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2013年06月11日

日本人の美徳はいずこへ

昨日の記事を紹介してから考えました。

昔の日本人の道徳的なレベルは世界に誇れるものでした。

フランシスコ・ザビエルがキリスト教の布教のために日本に着いたときに
こう感じたそうです。

「聖書も何もない未開の国だとばかり思っていたのに
 日本人は聖書で言うところの隣人愛を、普段の生活で実践している。
 我々が教えるべきものはあるのだろうか?」

今の日本は「モンスター」と呼ばれる親や教師がまかり通っているのです。

戦後、アメリカの価値観を取り入れてしまったのともうひとつ、
まゆみさんが思うに、
1970年代以降に流行した「放任主義」が日本人の美徳を奪ってしまったのでは?と。

その頃に親にきちんと躾けられなかった子供たちが親になり、
子供に何をどう教えればいいのかわからない親が増えたせいではないかと。

幸いうちの親は放任しませんでした。
きちんと躾けてくれたことを、今感謝しています。

親も完全ではありませんから間違うこともたくさんあります。
まゆみさんにも親を憎んだ時期もありました。

それでも今は、この父と、この母の子に生まれたことを感謝しています。

放任主義の産物の結果を考えれば、
今の親たちも可哀想ですし、子供たちも可哀想だと思います。

これからの人たちに出来ることは、
良い本をたくさん読み、良い友を選ぶことです。

良くない友を選ぶべきではなく、
良くない友が自分を振り返り、反省の様子が覗えたときには
優しく諭してあげたいものです。


posted by まゆみさん at 20:02| Comment(0) | 祖国

2013年03月04日

NHK

まゆみさんは歴史が苦手でさっぱり訳がわかりませんでした。

でも娘は歴史が大好きで、大学に入って日本史の先生になりたいと思うほど歴史好きでした。
結局まゆみさんに甲斐性がなくて大学は諦めさせましたが。

で、娘が就職するとテレビもなかなか見れないので、
大河ドラマを毎週録画してくれと言われて録画してました。

娘は休みの日に家に帰って来て、撮り溜めした大河ドラマを見ていたものです。

数年前、新撰組を録画しながら毎週見ていました。

まゆみさんはそれを見ていて、境雅人扮する山南総長の切腹の回には涙がボロボロこぼれて
録画したものを巻き戻して、見ては泣き、巻き戻して、見ては泣きを繰り返しました。

何度見ても泣けて泣けて仕方がありませんでした。
そしてNHK放送局に感謝の手紙を書きました。

その手紙の中には近藤勇とお幸が会うときに
「お幸さんの船の時間が・・」という場面が時折出てくるが、
京都と大阪は陸続きなのになぜ船で移動するのかわからない。
太平洋周りでも日本海周りでも理解できない。
なぜ近藤勇とお幸が会うのに船なのかがわかりません。

という質問も投げかけました。

しばらく過ぎてからNHK放送局から電話が来ました。

「NHKの番組に感謝の手紙をいただいてありがとうございます。
お手紙の件に関しまして、京都のNHK放送局と連絡を取りまして調べさせていただきました。
当時は京都と大阪は淀川を使った船の移動手段が用いられていたとの回答でした」

ああ、淀川! 淀川を船で行き来していたんだ。納得!

