「Windows」パソコンのWebブラウザ『Google Chrome』に、電力を大きく消費してしまう不具合が発覚しました。米経済誌のForbesが伝えています。
同誌によると、通常時のパソコンの消費電力が12〜15ワットなのに対し、『Google Chrome』の起動中は15〜20ワットに上昇するそうです。これは、電源がつながっている時は問題ありませんが、バッテリーの持続時間には大きな影響を与えてしまうとのこと。
普段オフィスでノートパソコンと『Google Chrome』の組み合わせを使っている筆者にとって、これは見逃せない情報です。おそらくですが、同じ組み合わせを使っているという方は、他にも多数いらっしゃることでしょう。
消費が大きくなる原因は?
では、一体どうして『Google Chrome』を使用すると、電力の消費量が上がってしまうのでしょうか。
これは、『Google Chrome』を起動すると、パソコン内の「system clock tick rate」(システムクロックティック・レート)という数字が上昇してしまうことに起因します。なにやら、聞きなれない言葉ですね。
「システムクロックティック・レート」とは、ものすごくざっくり言うと、パソコンがどれだけの間隔で「仕事をしているか」を示す数字です。この数字が小さいほど、パソコンは絶え間なく仕事をし続けている状態になります。
通常時のパソコンの「システムクロックティック・レート」は、15.625ms。これは、毎秒64回仕事をしている状態であることを示しています。
一方、『Google Chrome』を起動している時の「システムクロックティック・レート」は、1.000ms。これは、毎秒1,000回も仕事をしているということになります。まさに過労状態。
この1.000msという数字は、『IE』などのブラウザの場合、「YouTube」の視聴といった負荷のかかる処理をしている時のみ出ます。つまり、『Google Chrome』を使うと、常時「YouTube」を見ているぐらいの電力消費が発生しているということですね。
対処法
残念ながら、今のところ根本的な対策方法はありません。設定などでも、「システムクロックティック・レート」を抑えることはできなというのが現状。
ノートパソコンで電源アダプターを抜いているときは、『IE』や『Firefox』(ファイアーフォックス)といった別のブラウザを使うしかありません。まあ、長い時間アダプターを抜いたまま使うことがない人であれば、気にする必要もありませんが。
ノートパソコン+『Google Chrome』の組み合わせで使っている方には、ちょっとした衝撃になったであろうこのニュース。出来るだけ早く、修正されてほしいものですね。
(記事抜粋)
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