなった「竹内まりや / プラスティック・ラヴ('84)」の元ネタとなった曲。ニューヨーク録音の洗練された雰囲気はあるものの暗めで地味な曲調は個人的に好みではないけれど、如何にも山下達郎的なゆったりとしたグルーヴィなトラックはなかなかのもの。基本的にはベースラインを含めたリズムパターンが部分的に「プラスティック・ラヴ」とよく似ている訳ですが、決定的なのは「プラスティック・ラヴ」で要所に入る特徴的なカウベル(下記の動画では29秒~)と同様のカウベルが入る(1分12秒~)ところですね。年代的にも近いですし、達郎氏がサンデーソングブックで延べ12回も曲をオンエアしている、贔屓の歌手の作品ということで元ネタ認定は妥当かなと思いました。特にメロディが優れた訳でもない地味なこの曲の可能性に気づき、改良し、より素晴らしい楽曲を作り上げた達郎氏の着眼点とそのセンス、技量には感心させられました。

なお、誤解のないよう書き添えておきますがメロディを丸々真似するパターンは兎も角、こうしたトラックの流用は、 「恋はあせらず」トラック 「TRIPPING OUT」トラック(甘く危険な香り) などの例を持ち出すまでもなく、音楽においてはごく当たり前のことです。レゲエにおける リディム 同様、優れたトラックは世代を超えて受け継がれていくもので、その過程で様々な派生や進化があるのですから音楽の発展において必要不可欠なものといえるでしょう。

「YOU TUBE」 で聴けます。

「竹内まりや / プラスティック・ラヴ」

HERBIE MANN / RIVERS OF BABYLON '74 「REGGAE」



1950年代中期から活躍しているジャズのフルート奏者、ハービーマンが1974年にジャマイカのTOMMY MCCOOK BANDなどをバックに製作したアルバム「REGGAE」収録曲。曲は1970年にジャマイカのMELODIANSがヒットさせた有名曲のカバー。オリジナルはかなりキャッチーな牧歌的メロディを持つ曲で、悲壮感のある歌詞とは裏腹に、レゲエの和めるリズムをバックに明るい陽光が降り注ぐ平和でのんびりとした雰囲気を醸す内容。後の1978年にドイツのディスコバンドBONEY M.が能天気なディスコアレンジでカバーし世界的ヒットとなったのも納得です。それらに対しハービーマン版はインスト・アレンジなので、あまりにもキャッチー過ぎたメロディの影響がほどよくデトックスされ、ハービーの爽やかでクールで洗練されたフルートの音色により、お洒落ミュージックに変貌した感じ。明るく平和な世界観と和めるリズムをそのまま活かしたうえで通なジャズファンや大人も楽しめる内容になったといったところ。TOMMY MCCOOK BANDによるレゲエサウンドも高品質で、空間的拡がりなどオリジナル以上に心地よく鳴り響きます。途中で聴けるピアノソロはGLADSTONE ANDERSONによるもので、やはりオリジナルの持つキャッチーさからの脱却を意識した演奏って感じですね。ジャズとレゲエの絶妙な組み合わせによるキャッチーながらも洗練されたお洒落な出来栄えということでフリーソウルファンにも受けるんじゃないかなと思いますがいかがでしょう。

「YOU TUBE」 で聴けます。

Melodians / Rivers Of Babylon

Boney M. / Rivers of Babylon

GEORGE MCCRAE / BEAUTIFUL '16 「LOVE」



約50年前の1974年に「Rock Your Baby」のヒットで一世を風靡したジョージ・マックレーの晩年2016年発表の14枚目のアルバム「LOVE」収録曲。ソウル的に人気が高い訳でもなく一発屋的印象が強いのですが、晩年になってなかなかいい曲を作ったなという印象。曲は70/80年代製作といっても通じてしまいそうな素朴で軽めのアレンジはフリーソウル的かも。どこか既聴感のある甘く品のあるメロディは出来が良く、ジョージの情感深い歌声も熟練の味わいという感じ。控えめながらもギターのカッティングが往年の南部マイアミのT.K.サウンドを彷彿させて懐かしい。もはやほとんど注目されないジョージ・マックレーではありますが、この隠れた名曲に注目して欲しいですね。

