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2019年05月22日

知らないで済ませないパンク修理剤の在り処と使い方!


タイヤのパンク対応としては、スペアタイヤへの交換
自動車教習所で習った、タイヤ交換の手順を覚えている方も多いでしょう
昨今の新型車は、スペアタイヤではなくパンク修理剤を積んでいる割合が高まっている
(スペアタイヤは積んでおらず、パンク修理キットのみ搭載)
知識はあっても、実際に見たことがあるという人や、使い方を知っているという人はかなり少ない(平成20年に発売されたスズキ・ワゴンRにパンク修理剤の搭載を皮切りに、各メーカーともパンク修理剤を搭載する方向へシフト)
政府や環境団体が、スペアタイヤを使用せずに廃棄する事例を見過ごせなくなり、各メーカー側としてもコストや環境に配慮し、パンク修理剤を導入する流れができた
リサイクルの問題もあるし、またスペアタイヤは劣化しやすく価格も高く、重い、スペースをとるなどの短所もあり、急速に入れ替わった



パンク修理剤は使用方法を習う機会も少なく、パンクしたタイヤを一時的にでも使用する、不安感もありますが、いざという時に使い方と手順は知っておく必要があります
1、修理キットをクルマのトランク等から取り出し
2、入っているエア抜き工具(バルブコア回し)を使い
3、タイヤの空気を完全に抜く。
4、コアバルブを取り外し、タイヤのバルブに修理剤のチューブを差し込み、修理剤を流し込む。
(ポイントは、メーカーによっても車種によっても微妙に使い方が違う)
たいていはトランクスペース下部に収納されているので、一度は確認しておく
使い方は「取扱説明書」にイラスト付きで記載されている
この時の注意点は、タイヤ一本につき修理剤一本を使い切ること
流し込みが完了したら、付属品として付いているエアーコンプレッサーで空気を注入
エアーコンプレッサーで、運転席のドア付近についているタイヤ適正空気圧の表示を確認し、適正空気圧まで、空気を注入し、応急的な修理は完了
(修理キットにも使用の手順がイラストで描かれているので、そのとおりに作業を進めれば大丈夫)
修理剤は、加硫接着剤(化学結合により接着する)という有機溶剤系の成分)
修理剤を注入すると、加硫接着剤がタイヤのゴムを少し溶かし、その溶けたゴムが入り込んで穴を塞ぐ仕組みです
溶けたゴムが完全に硬化するまでは、気温や環境によって変わるが、平均1時間程度



修理剤は万能ではない、パンク修理剤はタイヤが地面と接地するトレッド面に小さな穴にのみ有効であり、側面(サイドウォール)が破けて穴が空いた場合には、修理することは不可能(タイヤのサイドウォールはトレッド面に比べて肉厚が薄く、仮に穴を塞いだとしてもダメージをカバーしきれず、走行中にタイヤがバーストする可能性が高い)
接地面が大きく破けた傷の場合も修理は不可能なため、ロードサービスを呼びましょう
ちなみに、釘や破片が刺さっていても抜かずに、そのまま修理剤を使用することで、一時的に走行可能
このパンク修理剤での応急処置の状態で、どのくらいの距離が走行可能かはタイヤの状況によって変わるが、走行速度には注意が必要(タイヤに傷が入っている状態で、再びパンクするリスクがある)
あくまで応急処置であるので、最寄りのディーラー、修理工場などへ持っていく

自動車メーカーでは、一輪をパンクさせた状態で一定の距離を走行が続けられるか、という極限の実験も行っている
たとえパンクをしてもクルマを停めて降りてはいけない危険な場所もある
特に高級車は強盗に狙われやすいので、何が何でもディーラーや修理工場へたどり着く必要がある(海外で、ランフラットタイヤの需要が高いのは、こうした背景)
パンク直後は動揺していたり、不安になっていたりで判断を間違えることもあるので、平常心を保ち、落ち着いて、ひとつひとつの修理作業を正しく行うことが大切



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