2015年05月26日
「ミリシーベルト」「マイクロシーベルト」とはどんな単位なのか?
*前回記事をアップしたら、容量があり過ぎて壊れてしまったので、
二つに分けました。*
「ミリシーベルト」「マイクロシーベルト」とはどんな単位なのか、
実際にはどれくらいから危険なのか確認しておきましょう。
◆短期間被ばくの致死線量
人間は地球上のどこに住んでいても常に放射線を浴びています。
世界で平均すると、
人体は年間およそ2.4ミリシーベルト
(2.4mSv:1シーベルトの1000分の1×2.4)
の自然放射線に常にさらされています。
放射線を短期間に全身被ばくした場合の致死線量は、
5%致死線量
(被ばくした人の20人に1人が死に至る線量)
が2シーベルト(2000ミリシーベルト)、
50%致死線量が4シーベルト、
100%致死線量が7シーベルトと言われ、
200ミリシーベルト以下の被ばくでは、
急性の臨床的症状(急性放射線症)は
認められないとされています。
ここで言う「短期」とは約1時間ほどと考えてください。
普通に生活していて1年間に吸収する放射線量の
1000倍の量を1時間で吸収すると、
20人に1人が亡くなる程度の危険性ということです。
1シーベルトだと吐き気を感じる、
2〜5シーベルトで頭髪が抜ける、
3シーベルトを超えると
30日以内に50%の人が亡くなる、とも言われます。
◆「シーベルト」と「シーベルト毎時」
シーベルトとは
「ある期間に被ばくした量の合計」をあらわす単位であり、
1時間その場所で過ごした人が
1シーベルト「被ばく」することになるという状態が
「1シーベルト毎時(Sv/h)」です。
例えばある地域で
「1マイクロシーベルトが観測された」という報道があれば、
人間がそこで1時間過ごすと
1マイクロシーベルトを「被ばく」することになる、と考えてください。
「2.4ミリシーベルト毎時」であれば、
普通に過ごしていて1年間に浴びる放射線量を
1時間で浴びる、というレベルです。
「通常の○○倍の数値が測定された」といった
表現の報道が多いですが、
1年は8760時間(24×365)なので、
おおまかに「普通に過ごしていて1000年間に浴びる量を
1時間で浴びると致死率5%」と考えると、
「毎時」単位の測定値が普段の876万倍になったところで
防護なしに1時間過ごすと
20人に1人が死亡する程度、と考えてください。
◆「400ミリシーベルト毎時」ってどのくらい?
2011年3月15日11:00に発表された
福島第一原発3号機付近の「400ミリシーベルト毎時」
という数字ですが、
ここで何の防護もなく1時間過ごした場合の被ばく量が、
5%致死線量(2シーベルト=2000ミリシーベルト)の
5分の1にあたります。
つまりこの5倍の線量に約1時間さらされた場合、
20人に1人が死に至る可能性があります。
◆「ミリ」と「マイクロ」の違いを頭にたたきこみましょう
ニュースで「8217マイクロシーベルト(μSv)」
「1941マイクロシーベルト」などと聞くと
とてつもなく大きな数のような気がするかもしれませんが、
「マイクロ」というのは「ミリ」のさらに1000分の1。
1マイクロシーベルトは1シーベルトの100万分の1です。
200万マイクロシーベルトで5%致死線量なので、
2000マイクロシーベルトでも5%致死線量の1000分の1です。
つまり分かりやすく表現すると以下のようになります。
1シーベルト(Sv)
=1000ミリシーベルト(mSv)
=100万マイクロシーベルト(μSv)
大量の放射線は人体に有害ですが、
微量なら人体に影響はありません。
万一の場合を考えて、
できる限りの対策を取ることは重要ですが、
関東などに住んでいる人は「マイクロシーベルト」というのは
とても小さな単位であるということを心にとめて、
むやみに焦って行動し
パニック状態におちいらないよう気をつけたいものです。
10万マイクロシーベルト(100ミリシーベルト)を超えると
ガンになる人が増加するとされています。
http://gigazine.net/news/20110315_sievert/
***************
ベクレルとシーベルト
放射能と放射線量を正しく理解しましょう!