「YOU TUBE」 で聴けます。

Baja Marimba Band / Red Roses for a Blue Lady '65 「Rides Again」



1960年代中心に活躍したアメリカのバハ・マリンバ・バンドの1965年のアルバム「Rides Again」収録曲。バハ・マリンバ・バンドのユリウス ウェヒターは元々はハーブ・アルパートと一緒にやっていたティファナ・ブラスのリーダーだった人で並行してBaja Marimba Bandのリーダーもやっていたようです。因みにマリンバというのは木琴みたいな打楽器のこと。オリジナルは戦後間もない1948年のJohn Laurenz withのポピュラーヒット。secondhandsongsによると158ものカバーが存在します。有名どころではAndy WilliamsやPaul Anka、Walter Wanderleyなどがカバーしてますが、個人的には大滝詠一がSSBでオンエアしたBert Kaempfert and His Orchestra版でこの曲のことを知りました。どこか懐かしい郷愁を誘うような甘く上品なメロディが特徴的ですね。バハ版はBert Kaempfert版同様のインストで、軽やかなリズムに甘くエレガントなピアノの響きが良い感じ。ゆったりとした雰囲気はどこかボサノバのようなリラックス効果を感じます。そして最大の聴きどころはマリンバの音色。上品さが際立つこの曲本来の持ち味に隠し味的に添えられたマリンバの可愛らしい音色によりポップで親しみやすい希少なバージョンに仕上がったように思えます。フリーソウルというよりCAFE APRES-MIDIのコンピに収録されていてもおかしくない内容と出来かと。

「YOU TUBE」 で聴けます。

Andy Williams版 (歌入り)

Walter Wanderley版

Bert Kaempfert and His Orchestra版

Curt Haagers / Det är dej som jag behöver (I JUST CALLED TO SAY I LOVE YOU) '84「AGADOO」



スウェーデンの6人組バンド、カート・ハーガースの84年のアルバム「AGADOO」収録で、STEVIE WONDERのI JUST CALLED TO SAY I LOVE YOUのカバー曲。日本では全く馴染みのないバンドのようで日本盤が出た形跡が無いどころか、ヤフオクなどでもほとんど売買履歴が無い模様。その出で立ちやサウンドからはディナーショーなどで活躍している、例えばダークダックスみたいなコーラスグループを思わせます。1970年代から90年代にかけてアルバムを20枚ぐらい残しているので、スウェーデンではそれなりにメジャーなグループな模様。

全体的に意識低い系なヌルいサウンドに甘めのヴォーカルが特徴的なんだけど、これがスティーヴィーのヒット曲と実に相性が良かった。原曲とは程遠いスウェーデン語のエキゾチックなヴォーカルが耳に新しく、リードの柔らかい声質・唱法と透明感のあるコーラスが甘く切ない良質なメロディにパズルのようにピタリと嵌っている。「何これ?」と驚いて彼らのアルバムを一通り聴いてみると、BORIS GARDINERで有名なラヴァーズのI Want to Wake up with Youのカバー 「Jag vill vakna upp med dej」 も将にこのグループの特性が生かされた好カバー。また、ビーチボーイズの 「HELP ME RHONDA」のカバー も、6人編成の厚いコーラスワークが楽しい良質なカバーでした。うーん、まだまだ知らない良曲は世界中にあるんですねー。

「YOU TUBE」 で聴けます。

Harold Mabern Trio / Fantasy '04



ジャズ・ピアニストのハロルド・メイバーン率いるトリオによる2004年の同名アルバム収録曲。Venus Recordsという日本のジャズレコード会社から出ています。曲はEARTH, WIND & FIREによる世界的ディスコ・ヒット「宇宙のファンタジー」のカバー。ディスコのジャズ・カバーということでなかなか意表を突かれますが、ピアノの奏でる憂いを帯びたメロディがマッチした感じで違和感はない。少しテンポアップし熱く激しくグルーヴィなアレンジもいいね。

「YOU TUBE」 で聴けます。

Héctor 'Manito' Bonilla / CANGUIL CON SALSA (Pop Corn) '72 「LA FIESTA ES DONDE EL VECINO」収録