それにしてもNHKはすごいなぁと思いました。
視聴者の声に対して、マンツーマンで対応してくれるんだなぁ。

まゆみさんは電話番号も伝えていませんでしたし、
電話帳にも載せていません。

おそらくは受信料の登録の控えを調べてわざわざ電話を下さったのだと思います。

まさかこうやってマンツーマンで疑問に対する回答を下さるとは夢にも思っていませんでした。

感謝、感謝でした。
受信料はきちんと払いましょう。





posted by まゆみさん at 17:49| Comment(0) | 祖国

2013年02月27日

戦争を知らない子供たち

70年代、戦争を知らない子供たちという詩がヒットしました。
「僕らの名前を覚えて欲しい。戦争を知らない子供たちさ」

そう、私は戦争を知らない子供たちの中の一人なんです。
戦争がないのが当たり前、平和であることが当たり前、そんな環境で生きています。

戦争を知らない子供たちが戦争について語るなんて
戦争経験者にとっては何ともおこがましいことです。

戦争を風化させてはいけない、そう思って叫んでも
戦争経験者はきっと、甘ったれた人間が何もわからずに何を寝ぼけたことを・・・と
憤慨するかも知れません。

戦争経験者たちはみんな次々に寿命が来て消えています。

ずっと前の記事で、父の戦争体験について語った記事があります。
父の背中には大きな銃痕があります。

「これどうしたの?」
「戦争の時に銃弾がかすった傷だ」

父は「麦と兵隊」が好きでいつも歌っていました。
家には東海林太郎の麦と兵隊というレコードがあって、私もよく聴いていました。
特に2番の歌詞が好きでした。

「戦友(とも)を背にして道なき道を行けば戦野は夜の雨
済まぬ、済まぬを背中に聞けば、馬鹿を言うなとまた進む兵の歩みの頼もしさ」

この情景が目に浮かぶようで、父と一緒に麦と兵隊をよく一緒に歌っていました。






父は銃弾の雨あられの中を、気が狂いそうになり、
いっそ銃弾に当たって死んでしまいたいと思って突っ走りました。

「行くなーーー!伏せろーー!伏せろーーー!!!!」
父の身を案じて叫んだ戦友の方が銃弾に当たって死んでしまいました。

自分の命を心配してくれた戦友の方が死んで、
死のうと思って突っ走った自分の方が生き延びてしまったことで
父は長い間、罪悪感が残ったそうです。

父が第二次大戦で送られたのは満州です。
十代の後半を満州で過ごしました。

今の十代の若者には信じられますか?
今でも世界には少年兵が次々と養成されているのです。
人を殺すことを教えられているのです。
彼らは家族でさえも受け入れることが出来ないほどに凶暴化しています。
もちろん彼らが好んで選んだ道ではありません。不幸な事に・・・

ここで昨日紹介した「防人の詩」
別の動画でもう一度紹介します。




さだまさしさんも戦争を知らない子供たちの一人でしょう。

これは二百三高地の挿入歌として用いられたもののようです。
私はこの映画も観ていません。
posted by まゆみさん at 11:28| Comment(0) | 祖国

2013年02月26日

恥ずかしながら生きながらえて帰って参りました

読売新聞の方としばらくお付き合いがあって、新聞代も出せないくらい生活が厳しいと言いながら
三ヶ月間だけ入れてもらっていました。

全然読まない日もあり、もったいなかったのですが
「編集手帳」と「人生相談」はなんとなく目が行っていました。

編集手帳はごく短い表現で、世相やニュースについて、的確に捉えていてためになります。
またその反面、人生相談は、夫婦関係、親子関係、嫁姑との関係についた悩みが多くあり、
自分が一人で気ままに暮らせていることをつくづく平和だなぁと思ってしまいます。



先日「30年戦争」奇跡の帰還という記事を見て、
その記事はとても捨てる気にはなれませんでした。

横井庄一伍長
「恥ずかしながら生きながらえて帰って参りました」

彼は、空からポツダム宣言受諾を伝える日本語新聞がまかれても
大音量のスピーカーで「戦いは終わった」と日本語で呼びかけても
ジャングルから出ることはなかった。
全てを「敵の策略」と疑い「甘い手に乗るものか」と無視した。
皇太子様ご成婚を載せた記事も無視した。
入手したトランジスタラジオで東京五輪や東海道新幹線の開業を知った。
それでも対米戦争は続いていると信じていた。
「大東亜共栄圏を完成させるためには百年くらい戦争を続けなければならない」
そう教えられていたことも大きく影響を及ぼしていた。



小野田寛郎元陸軍少佐
スパイとしての訓練を積み、フィリピンのルパング島に派遣されて次の指令を待っていた。
「3年でも5年でも頑張れ。必ず迎えに行く」
「玉砕は一切まかりならぬ」
この言葉を信じていた。

「戦争は終わった」という捜索隊の呼びかけを彼は信じなかった。
家族らが寄せ書きした日章旗を拾ったときも、
名前が一部誤りがあったため、偽情報工作と考えた。

元上官が直接ルパング島を訪れて、任務解除の“命令”を告げた。
「ご苦労様でした。ゆっくりしなさい」
この命令を受けて初めて祖国の地を踏んだ。

横井氏にしても小野田氏にしても計り知れない年月を祖国のために費やしました。

彼らのような精神力、忍耐力、誰が真似を出来るでしょうか?

この記事は資源ごみの中に捨てることは出来ずに取っておきました。
深く、深く考えさせられました。

うまく言葉では表現できないのですが、深く深く・・・





もう一人いました。
台湾出身の日本兵、中村輝夫氏。

戦後、兵士たちは台湾に復員するが、その中に中村の姿はなかった。
「日本は負けておりません。自分は日本に帰りたい」
そう言い切った。
しかし彼には日本国籍がなく、台湾に戻ることになった。
だが、妻はすでに再婚していた。

ショックのあまり、帰還するバスの途中で妻を降ろして親族の家でふさぎ込んだ。
戦いはまだ終わっていないと信じて、一人で孤独に戦争を続けていた最中に
妻が再婚していた・・・これも悲劇です。
posted by まゆみさん at 16:41| Comment(0) | 祖国
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