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2021年04月24日

感想部37 土曜日はポワロの日 「白昼の悪魔」



白昼の悪魔 (ハヤカワ文庫) [ アガサ・クリスティ ]

価格: 1,034円
(2021/4/18 15:24時点)
感想(7件)





先週のポアロ「白昼の悪魔」です






ポワロが静養で訪れた南海岸のリゾート。待ち受けていたのは、ビーチの死体だった!

医者に肥満を指摘され、食事療法のため南海岸にやって来たポワロ。ホテルにはジャーナリストのパトリック夫妻や女優アレーナの家族らが滞在していた。アレーナは奔放な女性で、パトリックとは互いに夫と妻がいながら、まるで恋人同士のように過ごしていた。災いを予測するポワロだったが、ついにアレーナが死体となって発見される。


砂に書いた三角形という短編があって、それを見たとき、似たような話があったと言い、
この、「白昼の悪魔」をちらっと話したと思いますが、
先週見返してみて思ったのは、
まるで違うものに仕上げている。
ということ。

私も、と、アガサ・クリスティと同等で書くのはどうかと思いますが、
それでも、プロットを立て、一度書き出した時には短編で書き上げ、
その後、どうしても長編にしたくて書き直したりすることはあります。
そんな時には、ただ長くなった話になりそうなところを、
まるで違う話に書き換えているという点がすごい。

似た話が二つもあるわ。
と嫌味を言われそうなほど似ているけれど、
似ている点を挙げればきりがないけれど、
でも、まるで違う。と言える作品。

リゾートで殺人は起きない。
のではなく、
リゾートだから。殺人は起きるのですよ

と言い切ったこの作品たち。
若くて魅力あふれる夫人が、既婚者の亭主をたぶらかす。
若くて活気あふれるその男にのぼせ上がる。

だが、犯人が違う。
様子が違う
人が違う(笑)

そう、人が違えば、その数だけ思考が変わる。
だから、似ていても別の話。
ただ、リゾート、二組の夫婦。かわいそうな婦人。殺される夫人。憤怒の夫人。冷静ではいられない空気。

がどうしても似ているから、似ている。もしくは同じものだと思ってしまうのかもしれませんが、
まるで違う。

この話の中で、ポアロは肥満による静養を言い渡される。
肥満にいい場所って……どこよ(笑)ってほど、そのホテルが建っている場所は素敵でした。
本当にあるなら、行ってみたいなぁ

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