2012-13 プレミアリーグ 第19節
アストン・ヴィラ × トッテナム・ホットスパー
スコア:0-4
2012年12月26日 ヴィラ・パーク 観客数:36,863
ガレス・ベイル、プレミアリーグ初のハットトリック!
アストン・ヴィラのスタメン(3-5-2) ●L to R
GK: ブラッド・グザン
3: ネイザン・ベイカー キアラン・クラーク クリス・ハード
5: ジョー・ベネット カリム・エル・アフマディ ファビアン・デルフ アシュリー・ウェストウッド マシュー・ロートン
2: ブレット・ホルマン クリスティアン・ベンテケ
-----
SUB: シェイ・ギヴン(GK)
スティーブン・アイルランド マーク・オルブライトン ジョーダン・ボウェリー
バリー・バナン エリック・リーハイ サミル・カールーザーズ
-----
監督:ポール・ランバート
トッテナム・ホットスパーのスタメン(4-4-2) ●L to R
GK: ウーゴ・ロリス
4: カイル・ノートン ヤン・フェルトンゲン ウィリアム・ギャラス カイル・ウォーカー
4: ガレス・ベイル サンドロ ムサ・デンベレ アーロン・レノン
2: エマニュエル・アデバヨール ジャーメイン・デフォー
-----
SUB: ブラッド・フリーデル(GK)
スコット・パーカー ギルフィ・シグルズソン アンドロス・タウンゼント
マイケル・ドーソン ジェイク・リバモア スティーヴン・コーカー
-----
監督:アンドレ・ビラス・ボアス
前節0-8と大敗のヴィラ、復帰2戦目のベイル
前節から中2日での試合ということもあり、両チーム疲労が心配された一戦です。
その前節(第18節)のチェルシー戦で0-8と記録的大敗を喫したアストン・ヴィラ。この試合ではチームの立て直しに注目が集まりました。
一方スパーズはベイルがハムストリングの負傷から復帰して2戦目。なおベイルには移籍の噂が多く、冬の移籍マーケットでチームを離れるのではと、スパーズファンを大変心配させた時期でした。
前節はホームでストークと0-0のスコアレスドローを演じてしまったこともあり、この試合では勝利が求められたという状況です。
>>>前半45分
■アストン・ヴィラは[AVL]。トッテナムは[TOT]で表記します。
トッテナムのキックオフで試合開始です。
3分[TOT]:コーナーキックのチャンス。キッカーのウォーカーはニアサイドのベイルを狙ったボール。ベイルがシュートも相手DFへのファウルの判定。
5分[TOT]:デフォーがペナルティアーク付近で倒されてフリーキック。キッカーのベイルが直接狙うも壁に当たります。
9分[TOT]:左サイドからベイルが仕掛けてクロス。これは相手DFにクリアされるも、それを拾ったウォーカーがミドルシュートを打つも相手DFに当たってコーナーキックに。
10分[TOT]:左サイドのデンベレがパスを受けたベイルがミドルシュート。良いコースでしたが、GKグザンが指先でクリアしました。
18分[AVL]:ヴィラがこの日初めて相手陣内に攻め込むも、ホールマンのドリブルはギャラスにカットされます。
19分になると観客が立ち上がって拍手を始めました。2012年3月に急性骨髄性白血病と診断され、チームを離れて闘病中のスティリアン・ペトロフへ、背番号19番にちなんで19分から1分間の応援の拍手が送られます。
22分[TOT]:相手のミスパスを奪ったデフォーがドリブルから右サイドのレノンへパス。レノンはペナルティエリア内で仕掛けてゴール前に折り返すも、相手DFにクリアされコーナーキック。
22分[TOT]:コーナーキックからギャラスがヘディングシュートもGKグザンがキャッチ。
23分[TOT]:中央のアデバヨールのスルーパスにデフォーが抜け出し1対1のチャンスでしたが、GKグザンが良い飛び出しでクリア。
24分:[AVL]:カウンターから18分以来となる敵陣内へ攻め込みますが、ミスパスでチャンスを潰してしまいました。
28分[TOT]:自陣でギャラスが左SBのノートンへ横パスを送りますが、ノートンの遥か頭上を越えてタッチを割るミスパス。ギャラスは目を抑えておかしいと首を振りますが、ただの凡ミスです。よほど恥ずかしかったのでしょうか?
