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2014年10月01日

マツダ、ロータリーエンジン車復活か 「会社名非公開」の求人情報で推測広がる



会社名が非公開となっているのにもかかわらず、求人内容を詳しくみていくと、勤務地や主要製品から、どの会社かわかってしまうというのだ。




「デザイン開発【コミュニケーションデザイン分野】」募集!




ツイッターに掲載されている求人情報は、2014年9月27日付で、「デザイン開発【コミュニケーションデザイン分野】」の担い手を募集している。



採用を募集している会社の名前は非公開。職種は「デザイン開発」で、仕事内容は、自動車のコミュニケーションデザイン業務。デザイン関連イベントなどの企画・提案・推進や、ショースタンドデザイン、店舗やサロン、CI、VIのデザイン、広告CMのデザインなどに従事する。応募資格は、「高専・大卒以上または同等の知識を有する人」。年収は「400万〜700万円」という。



なにも変わったところがないようにみえる求人情報だが、問題は以下だ。



勤務地は「広島県」。概要は「乗用車・トラックの製造・販売」。主要製品は、「四輪自動車、レシプロエンジン、ディーゼルエンジン、ロータリーエンジン、自動車用自動/手動変速機」とある。




おそらくは、この勤務地と主要製品で、どこの会社かピンとくるはず。



「広島でロータリーエンジン」といえば、自動車メーカーのマツダしかない。ツイッターでも、



「求人見て盛大に吹いたわ」

「That's MAZDA!」

「僕もMAZDA以外ないと思うけどね」

「バレバレ(笑)」


と、誰もがマツダと思っているようだ。



たしかに、マツダはこの夏、ある大手転職サイトを通じて「デザイン開発」の人材を募集していた。すでに応募期限は過ぎているが、仕事内容はほぼ同じ、応募資格は「実務経験5年以上を有する」との条件付きだが、「高専以上」という点では同じ。勤務地の「広島県」も、想定年収「400万〜700万円」という内容も、ツイッターに掲載されている求人情報とほぼ合致する。



ツイッターの求人情報は、マツダに間違いないのだろうか−−。




ロータリーエンジン、「研究開発続けています」



マツダは、「当社が直接発信した情報ではありません」としている。そのうえで、「当社として募集するものについては、オフィシャルサイトから情報を提供しています」と話す。



ただ最近は、一般的に人材情報会社などを通じて人材を募集することが少なくない。ツイッターの求人情報がどのような経緯で発信されたのかはわからないものの、マツダに代わって、人目を引き付ける狙いをもって人材情報会社が掲載した可能性はあるし、関連子会社や下請け企業などが募集した可能性もないとはいえない。




ツイッターの求人情報が「マツダ」ではないかと話題になった背景には、もう一つ、ロータリーエンジンの存在がある。



ツイッターに寄せられたコメントにも、



「主要レシプロでロータリーもとなると、その時点で世界で1社だ...」

「この求人票って、ロータリーエンジン車復活の狼煙?...」


とあるように、かつて「ロータリーエンジン」といえば、マツダだった。



ところが、2012年6月にマツダが「RX‐8」の生産を終了したことで、市販車からロータリーエンジン車が消えた。そのため、古くからの自動車好き、メカニック好きにとって、「ロータリーエンジンの復活」と聞けば、ワクワクして小躍りしそうなニュースなのだ。



しかも、マツダは2014年3月の「サステイナブルZoom‐Zoomフォーラム 2014」で、電気自動車(EV)の「デミオEV」をベースに走行距離延長装置(レンジエクステンダー)を搭載した試作車を披露。「ロータリーエンジンを、発電に用いることでEVの航続距離を延ばした」と、注目された。



その印象もあり、いよいよロータリーエンジン車の開発に乗り出す、そのための人材募集ではないか、といった期待が寄せられたようでもある。



ロータリーエンジンについて、マツダは「現在、量産はしていませんが、研究開発は続けています」と話している。
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