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2014年09月21日

生物多様性の危機



・「遺伝子の多様性」は異なる個性を生み、病気や環境の変化に対して異なった抵抗性を示し、種の絶滅を防ぐことにつながっている。

・「種の多様性」は、実在する種の数は不明であるが、1000万〜3000万種、最大で1億以上もの膨大な生物種の存在が推計されていることを示す。

・生物多様性は、生態系の健全性を支え、豊かな生態系サービスを持続させていく基盤となっている。
(医薬品原料・農作物改良など、資源確保の観点から、種の保全が注目)

・「ミレニアム生態系評価」によれば、最近100年間の生物種の絶滅速度は、過去最大の1000倍を越えるとの記述がある。(化石記録より算出)

・「ミレニアム生態系評価」によれば、近い将来、生物種の絶滅速度は現在の10倍となり、生態系を劣化させると警告している。

・国連自然保護連盟のレッドリストによれば、世界で15600種の生物種が絶滅危惧種だと指摘している。

・レッドリストは絶滅のおそれがある野生生物のリストのことで、国際自然保護連合(IUCN)が作成している。
日本ではIUCNの基準を参考に、環境省が独自のレッドリストを作成している。

・日本では、メダカやキキョウなど3100種を越える生物が絶滅危惧種とされている。

・IPCCが2007年に発表した報告書では、地球の平均気温が1.5〜2.5℃上昇した場合、生物種の20〜30%について絶滅の危険が高まると警告している。

・野生生物種減少の背景には、途上国などの貧困や人口増加がある。
(豊かな生活を求め、大規模開発、森林伐採、象牙・毛皮などの採取が行われる。)

・外来種の侵入は、近年日本でも数が上昇しており、野生生物種減少の原因となっている。
(食物連鎖のバランス崩壊、在来種との交雑による遺伝子錯乱が問題)

・医薬品の約40%が自然界から得られた原料を使用しており、生物多様性から直接得られる恵みは貴重な財産である。

・生物多様性条約の2010年目標は「生物多様性の損失速度を顕著に減少させる」であったが、達成できなかった。
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