29分[AVL]:トッテナムのギャラスの凡ミスで得たスローインから、最後はホールマンがペナルティエリアに侵入してグランダーのクロスを入れるも、そのままファーサイドへ。
そのボールを拾ったベネットが左サイドからクロスを入れますが、ゴール前に走りこんだノートンにわずかに合いませんでした。ヴィラはこの試合初めてのチャンスらしいチャンスでした。
30分[TOT]:この日9本目のコーナーキック。ベイルがゴール前へ良いボールを入れ、ゴール正面からアデバヨールがヘディングシュート。しかしGKグザンにキャッチされます。
33分[TOT]:左サイドでノートンのパスからベイルがクロスを入れ、ゴール正面のアデバヨールが左足でシュート。しかし相手DFにクリアされます。
34分[AVL]:フェルトンゲンがボールロストし、それを拾ったエル・アフマディが右サイドのロートンへパス。ロートンはペナルティエリア内でゴール前に折り返しますが、詰めていたベンテケとホールマンのどちらにも合わず。
40分[TOT]:ゴールまで約19mの距離からベイルが低空の強烈なミドルシュートを放つも、GKグザンがクリア。
45分[AVL]:負傷による選手交代。ネイザン・ベイカーOUT。スティーブン・アイルランドIN。ヴィラは4バックに変更のようです。
45+2分[AVL]:ヴィラはこの試合初めてのコーナーキックでしたが、ウェストウッドの蹴ったボールはGKロリスがあっさりキャッチ。ここで前半が終了です。
前半は圧倒的にトッテナムのペースでしたが、攻めても攻めても得点できない嫌な展開。一方のヴィラは攻め込まれているうちに”守りのペース”が出来つつある感じです。
>>>後半45分
アストン・ヴィラに選手交代。アシュリー・ウェストウッドOUT。マーク・オルブライトンIN。
46分[AVL]:敵陣深くのスローインからチャンス。ロートンがエル・アフマディとのワンツーからミドルシュートもゴール左にそれます。オルブライトンの投入でヴィラの攻撃に勢いがでてきました。トッテナムは守備が少し混乱しているように見えます。
54分[AVL]:エル・アフマディがヘッドで前方のアイルランドへつなぐと、ベンテケの動き出しを確認したアイルランドがゴールへクロス。ボールがワンバウンドしたところをベンテケが左足インサイドでボレー。絶妙なクロスと良いシュートでしたが、オフサイドの判定。しかしここまでで一番良い攻撃の形でした。
■トッテナムに待望の先制点!
58分[TOT]:攻め続けたスパーズがついに得点。ノートンのスルーパスに絶妙のタイミングで反応したデフォーが、左足でゴール右隅に決めました。ようやく入ったという感じの先制点です。
58分[AVL]:失点直後のチャンス。左サイドのオルブライトンがクロスを入れますが、ゴール正面のベンテケにわずかに合いません。
■ベイルが追加点をゲット
61分[TOT]:追加点が入りました。カウンターのチャンスにベイルが中央から仕掛け、GKをかわして左足アウトでゴール左隅に流し込みました。
68分[TOT]:負傷による選手交代。ムサ・デンベレOUT。スコット・パーカーIN。
■ベイルの2点目はレノンのアシスト
73分[TOT]:ベイルこの試合2点目です。ペナルティアーク付近でレノンがボールキープし、追い越して行くベイルへスルーパス。このチャンスを逃さず、至近距離から確実にゴールネットを揺らしました。さすがに3点差となると、肩を落としたサポーターが帰路につき始めます。
74分[TOT]:中央をドリブルで上がるレノンから右サイドを併走するウォーカーへパス。デフォーのポジションを確認するとウォーカーがクロスを入れますが、デフォーのシュートはクロスバーの上を通過。
80分[TOT]:選手交代。エマニュエル・アデバヨールOUT。ギルフィ・シグルズソンIN。
■シグルズソンのアシストでハットトリック!
84分[TOT]:トッテナム4点目。ベイルがハットトリックを達成です。右サイドのウォーカーがペナルティエリアに侵入するシグルズソンへパス。シグルズソンはダイレクトで左のベイルへパスを送ると、バランスを崩しながらもゴール真ん中へ叩き込みました。
ベイルはプレミアリーグでは初のハットトリック達成。入ったばかりのシグルズソンも良い仕事をしました。
85分[TOT]:選手交代:ガレス・ベイルOUT。アンドロス・タウンゼントIN。
86分[AVL]:GKグサンからのロングフィードをベンテケが頭で落とし、拾ったオルブライトンがバイタルエリアでドリブルからシュート。これはGKロリスがキャッチ。
92分[AVL]:バイタルエリアでホールマン→ベンテケ→アイルランドのダイレクトパスから、オルブライトンがゴール前に折り返し。しかし誰にも合わずそのままゴールラインを割ります。オルブライトンはシュートの選択でも良かったような場面でした。
93分:GKロリスのゴールキックと同時に試合終了です。ヴィラのサポーターからはブーイング。しかしその声は決して大きくありません。というのも多くのサポーターはとっくに帰ってしまったからで…。
プレミア初のハットトリック達成のベイルは大変うれしそう。記念としてマッチボールを受け取りましたが、ボールを渡したのは主審ではなくデフォーでした。
こういう場合は主審がボールを渡すことが多いと思いますが、わざわざチームメートが渡すあたりに良好な人間関係が想像できますね。
>>>得点
58分: ジャーメイン・デフォー(トッテナム)
61分: ガレス・ベイル(トッテナム)
73分: ガレス・ベイル(トッテナム)
84分: ガレス・ベイル(トッテナム)
ヴィラはチェルシー戦の大敗を引きずったまま、気持ちの切り替えが上手く出来ていなかったのでしょうか。
まずは守備面から立て直さないといチームとして自信を取り戻せないと思いますが、選手交代の最初2枚がアイルランドとオルブライトン。攻撃面はやや活性化したものの、守備のリズムは崩れてしまったような気がしました。
ベイルにとってプレミアでは初のハットトリックを達成。過去にチャンピオンズリーグでのハットトリックはありましたが、リーグ戦初ということで、記念すべき試合となりました。
なおベイルは当時スカイスポーツでのインタビューで、ハットトリックは「チームメートのおかげ」と、周囲への感謝を述べていました。
タグ: 2012-13