兄 Richard Carpenter(リチャード・カーペンター。key)と妹 Karen Carpenter(カレン・カーペンター。dr,vo)の2人でこれまで数々のヒット曲、ヒット・アルバムを制作してきましたが、1975年にリリースされた6枚目のスタジオ・アルバム" Horizon(邦題: 緑の地平線〜ホライゾン〜)"からは、1位となった" Please Mr. Postman(邦題: プリーズ・ミスター・ポストマン)"を筆頭に、4位を記録した" Only Yesterday( オンリー・イエスタディ)"のヒット曲を生み、Billboard ACチャート(アダルト・コンテンポラリー)でも首位を獲得し、人気を維持し続けました。アルバム、"Horizon"は、これまで4作連続トップ10入りしていたアルバム・チャート(Billboard200)で13位と苦戦を強いられましたが、シングル・ヒットの効果でプラチナ・ディスクを獲得しました。
1976年6月11日、7作目" A Kind of Hush(邦題: 見つめあう恋)"がリリースされました。このアルバムでカレンはヴォーカルに専念して、ドラムはセッション・ミュージシャンを起用しました。
この頃の兄リチャードは健康面で問題があり、睡眠薬の過剰服用に悩んでいました。カレンの摂食障害が出始めたのもこの頃でありました。追い打ちをかけるかのように、70年代の音楽はその後、ディスコ・サウンドに向かっていく時期でもあったため、カーペンターズのようなバラード中心のアダルト・コンテンポラリー系ポップスはラジオのエアプレイで苦戦を強いられることになりました。先行シングルで、1967年にヒットしたHerman's Hermitsのカバー・ソング、" There's a Kind of Hush(邦題: 見つめあう恋)"はトップ10入りできず、12位に終わりました。このため、アルバムB面の1曲目を飾る、カレンの最も好んだと言われるバラード、" I Need to Be in Love"をセカンド・シングルとしてカットすることになりました。
陽の当たった6月12日に55位でエントリーしたこの曲は、2週目で45位、3週目で41位、4週目でようやく38位と40位以内に入りました。しかし次週で29位にジャンプアップしたことから、上位まで上がることを想定したのも束の間、次週は27位、そして7月24日付で25位を2週続け、この次には43位とトップ40圏外にダウンしてしまい、結果11週のチャートインで終わりました。次のシングル"Goofus"も56位に終わり、シングルチャートでは大きく後退してしまい、アルバムも33位に終わり、ゴールド・ディスクにとどまりました。
"I Need to Be in Love"はHOT100では惨敗でしたが、ACチャートでは、前の"There's a Kind of Hush"とともに1位を獲得し、依然として不動の地位を維持していました。
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