ニューデリーで大学に通うマナン・アンサリさん(18)は、6歳で東部ジャルカンド州の鉱山で働き始めた。午前8時から午後5時まで鉱石に混じった砂を取り除く。日当10〜15ルビー(18〜27円)は両親に渡して家計を支えた。8歳のころ、マナンさんの境遇を知ったBBAのメンバーが両親に教育の重要性を説き、BBAの施設に引き取られたという。「当時、両親は教育に関心がなかった。今は僕の成長を喜んでいる」と語る。
首都ニューデリー郊外のBBAの施設では、現在12人の子供が共同生活を送る。「ここに来る子供の多くはトラウマを抱えている。喫煙や飲酒をする子供もいる」。スタッフのアルチャナ・チャトゥルベディさん(31)が説明する。施設では規則正しい生活や基礎的な教育などを通じて「リハビリ」を目指すという。
サティヤルティさんは頻繁に施設を訪れ、「子供のように振る舞い一緒に遊ぶ」(スタッフ)。施設で暮らす少年は「今度『兄さん』が来たら、お祝いのパーティーをするつもりだ」とうれしそうに話した。
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