私の足はすでに晴海埠頭の船客待合所へと向かっていました。
琉球海運の5000トンクラスの客船で、夕方出港して48時間の船旅です。
料金の安い2等船室、早い話がカーペット敷きの毛布一枚で雑魚寝です。
飛行機なら2時間40分のところ、何と48時間!・・・月曜の夕方から水曜日の午前中迄
乗る事になります。だけど、出港するときは天気が良くて、丁度夕焼け空の東京の街がゆっくりゆっくり
と離れて遠ざかってゆく景色は、今でも美しく思い出します。
都会の街の灯りもいつしか小さく遠くの方へと消え、すでに夜も帳をおろして船のエンジン音と
波を切る音が混じり、エレベーターの上下運動の様な、大きな波のうねりに乗って船は速度を上げて
ゆきました。
春先の海は結構荒れる事が多いです。すでに2等船室では、洗面器を頭の横に置いて青ざめた顔
をして寝ている人がチラホラ見受けられました。
私は幸い乗り物酔いに強い体質のようで、船内の狭い通路を左右の壁にぶつかりそうになりながら
船内探検をする事にしました。
まだ高校生の私は、自分の歩く姿がまるで酔っ払いオッサンの千鳥足みたいでおかしく苦笑いでした。
ヨタヨタしてたどり着いたのは、ちょっとしたホールみたいで、ジュークボックスがありました。
「気分転換に聴いてみるかなぁ〜!」「えっ!200円!!高ぁ〜!」その頃ではラーメン位の値段
だったと思います。「でも、ここで聴けたら最高いい雰囲気だな。さっきの悲惨な2等船室と大違い
だよ!」と一人心の中でつぶやいた。「何にしようかな?・・目の前に南沙織のジャケットがあるぞ
さ〜すがぁ沖縄航路!ぴったしだよ・・ヨシ、これだ!」とまたまた独り言を言っていた。
たしか、曲名は「純潔」だったとおもいます。インパクトのあるいい曲でした。
ジュークボックスの音に誘われて女子中学生のグループが聴きにやってきました。
「あ〜〜南沙織のうた〜!キャキャ〜!」とその場の雰囲気が急ににぎやかになりました。
聞くところによれば、沖縄の中学校で東京へ修学旅行に行った帰りだそうだ。
私はそのときに答えてくれた子を思わず見返してしまった!
その子は南沙織に、あまりにもソックリだったのだ!・・・
さてさて、続きはまたのお楽しみ!
次回もよろしく!
■A8.netのセルフバックはPC&スマートフォンに対応!
◇ 自分で購入・申込みをするだけで報酬をゲットできます
◇ ほしい商品も報酬も、両方獲得できてお得なサービスです
◇ 申込みするだけ!手間な作業はありません
◇ 自分のサイトを持っていなくても大丈夫です
◇ A8.netに入会すれば、すぐに利用できます
◇ もちろん会員登録は無料。その後も費用はかかりません
無料会員登録はこちら
【このカテゴリーの最新記事】
- no image
- no image