私の隣には、小学４〜５年生くらいの少年と、優しそうなお父さん。
息子は、ゲーム機で何かゲームをやっている。
私はパズルを解いていたのだが、ときどきその息子がゲーム機に向かって汚い言葉を吐くので、気になって集中できずにいた。
「死ね、早く死ね！」
まあゲームの中ですから、とは思いつつも気分は良くない。
突然、息子が父に、
「お父さんがお母さんに結婚してって言ったから、結婚したんでしょ？」
と質問。
父が
「うん」
と答えた瞬間、息子が。
「ダッサ！」
息子よ、その父のプロポーズがなければ、おまえはこの世にいなかったのだ。
何を根拠にダサいと思うのかはしらんが、もう少し、父母と自然の摂理に敬意を払え。
私は、他の席が空いたのを見逃さず、すかさず移動した。
親子の声は聞こえなくなった。
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