ペルーのヘクター・ボニーラという人のサルサバンド「Héctor'Manito'Bonilla Y Su Orq. De Salsa」の72年のアルバム「LA FIESTA ES DONDE EL VECINO」に収録されているサルサ・カバー。オリジナルはドイツ生まれのアメリカの作曲家で電子音楽の先駆者の一人とも言われるガーション・キングスレイの69年のアルバム「Music To Moog By」収録曲。1972年に彼が中心のグループ、Hot Butterで 再演したバージョン が世界的にヒットし、そのカバーとなったのがこのサルサ版と思われます。ホットバター版はチープなモーグ(シンセ)音でキャッチーなメロディを奏でるという、当時は恐らくかなり物珍しいスタイルの曲で、その音色は強烈に印象に残るけど、個人的には「ああ、こんなの昔あったな、ちょっとYMO風?」という程度のものでしかなかったです。悪く言えば人工甘味料で甘く濃い味付けのされたドギツイ色をした子供向け駄菓子という感じ。(まあ、そこが面白みである訳ですが)

ところが先日、「Eddie Cano / I CAN'T CRY ANYMORE」級のグルーヴィなラテン・ピアノ・ジャズを探していたらたまたま耳にしたのが本曲。ホットバター版は単調なリズムにあまりにもキャッチーなメロディということで非常に飽きやすいのが欠点だったけど、このサルサ版はリズムにグルーヴ感が増し、陽気な掛け声などラテンな味付けにより上手く長所に変換された感じ。主旋律もホーンやピアノなどで代わる代わる演奏され全体として生楽器がいい感じに響いてます。オリジナルに似通ったシンセ・カバーが沢山出ているようだけど、こういう趣向を凝らしたバージョンこそ重宝されて欲しいものです。

「YOU TUBE」 で聴けます。

Harvey Averne Dozen / The Word 「VIVA SOUL」'68



先日、溌剌としたノーザンダンサーとして取り上げた Harvey Averne Dozen の68年のアルバム「VIVA SOUL」には、もう一曲凄く出来の良い曲が収録されていて、それがこのビートルズのカバー曲。 The Word はビートルズの曲の中でもマイナーな暗い曲で私も普段ほとんど聴かないけれど、たまたまハーヴィー・アヴァーン・ダズン版を聴いてビックリ、素晴らしい可能性を秘めた曲ではありませんか。何故彼らが敢えて「The Word」をカバーしようとしたのか謎過ぎますけど結果的に素晴らしい着眼だったようですね。

曲はテンポアップしたブーガルー系インスト仕様。歯切れ良いホーンに軽やかなヴィブラフォンが特徴的。暗く沈んだ雰囲気はブーガルーにうまくマッチしてるのかも。リズムはかなりグルーヴィになっており、聴いて即座にビートルズのカバーだと気づく人は少ないかも。それだけ工夫を凝らした妙味あるカバーと言えるでしょう。最大の聴き所はサビのドラムと一体となって畳みかけるヴィブラフォンのフレーズ、痺れます。ハーヴィー・アヴァーン・ダズンによるアレンジが素晴らしいのは当然として、オリジナルのビートルズの作曲センスもやはり転んでもただでは起きないなと感じた次第。

「YOU TUBE」 で聴けます。

Baccara / Yes Sir, I Can Boogie '77



77年の西ドイツの女性デュオによるディスコ・ヒット。日本盤が出るなど世界中でヒットしたみたいですね。曲は艶めかしい雰囲気が漂うディスコだけど、ソウル的雰囲気も併せもつ。冒頭のため息とも喘ぎ声とも言えそうなセクシー唱法がなかなか魅力的で歌詞も「イエス、サー」である。これが個人的には男女のSM的関係を連想させ美味。更に女性デュオということでレズビアン的サドマゾ関係まで想像を膨らますことも可能。メロディもキャッチーだしサウンドもストリングス入りでなかなかの品の良さ。これならフリーソウル好きな人にも受けるんじゃないかと思って取り上げてみました。

「YOU TUBE」 でPVが見れます。ディスコのセクシー女性デュオといえばソウルトンネルズで「ファン・タイム」を妖艶に踊ってた「守屋ゆか 井上京子」ペアを思い出しますが、この曲も彼女達のセクシーダンスで見てみたいものです。 「YOU TUBE」 で見れます。(7分30秒のところから)

DENISE KELLY & FAME / I'D LIKE TO GET INTO YOU (20TH CENTURY FOX 2385)'78



清涼感あるヴァイブの可愛らしい音色から始まる静かな女性ソウル。淡白な男性コーラスをバックに物悲しげな女性の甲高い遠吠えが印象的です。ヴォーカルも控えめで全体的に軽やかな内容なので、フリーソウル・ファン、特に女性ファンに受けそうな曲かと思います。バス・ドラムが入らないのはちょっと珍しいパターンかも。

