JR東日本が車内で現代アートを鑑賞できる上越新幹線の観光列車「現美新幹線」の外観を公開した。ネットでは試運転段階から目撃情報が相次ぎ、その斬新なデザインと“黒塗り”の新車両は「かっこいい!」「乗ってみたい」などと早くも話題だ。
《現美新幹線(GENBI SHINKANSEN)》車内で現代アートを鑑賞できる上越新幹線の観光列車。秋田新幹線で使われていたE3系がベースで外観などを改造した。6両編成で定員は105人。2016年春頃に「越後湯沢−新潟」間での運行を予定している。(公式サイト)
今春デビュー「現美新幹線」お披露目
新潟−越後湯沢間で、土日や祝日を中心に運行する予定
JR東日本は1月12日、車内で現代アートを鑑賞できる上越新幹線の観光列車「GENBI SHINKANSEN(現美新幹線)」の外観を公開した。今春から新潟−越後湯沢間で、年間120日(主に土日や祝日)の運行を予定している。
“黒塗り”ではなく濃紺の車体、色鮮やかな花火の写真でラッピング
“黒い新幹線”と話題になったが、車体側面は濃紺。写真家で映画監督の蜷川実花さんが撮影した新潟県長岡市の花火の写真でラッピングされ、6両編成の車両にそれぞれ色合いが異なる模様を施した。
“世界最速の美術館”車内で現代アートを鑑賞、カフェも併設
JR東日本の菊地隆寛運輸車両部次長は「世界最速の移動美術館と社内では呼んでいる。今までにない新しい経験ができるので期待してほしい」とアピール。客室のほか、カフェやキッズスペースも設置する車内には、7人の芸術家や専門家が創作したアート作品が展示される。
かっこいい!ネットでは公開前から話題に
ツイッターなどで目撃報告が相次いでいた
「ド派手な新幹線、めっちゃかっこいい!」
「是非とも乗りたい。中がどんな空間になっているのか楽しみ」
他にも続々!デビュー目前の観光列車たち
車窓から富士山の雄大な姿を満喫「富士山ビュー特急」(今春予定)
富士急行は今春、大月−河口湖間に新型特急「富士山ビュー特急」を導入する。豪華寝台列車「ななつ星」などを手掛けた工業デザイナー、水戸岡鋭治氏がデザインを担当。オリジナルの軽食やスイーツ、ドリンクの提供も行うという。
国内最大級のパノラマウインドウ「えちごトキめきリゾート雪月花」(4月23日から)
新潟県のえちごトキめき鉄道は、4月23日から観光リゾート列車「えちごトキめきリゾート雪月花」の運行を始める。上越妙高−糸魚川間を結び、国内最大級のパノラマウインドウなどを備えた。また、新潟の旬の食材を使った料理も楽しむことができる。
新国立の隈氏デザイン、西武鉄道「旅するレストラン52席の至福」(4月17日から)
西武鉄道は、4月17日から観光列車「西武旅するレストラン52席の至福」の運行を始める。全席でレストランのように食事が楽しめ、秩父をモチーフとしたデザインは新国立競技場の設計にも携わった建築家の隈研吾氏が手がけた。池袋−西武秩父間を土日を中心に年間100日程度運行する予定。
岡山・瀬戸内エリアに旅行かばんをイメージした「ラ・マル・ド・ボァ」(4月9日から)
JR西日本は、4月9日から観光列車「ラ・マル・ド・ボァ(フランス語で旅行かばんを意味する)」の運行を始める。白い車体に黒い縁取りの大胆なデザインで、車内に自転車の積み込みスペースも設けた。土日と祝日を中心に岡山−宇野間を1日1往復する。
昨秋投入、エヴァ新幹線などに予約殺到!
山陽新幹線がエヴァとコラボ、1日1往復しかないレア車両に予約殺到
JR西日本が昨年11月、人気アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」にちなんだ500系新幹線「500 TYPE EVA」を山陽新幹線新大阪−博多間で運行開始した。2017年3月までの期間限定で1日1往復しかないレア車両とあって予約が殺到しているという。
加賀百万石をイメージした、きらびやかな装飾「花嫁のれん」
JR西日本は昨年10月、石川県の七尾線(金沢−和倉温泉)で金箔など加賀百万石の伝統工芸をイメージした、きらびやかな装飾の観光列車「花嫁のれん」の運行を開始した。運行は土日祝日に1日2往復で、運行開始以来、すぐに予約がいっぱいになる人気ぶりだ。