◇セ・リーグ 攻撃力はほぼ互角の阪神、広島
台風接近により、第1戦の重要度が例年以上に高くなった。雨天中止が続いても14日で打ち切られ、その時点で先勝しているチーム(1勝1敗ならシーズン上位の阪神)の勝ち抜きとなるためだ。
第1戦の先発は阪神がメッセンジャー、広島は前田になりそう。メッセンジャーは広島に4戦2勝2敗で防御率3.12、前田は阪神に3戦1勝1敗で防御率2.86。阪神打線は打点王のゴメス、首位打者のマートンを擁するが、広島も菊池、丸を中心に機動力と長打力を兼ね備え、攻撃力はほぼ互角だ。
両チームに大きな差があるのは救援陣だ。阪神は福原に疲れが見えるものの、抑えの呉昇桓や安藤が好調で、松田も復帰。一方の広島は抑えのミコライオが左足を痛めて登録抹消になり、中田、中崎、永川は安定感を欠く。2カ月ぶりに戦線復帰の一岡も実戦感覚の不足は否めない。試合終盤までもつれる展開になれば、阪神に分がありそうだ。
◇パ・リーグ 防御率1位オリックスを日本ハムがどう崩すか
今季の対戦成績は五分だが、京セラドームに限ると6勝1敗とオリックスに分がある。12球団1位の防御率を誇るオリックス投手陣を、日本ハム打線が足を絡めた攻撃で攻略できるかが鍵だ。
オリックスの第1戦先発は、最多勝と最優秀防御率の2冠に輝いた金子が濃厚。日本ハムには今季3戦2敗にとどまるが、シーズン終盤に1完封を含む4連勝と上り調子だ。救援陣は右打者封じに自信を持つ右横手投げの比嘉に加え、岸田、佐藤達、平野佳と駒がそろう。チームの持ち味である早めの継投は短期決戦に適しており、先行逃げ切りを図りたい。
日本ハムは西川、中島、陽岱鋼の3人で計91盗塁を記録。足でかき回し、打点王の4番・中田の前に走者をためたい。第1戦はチーム最多の11勝を挙げた大谷が先発予定。オリックスには今季2戦2勝と相性が良く、レギュラーシーズン最終戦で自己最速タイの162キロをマークするなど状態もいい。
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