DIRECTIONS / I WANT TO BE YOUR SPECIAL MAN '75

Directions.jpg

「FREE SOUL THE CLASSIC OF BRUNSWICK」に「WE NEED LOVE」が収録されていたダイレクションズ。フリーソウルと冠するのはいまいち似合わない感じの曲で個人的に橋本徹氏の選曲には疑問符でした。フリーソウル的にはズバリこちらの曲じゃないでしょうかねえ。1975年の同じアルバム収録曲で、清涼飲料水のような爽やかなサウンドが魅力のナンバーです。

柔らかで幻想的な響きのシンセをバックにアコースティックギターが心地よくリフレイン。そのサラサラ、ソヨソヨ感はシカゴの寒風というよりは夏の避暑地に吹く一陣の冷たい風のような心地よさです。ソウルというよりもS&W,フォーク系サウンドという感じがしますね。適度に力の抜けたコーラスも曲に合ってるんだけど、リードヴォーカルがねっちょりとクドいのはマイナスポイントかな。同じシカゴのCHI-LITESのEUGENE RECORDが歌ったらどうだったでしょうかねえ。

HOUSEMARTINS / CARAVAN OF LOVE 12"(GO! DISCS 608 799)'86

HOUSEMARTINS.jpg

黒人ソウルグループISLEY BROTHERSが分裂し、その片割れISLEY,JASPER,ISLEYが85年に放ったヒット曲のカバー。HOUSEMARTINSはイギリスのネオアコ系白人バンド。ソウルヒットのネオアコカバーというとORANGE JUICEによるAL GREEN / L-O-V-E (HI 2282)'75のカバーも秀逸だがオリジナルを凌駕するという点ではこちらの方がうえだろう。ISLEY,JASPER,ISLEYの元歌はグループ分裂の影響を感じさせない彼等のメロディメーカーとしての非凡さを感じさせる内容ではあるが、お歌の方はどこか平坦で魅力に欠け、ソウルファンにも特に大騒ぎされた内容でもない。そこをこのイギリスの若造達はアカペラという思い切ったスタイルでカバー。リードの切々とした歌いこみ、しかもチト粘着質に歌い上げることで元歌にない魅力を引き出すことに成功した。声質も合ってるんだよねエ。

「YOU TUBE」で この曲のPV が見れます。

RAH BAND / CLOUDS ACROSS THE MOON 12" '85(RCA PT40026)(「FREE SOUL 2001」P.83掲載)

RAH BAND

火星との星間テレフォントークの入ったスペイシー&ドリーミーなミディアム。途中で通信がアステロイドベルトの砂嵐?の影響か何かで途切れてしまうのが面白い演出。コンピュータ?オペレーターの無機質な抑制の効いた声と女性の情感たっぷりな声と歌との対比が絶妙。ここで聴けるベースはエレキベースでしょうか?実に心地よいですねえ。テレフォントークと言うと甘茶ソウルにも名曲は沢山あるが、これは甘茶ソウルファンにも大満足の一曲だと思う。

LENNIE HIBBERT / SWEET LOVING 「CREATION (STUDIO ONE)」収録

LENNIE HIBBERT  SWEET LOVING.jpg

ジャマイカにしては珍しいヴィブラフォン奏者がスタジオワンに残したアルバム「CREATION」に収録されている和めるインスト曲。基本はレゲエですが、ヴァイブの軽やかで透明な音色を主体としたものなのであまりレゲエ色は感じさせない。スタジオワンの質素で飾り気の無いバックサウンドは、特に中音域のギターの刻み音が心地よく、うまくヴァイブの繊細な音色を盛り立てているようです。

特筆すべきはそのヴァイブの奏でるメロディで、甘く優しく、どこか思慮深さを感じさせる仙人的な達観したムードを漂わせていること。郷愁を誘うおセンチさをも感じさせるのはヴァイブの音色によるものでしょうね。そして全体として漂うムードは南国ジャマイカのそれではなく、かなり無国籍的で捉えどころのない摩訶不思議なもの。MARTIN DENNYとかLES BAXTERとか初期のBRIAN ENOとかそんな感じ。なのでフリーソウルというよりはむしろCAFE APRES-MIDIシリーズが好きな人に向いてます。