ベクレルとは
どれくらい放射線を出す能力を持っているかを表す単位です。
放射性物質の原子が壊れる(壊変する)と放射線が出ますが、
「ベクレル(Bq)」は、
1秒間に放射性物質が壊れる数を表します。
例えば、ある放射性物質に「1ベクレルの放射能がある。」
と言った場合、
その放射性物質は1秒間に1回原子が壊れて
放射線を出すことを表しています。
人の身体の中には約7000ベクレルの放射能がありますが、
これは、1秒間に約7000個の原子が壊れ、
放射線を出すことを表しているものです。
「シーベルト」が放射線が人体に与える影響
を示す単位であるのに対して、
「ベクレル(Bq)」は、放射性物質の量を示す単位です。
ベクレルは、
放射性物質を含む食品や水を
食べたり飲んだりすることによる放射線の影響を防ぐために、
安全基準の単位としても使われています。
食品での基準(食品衛生法による暫定的な規制値)
放射性ヨウ素
飲料水や牛乳で1キロ当たり300ベクレル、
野菜類は同2000ベクレル、
放射性セシウム
飲料水や牛乳は1キロ当たり200ベクレル、
野菜や穀類、肉、卵などでは同500ベクレル以下
放射線被爆の限度量
2シーベルト、5%致死線量
4シーベルト、50%致死線量
7シーベルト、100%致死線量
3〜10シーベルトで骨髄死を起こして白血病、
0〜100シーベルトで腸死を起こし 3日〜4日で死亡、
100シーベルト以上では中枢神経死を起こして
数時間〜1日以内に全身けいれんなどで死亡。
広島、長崎の被爆者の追跡調査データから、
200ミリシーベルト以上の被曝については
被曝線量と発ガンの確率が比例している
ことが分かっているが、
それ以下の50ミリシーベルト以上の急性被曝については
被曝線量と発ガンの増加が関連しているらしい
ことが知られているが、相関関係は明瞭でない。
二つに分けました。*
「ミリシーベルト」「マイクロシーベルト」とはどんな単位なのか、
実際にはどれくらいから危険なのか確認しておきましょう。
◆短期間被ばくの致死線量
人間は地球上のどこに住んでいても常に放射線を浴びています。
世界で平均すると、
人体は年間およそ2.4ミリシーベルト
(2.4mSv:1シーベルトの1000分の1×2.4)
の自然放射線に常にさらされています。
放射線を短期間に全身被ばくした場合の致死線量は、
5%致死線量
(被ばくした人の20人に1人が死に至る線量)
が2シーベルト(2000ミリシーベルト)、
50%致死線量が4シーベルト、
100%致死線量が7シーベルトと言われ、
200ミリシーベルト以下の被ばくでは、
急性の臨床的症状(急性放射線症)は
認められないとされています。
ここで言う「短期」とは約1時間ほどと考えてください。
普通に生活していて1年間に吸収する放射線量の
1000倍の量を1時間で吸収すると、
20人に1人が亡くなる程度の危険性ということです。
1シーベルトだと吐き気を感じる、
2〜5シーベルトで頭髪が抜ける、
3シーベルトを超えると
30日以内に50%の人が亡くなる、とも言われます。
◆「シーベルト」と「シーベルト毎時」
シーベルトとは
「ある期間に被ばくした量の合計」をあらわす単位であり、
1時間その場所で過ごした人が
1シーベルト「被ばく」することになるという状態が
「1シーベルト毎時(Sv/h)」です。
例えばある地域で
「1マイクロシーベルトが観測された」という報道があれば、
人間がそこで1時間過ごすと
1マイクロシーベルトを「被ばく」することになる、と考えてください。
「2.4ミリシーベルト毎時」であれば、
普通に過ごしていて1年間に浴びる放射線量を
1時間で浴びる、というレベルです。
「通常の○○倍の数値が測定された」といった
表現の報道が多いですが、
1年は8760時間(24×365)なので、
おおまかに「普通に過ごしていて1000年間に浴びる量を
1時間で浴びると致死率5%」と考えると、
「毎時」単位の測定値が普段の876万倍になったところで
防護なしに1時間過ごすと
20人に1人が死亡する程度、と考えてください。
◆「400ミリシーベルト毎時」ってどのくらい?
