フェラーリを出る出るといわれ続けながら、セバスチャン・ベッテルがとつぜんレッドブル脱退を宣言すると、その彼らはすぐさまアロンソお断りの看板を掲げた。一説には、予想もしなかった展開にアロンソは不意を突かれたようすだったという。
来季について彼は現在、マクラーレン・ホンダ、ロータス、それにウィリアムズとのうわさが流れている。それに、もっかF1をリードするメルセデスAMGのシートにも色気を示しているという。
ところが12日(日)のF1第16戦ロシアGP決勝日、来季についてアロンソは一転、メルセデス系のチームに行かないといって報道陣を煙に巻いた。
彼の実力はナンバーワンと誰もが認めるところだが、同時にムラッ気も多い。しかし、以上の発言から移籍先はマクラーレンとの見方が今まででいちばん強まった。
そこへスペイン『Marca(マルカ)』の報道だ。同紙は、お世辞にもアロンソと仲がよいといえないロン・デニスがこの機会に乗じて年俸を値切ったうえ、複数年契約を要求していると伝えた。
アロンソは一年F1を休むという話もある。これについて本人はソチで、「大したリスク」はないと発言した。
同じくスペインの日刊紙『AS』は12日(日)、アロンソの交渉内容を知る情報筋の話として、アロンソもフェラーリも残留の可能性を必ずしも否定していないと報じた。
その前の日本GPでメルセデスAMGのニキ・ラウダは、同レースに先がけて両者が契約を解除したと自信ありげに語っていたのだが。
アロンソは12日(日)にソチで、次のように述べた。「フェラーリも僕も契約を終わらせたなどと話した覚えはない。そんなのはただのうわさだ」
「僕は、自分とフェラーリの将来にとってベストな行動を取っている。僕はフェラーリを愛している。このすばらしいチームを手助けしたいんだ」
それでもイタリアの有力マスコミは、アロンソとフェラーリは別の道を行くと主張している。鈴鹿では、チーム代表のマルコ・マティアッチとアロンソのいい合いも目撃された。放送禁止用語が飛び交い、ドアをピシャっと閉める音もするなど、かなりの修羅場だったらしい。
フィンランド『Turun Sanomat(トゥルン・サノマット)』紙はイタリアからの情報として13日(月)、アロンソ脱退とベッテル受け入れの話が本格化したと伝えた。
奇しくもこの日は、ルカ・ディ・モンテゼモーロの辞職後、親会社フィアットからセルジオ・マルキオンネがフェラーリ会長職に就いた、その初日にあたる。
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