、、、などと思って自分の音源(レゲエ精選MD)の出所を確認したところ、なんと橋本徹氏の非売品セレクトCDR「JAZZ RENAISSANCE for MUSICAANOSSA vol.3」からのものでした。うーん、やっぱりそんなところだよね。

BILLY GRIFFIN / WALK AWAY FROM LOVE '96? 「THE BEST OF MOTORCITY VOLUME 8」収録

THE BEST OF MOTORCITY VOLUME 8.jpg

ソウルファンならみんなが大好きな「DAVID RUFFIN / WALK AWAY FROM LOVE(MOTOWN 1376)'75」 。そのカバーをBILLY GRIFFINがやっていると聞いて一体どれだけの人が胸ときめかせるであろうか?いろいろ探してみたのですが、どうもシングルやアルバムには未収録?のようで、この96年製のコンピにのみ収録されている模様。

このコンピの収録曲はほとんどがIAN LEVINEという人がプロデュースしていて、サウンドはどれも似通ったハウス系のそれ。因みにここには「WE THE PEOPLE / MAKING MY DAYDREAM REAL (LION 164)'73」のカバー(原曲って誰?)や「CHAIRMEN OF THE BOARD / GIVE ME JUST A LITTLE MORE TIME (INVICTUS 7300)」なんて曲のカバーも入ってます。このアルバムのタイトル違いが、音楽ダウンロードサイトのNAPSTERで 「 VARIOUS ARTIST / R&B SOUL GREATS 2 」として試聴、購入できるようになっています。

それでBILLY GRIFFIN版なんですが、ハウスっぽい?(そもそもどういうのをハウスというのかよく分からない)打ち込みトラックに少し工夫を凝らした女性コーラスなどを伴って、張りのある魅力的なヴォーカルを聴かせてくれます。ストリングスや女性コーラスの爽やかさは原曲に近いグレイドはあり、元々が煌びやかなサウンドなのでハウスサウンドとの相性も悪くはない。でも、一言で言ってしまえば、所詮ハウスという感じで元歌のしなやかで明るく乾いた軽快なサウンドの魅力には足元にも及びません。ただし前述通りBILLY GRIFFINの声や歌いまわしはそれだけで捨て切ってしまうには惜しいものがあります。そして元曲が良いだけにハウス好きな方にはかなり楽しめる内容なのではないかとも思います。

【 WALK AWAY FROM LOVE 一覧】

1.BERES HAMMOND / WALK AWAY FROM LOVE
2.BILLY GRIFFIN / WALK AWAY FROM LOVE '96? 「THE BEST OF MOTORCITY VOLUME 8」収録
3.BITTY MCLEAN / WALK AWAY FROM LOVE
4.CHOICE FOUR / I'M GONNA WALK AWAY FROM LOVE 「CHOICE 4 (RCA 093)'75」収録 (甘茶偏差値60)
5.DAVID RUFFIN / WALK AWAY FROM LOVE (MOTOWN 1376)'75 (偏差値69)
6.KEN BOOTHE / WALK AWAY FROM LOVE '78 「TROJAN REGGAE CHILL OUT BOX SET」収録。
7.LAURENCE ELDER / WALK AWAY FROM LOVE 「HUSTLE PHENOMENON」収録。
8.MICA PARIS / WALK AWAY FROM LOVE
9.PAUL SIMPSON FEATURING ANTHONY WHITE / WALK AWAY FROM LOVE '89

【追加情報】

10.MIKE ANTHONY / WALK AWAY FROM LOVE
11.FRANKIE PAUL / WALK AWAY FROM LOVE
12.FIDEL LEWIS / I'M GONNA WALK AWAY FROM LOVE
13.AMBELIQUE / WALK AWAY FROM LOVE
14.WILLIE CLAYTON / WALK AWAY FROM LOVE (偏差値61)

1は一部のソウルファンにも人気のあるレゲエシンガー。歌はいいのですが、ダンスホール・トラックは相性が悪く、出来も悪い。3はほんわかムードのオールドスタイル・レゲエ。歌声はポップも出来はいまいち。4は甘茶ソウルです。かなり甘くしっとりしてオリジナルとは趣が異なるも出来はなかなか良い。6はほんわかムードのレゲエ版で歌声はちょいディープ。7は最近の作品のようでオリジナルの忠実な再現を目指したようで好感が持てますが特筆すべき魅力はない。8はジャンル不明ですが近年の女性シンガーの模様。チャカポコしたギターは好感が持てるものの魅力に欠ける。9はかなりクドイ歌い回しが面白いけど、打ち込みサウンドがヒド過ぎ。