2011年3月15日11:00に発表された
福島第一原発3号機付近の「400ミリシーベルト毎時」
という数字ですが、
ここで何の防護もなく1時間過ごした場合の被ばく量が、
5%致死線量(2シーベルト=2000ミリシーベルト)の
5分の1にあたります。
つまりこの5倍の線量に約1時間さらされた場合、
20人に1人が死に至る可能性があります。
◆「ミリ」と「マイクロ」の違いを頭にたたきこみましょう
ニュースで「8217マイクロシーベルト(μSv)」
「1941マイクロシーベルト」などと聞くと
とてつもなく大きな数のような気がするかもしれませんが、
「マイクロ」というのは「ミリ」のさらに1000分の1。
1マイクロシーベルトは1シーベルトの100万分の1です。
200万マイクロシーベルトで5%致死線量なので、
2000マイクロシーベルトでも5%致死線量の1000分の1です。
つまり分かりやすく表現すると以下のようになります。
1シーベルト(Sv)
=1000ミリシーベルト(mSv)
=100万マイクロシーベルト(μSv)
大量の放射線は人体に有害ですが、
微量なら人体に影響はありません。
万一の場合を考えて、
できる限りの対策を取ることは重要ですが、
関東などに住んでいる人は「マイクロシーベルト」というのは
とても小さな単位であるということを心にとめて、
むやみに焦って行動し
パニック状態におちいらないよう気をつけたいものです。
10万マイクロシーベルト(100ミリシーベルト)を超えると
ガンになる人が増加するとされています。
http://gigazine.net/news/20110315_sievert/
***************
ベクレルとシーベルト
放射能と放射線量を正しく理解しましょう!
ベクレルとは
どれくらい放射線を出す能力を持っているかを表す単位です。
放射性物質の原子が壊れる(壊変する)と放射線が出ますが、
「ベクレル(Bq)」は、
1秒間に放射性物質が壊れる数を表します。
例えば、ある放射性物質に「1ベクレルの放射能がある。」
と言った場合、
その放射性物質は1秒間に1回原子が壊れて
放射線を出すことを表しています。
人の身体の中には約7000ベクレルの放射能がありますが、
これは、1秒間に約7000個の原子が壊れ、
放射線を出すことを表しているものです。
「シーベルト」が放射線が人体に与える影響
を示す単位であるのに対して、
「ベクレル(Bq)」は、放射性物質の量を示す単位です。
ベクレルは、
放射性物質を含む食品や水を
食べたり飲んだりすることによる放射線の影響を防ぐために、
安全基準の単位としても使われています。
食品での基準(食品衛生法による暫定的な規制値)
放射性ヨウ素
飲料水や牛乳で1キロ当たり300ベクレル、
野菜類は同2000ベクレル、
放射性セシウム
飲料水や牛乳は1キロ当たり200ベクレル、
野菜や穀類、肉、卵などでは同500ベクレル以下
放射線被爆の限度量
2シーベルト、5%致死線量
4シーベルト、50%致死線量
7シーベルト、100%致死線量
3〜10シーベルトで骨髄死を起こして白血病、
0〜100シーベルトで腸死を起こし 3日〜4日で死亡、
100シーベルト以上では中枢神経死を起こして
数時間〜1日以内に全身けいれんなどで死亡。
広島、長崎の被爆者の追跡調査データから、
200ミリシーベルト以上の被曝については
被曝線量と発ガンの確率が比例している
ことが分かっているが、
それ以下の50ミリシーベルト以上の急性被曝については
被曝線量と発ガンの増加が関連しているらしい
ことが知られているが、相関関係は明瞭でない。
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