1. カリグラ皇帝と馬の執政官任命の噂
ローマ皇帝カリグラ(在位:37–41年)は、その暴君ぶりで知られていますが、彼に関する有名な話の一つに、彼が最愛の馬「インキタトゥス」を執政官に任命しようとしたという噂があります。これは、カリグラがどれだけ権力を持っていたか、またはその狂気さを示す象徴的なエピソードとして語り継がれています。実際に任命されたかどうかは不明ですが、彼の行動がいかに常軌を逸していたかを示しています。
2. ネロ皇帝と大火
ネロ皇帝(在位:54–68年)は、ローマの大火(64年)との関係で有名です。この大火の際、ネロが「竪琴を弾きながらローマの焼け落ちる様子を見ていた」という逸話があります。実際にネロが火事を起こしたのか、または何もしなかったのかは議論の余地がありますが、彼は後に市民の不満を逸らすため、キリスト教徒を犯人に仕立て上げ、大規模な迫害を行ったことは歴史的に確認されています。
3. 塩による報酬
ローマの兵士たちは、しばしば「塩」で報酬を受け取っていたことがあります。「サラリウム(salarium)」という言葉は、塩を意味する「サル(sal)」に由来しています。塩は古代において非常に貴重な資源であり、保存や調味料として必須だったため、兵士たちの給与に使われました。現代でも「サラリー(salary)」という言葉にその名残が残っています。
4. スパルタクスの反乱
紀元前73年、奴隷であったスパルタクスがローマに対して大規模な奴隷反乱を起こしました。彼は剣闘士学校で他の奴隷たちとともに脱走し、短期間ではありますが、ローマ軍を相手にいくつかの戦いで勝利を収めました。この反乱は最終的には鎮圧され、スパルタクスは敗北しますが、その勇気と戦略は歴史に刻まれ、彼の反乱は後世に渡って語り継がれています。
5. ユリウス・カエサルの「運命の川」越え
紀元前49年、ユリウス・カエサルは、軍を率いてローマへの道を進む途中、イタリアとガリアを分ける「ルビコン川」を越えました。これはローマ法に反する行為であり、内戦を引き起こす決定的な瞬間でした。このときカエサルは有名な言葉「賽は投げられた(Alea iacta est)」を口にし、ローマの運命をかけた戦いへと進んでいきました。
ローマ帝国には数多くの興味深いエピソードがあり、その壮大な歴史が人々を魅了し続けています。
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