10はレゲエ版。コンピュータライズド・トラックでゆったりとしたリズムにラヴァーズ系シンガーの歌がなかなか味わい深い。平凡なトラックながら、なかなか良い内容で偏差値58はある。11も同じくレゲエ版。音数の少ないシンプルなバックは工夫が感じられます。ただし、原曲のメロディの持ち味が損なわれている感じでこの曲との相性は悪い。歌えるシンガー、FRANKIE PAUL版ということで期待したけど彼の唱法もこの曲とは合わずチグハグな印象を受けました。

12は「Caribbean Flavours Calypso Stlyle」収録。どうやらsocaのアーティストみたいですね。現代風の打ち込みソカ・サウンドでダンス色が強い。発想は面白いがうまくダンス色が出し切れてない感じ。ソカならソカでもっとノリノリなダンサーにも仕上げられただろうに残念な内容。13もレゲエ版。バックは新しめで特に工夫のない単調なトラックでつまらないですが、ヴォーカルはかなりソウル色が濃くて気に入りました。数あるカバーの中でも結構歌えてるほう。それだけにバックを気合を入れて作って欲しかった。

14はDEEPソウルシンガーですね。現代風で品の無い打ち込みトラックに萎えますが、歌そのものは流石の味わい。出来ることならオリジナルトラックをそのまま使って吹き込み直して欲しい。偏差値は61はあり、この世にDAVID RUFFIN版が存在しなかったならば名曲扱いされていたかもしれませんね。

【 WALK AWAY FROM LOVE 未確認一覧】

Chuck Jackson
Marvin Gaye
Smokey Robinson

上記アーチストにも同名曲があるようなのですが、同じ曲なのかどうか未確認です。ご存知の方教えて下さい。また同じ場合収録アルバム、発表年度などもよろしくお願い致します。




【求む!貴方のお奨めフリーソウル】

以上が私がお勧めするフリーソウルコンピ未収録曲です。しかし、まだまだ知らない曲も沢山あると思います。そこで皆様から上記のような感じのオススメ曲を教えて頂きたいと切に願っています。どうか迷える子羊に愛の手ほどきを!また、取り上げてる各曲で、こんなバージョンもあるよとか、こんなカバー曲もあるよとか、12インチシングルもでているよ、とかいった情報も頂けると助かります。音源交換も可です。(ご連絡はトップページ左側の段の一番下の青字で「メール」と書いてあるすぐ下の「メッセージを送る」からお願い致します。)







以下、工事中です。


「FREE SOUL 2001」P.掲載

CONTINENTAL SHOWSTOPPERS / NOT TOO YOUNG (SEVENTY7 107)

CONTINENTAL SHOWSTOPPERS  NOT TOO YOUNG.jpg

(ダンサー偏差値65)

溌剌としたダンサーの出来が素晴らしい。Gino Vanneli / Jack Miraculousばりのオルガンプレイにドタバタと元気なドラムとパーカッション。軽快な音階で響くピアノ、景気の良いホーンにヴォーカルも力いっぱい歌いこんで弾けた魅力がいっぱい詰まってます。クラブ受け間違いなしの絶品曲です。(BRIEF ENCOUNTER WITH SWEET SOUL (P-VINE PLP-391) '88 収録)

Billy Proctor and Love System / (I'm Gonna) Chop Down That Oak Tree (EPIC 50160)'75(フリーソウル偏差値65)
Billy Proctor.jpg

SOUL FROM THE VAULT RARE SWEET DYNAMITE VOL.3 EPIC COLLECTIONS PART.2収録


JESUS ALVAREZ / PLEASE STAY, DON'T GO (VIBRATION 534)'75
JESUS ALVAREZ.jpg

C.L.BLAST / BEAUTIFUL LOVER

BENNY JOHNSON / BABY I LOVE YOU

BOB SINCLAR / LOVE GENERATION

Willie Bobo / Always There

Natures Divine / I Just Can't Control Myself

続く


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